【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症は収束を迎えつつあり、人流の回復に伴い経済活動及び社会活動は正常化に向かいました。一方、不安定な国際情勢を背景としたエネルギー資源や原材料価格の高騰から物価は上昇し、実質賃金の減少による節約志向の高まりなど、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
食品小売業界におきましても、業種・業態の垣根を越えた競争が激化する中、原材料の調達価格や物流費、光熱費や人件費といった各種コストの増加など厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、創業60周年を迎える当社は、基本理念としての食の「安全・安心」に取り組むとともに『IDEA & INNOVATIONで、新たな価値をつくる』を中期経営計画のテーマに掲げ、お客様に提供する商品やサービスの質を高め、また、自社ECアプリの使いやすさの追求とコンテンツの拡充による会員数の増加を図ることにより、企業価値の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は207億69百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益は5億91百万円(前年同期比28.4%増)、経常利益は6億9百万円(前年同期比28.1%増)となりました。また、株式会社ヨシケイ両毛の子会社化に伴い特別利益(負ののれん発生益)を1億4百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は5億1百万円(前年同期比65.1%増)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(スーパーマーケット事業)
スーパーマーケット事業につきましては、旬の食材や「母の日」といった季節や催事にあわせた期間限定商品の積極的な投入と、競合店対策として週末のインストアプロモーションを強化し、販促活動に注力してまいりました。また、利益面につきましては、原材料価格や物流費の高騰などを受けて、粗利益率の改善や諸経費の見直しによる経費削減などに取り組みました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は64億48百万円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益は2億23百万円(前年同期比21.6%増)となりました。
(業務スーパー事業)
業務スーパー事業につきましては、当社グループ独自の販売企画として季節や時期にあわせた売場づくりに取り組んだほか、フランチャイザーによる商品プレゼンテーションを受けることにより商品知識の向上に努め、ブランド商品の拡販に取り組みました。
また、地域のお祭りやイベントなどが再開されたことにより業者向けの需要が大きく回復し、一般のお客様についてのご利用も増加いたしました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は108億22百万円(前年同期比10.8%増)、セグメント利益は4億16百万円(前年同期比19.5%増)となりました。
(弁当給食事業)
事業所向け宅配弁当につきましては、外食や中食利用といった喫食者ニーズが多様化したことに対し、様々な商品を取り揃えることで販売食数の増加に努めました。また、原材料価格の高騰が続いていることを踏まえ、生産効率の向上やコスト削減を図るとともに、販売価格の見直しにも努めました。
惣菜等の受託製造を行っている千葉工場につきましては、試験販売を含め粗利益の高いアイテムの販売数が増加し、セグメント利益を大きく押し上げる要因となりました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は23億9百万円(前年同期比6.3%増)、セグメント利益は1億31百万円(前年同期比102.6%増)となりました。
(食材宅配事業)
福祉施設などへの食材販売を行う「ヨシケイキッチン」につきましては、管理栄養士監修のもと開発したメニューが毎日の食事提供のサービス向上に繋がることと、必要な食材のみお届けするためコスト管理が容易であることから受託件数は順調に増加しました。しかしながら、主力である一般家庭向け食材セット「すまいるごはん」につきましては、販促チラシのポスティングとWeb広告による宣伝活動に注力するものの、新規顧客の獲得が伸び悩んだことなどにより売上高は前年を割り込みました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は10億90百万円(前年同期比2.1%減)、セグメント利益は3百万円(前年同期比88.7%減)となりました。
(旅館、その他事業)
旅館、その他事業につきましては、春の大型連休以後は観光需要が高まり、シニア層や旅行代理店の送客による昼食利用は回復基調となりました。また、運営面におきましては、経済回復の歩調にあわせて販売促進活動を再開いたしましたが、外食需要も含めコロナ禍以前までの回復には至りませんでした。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間のセグメント売上高は97百万円(前年同期比3.7%減)、セグメント損失は17百万円(前年同期はセグメント損失12百万円)となりました。
②財政状態
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億48百万円増加し、223億65百万円となりました。これは主に、流動資産の「その他」に含まれる前払費用が1億75百万円、商品が1億55百万円増加したことによるものであります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ94百万円減少し、128億48百万円となりました。これは主に、流動負債の「その他」に含まれる未払消費税等が1億81百万円増加するものの、長期借入金が1億84百万円、賞与引当金が1億38百万円減少したことによるものであります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億42百万円増加し、95億16百万円となりました。これは主に、利益剰余金が4億35百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.4ポイント上昇し、42.6%となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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