【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され、消費活動が徐々に正常化に向かい、景気の持ち直しが期待されるものの、不安定な国際情勢に伴い原材料及びエネルギー価格の高騰や為替相場の変動など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
食品小売業界におきましても、業態を超えた競争が激化する中、相次ぐ値上げにより消費者の節約志向は高まりを見せており、光熱費の上昇や人件費関連コストの増加など厳しい状況が続いております。
このような状況の下、当社グループは令和3年度より『IDEA & INNOVATIONで、新たな価値をつくる』を中期経営計画のテーマに掲げ、業務の効率化とデジタル面への取り組みを強化することにより、企業価値の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は588億31百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益は10億76百万円(前年同期比12.3%減)、経常利益は11億41百万円(前年同期比12.3%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億65百万円(前年同期比13.1%減)となりました。
セグメント別の業績は、次のとおりであります。
(スーパーマーケット事業)
スーパーマーケット事業につきましては、新型コロナウイルス感染症による行動制限も緩和され、外出機会の増加を背景に内食需要は減退傾向にあり、集客数は減少傾向で推移しましたが、当社の特色である非生鮮部門の人気は根強く、引き続き好調に推移し、繁忙期となる年末商戦も一部で雪害の影響はあったものの、概ね順調に推移しました。また、一部店舗で店内サイネージを導入し、季節商品や期間限定のお知らせなどを、より視覚に訴える広告として活用いたしました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は187億87百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益は4億60百万円(前年同期比10.6%減)となりました。
(業務スーパー事業)
業務スーパー事業につきましては、当社グループ独自の企画コーナーを設け、店舗ごとに独創性を持たせ、季節や時期に合わせた売場づくりに注力し、メディアで紹介された売れ筋商品の販売機会ロスの軽減に努めたこと、地域のお祭りやイベントなどが再開され、業者向けの需要が回復基調にあることや前年度に6店舗出店したことなどが大きく影響し、売上高は大幅に増加しました。
また、10月に「業務スーパー六日町店」(新潟県南魚沼市)と、子会社である㈱カワサキで「業務スーパー八代永碇町店」(熊本県八代市)の2店舗をオープンしました。これにより、当社グループの当第3四半期末の直営店舗数は76店舗となりました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は296億56百万円(前年同期比14.8%増)、セグメント利益は8億37百万円(前年同期比9.5%増)となりました。
(弁当給食事業)
事業所向け宅配弁当につきましては、品質の向上はもちろんのこと、原材料価格が上昇するなか、味や見栄えなどメニューの改変にも努め、魅力あるお弁当作りへの取り組みを続けております。しかしながら、中食との競合や喫食者ニーズの多様化により販売食数は減少しました。
惣菜等の受託製造を行っている千葉工場につきましては、年末の特売などを含め、取扱商品のアイテム数と受託先の販売店舗数が増加したことにより、売上高も大幅に増加しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は65億30百万円(前年同期比5.4%増)、セグメント利益は1億51百万円(前年同期比51.3%減)となりました。
(食材宅配事業)
食材宅配事業につきましては、顧客情報を可視化するツールを全営業所に導入し、効率的な配達コースの編成と顧客開拓を行うとともに、地域別・世代別の人口比率を検証し、そのエリアの特徴を重視しながら営業活動を行いました。しかしながら、外食需要の回復に伴い新規顧客の獲得は伸び悩み、売上高は前年を割り込みました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は35億11百万円(前年同期比3.2%減)、セグメント利益は1億3百万円(前年同期比32.8%減)となりました。
(旅館、その他事業)
旅館、その他事業につきましては、行動制限の緩和に伴い、全国自治体による旅行・宿泊割引キャンペーン等が実施され、10月には政府による全国旅行支援が開始されたことにより、延べ宿泊者数は前年比40.5%増加し、回復の兆しが見られましたが、外食需要も含めコロナ禍以前までの回復には至りませんでした。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間のセグメント売上高は3億45百万円(前年同期比28.7%増)、セグメント損失は24百万円(前年同期はセグメント損失64百万円)となりました。
②財政状態
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ11億36百万円増加し、225億14百万円となりました。これは主に、現金及び預金が6億48百万円減少したものの、チャレンジャー巻店の移転に伴い建物が6億83百万円、商品が5億17百万円、売掛金が3億97百万円及び投資その他の資産のその他に含まれる差入保証金が1億18百万円増加したことによるものです。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ5億93百万円増加し、131億18百万円となりました。これは主に、長期借入金が5億15百万円減少するものの、買掛金が9億79百万円増加したことによるものです。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億43百万円増加し、93億95百万円となりました。これは主に、利益剰余金が5億34百万円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ0.3ポイント上昇し、41.7%となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
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