【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動規制が緩和されたことにより、経済活動の正常化が進み、景気が緩やかに持ち直しました。一方で、世界経済においては、長引くウクライナ情勢や世界的な金融引き締め等による景気の下振れリスクが高まっており、円安やエネルギー価格の高騰等による影響には、依然として十分な注意が必要な状況でした。
このような状況の中、当社グループの主要事業であります建設事業におきましては、公共投資は底堅さを増し、民間投資は企業設備投資が増加したことにより持ち直したものの、資機材価格の高騰がさらに進行するなど、厳しい事業環境となりました。
このような情勢下において、当社グループを挙げて営業活動を行った結果、連結受注高においては59,525百万円(前年同期比29.1%減)となりました。うち、当社受注工事高においては、土木工事で28,907百万円(前年同期比21.5%減)、建築工事で17,050百万円(前年同期比41.7%減)、合計45,958百万円(前年同期比30.5%減)となりました。なお、官民別比率は、官公庁工事64.5%、民間工事35.5%です。 また、連結売上高においては69,843百万円(前年同期比2.6%増)となりました。うち、当社完成工事高においては、土木工事で26,129百万円(前年同期比13.1%減)、建築工事で24,874百万円(前年同期比20.8%増)、合計51,003百万円(前年同期比0.6%増)となりました。なお、官民別比率は、官公庁工事48.7%、民間工事51.3%です。 利益面においては、連結で経常利益2,517百万円(前年同期比31.2%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益1,475百万円(前年同期比17.0%増)という結果になりました。うち、当社の経常利益で715百万円(前年同期比15.1%減)、四半期純利益で289百万円(前年同期比55.7%減)という結果になりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。 土木事業においては、売上高は34,469百万円(前年同期比15.3%減)、営業利益1,954百万円(前年同期比79.9%増)となりました。 建築事業においては、売上高は34,055百万円(前年同期比30.6%増)、営業利益234百万円(前年同期比66.6%減)となりました。 その他の事業においては、売上高は1,468百万円(前年同期比12.7%減)、営業利益68百万円(前年同期比2.4%減)となりました。
(2)財政状態に関する情報
当第2四半期連結会計期間末の資産の部は、前連結会計年度末に比べ、現金預金が17,734百万円、未成工事支出金等が1,483百万円増加しましたが、受取手形・完成工事未収入金等が23,929百万円、立替金が1,609百万円、流動資産その他が1,923百万円減少したこと等により、資産合計は8,845百万円減少した160,776百万円となりました。
負債の部は、前連結会計年度末に比べ、未成工事受入金が2,888百万円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が2,850百万円増加しましたが、支払手形・工事未払金等が7,882百万円、短期借入金が2,000百万円、転換社債型新株予約権付社債が1,416百万円減少したこと等により、負債合計は6,201百万円減少した88,926百万円となりました。
純資産の部は、前連結会計年度末に比べ、資本金が20,187百万円、資本剰余金が12,687百万円増加しましたが、利益剰余金が37,288百万円、自己株式が1,615百万円減少したこと等により2,644百万円減少した71,849百万円となり、自己資本比率は44.0%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローについては、営業活動により22,841百万円増加、投資活動により19百万円増加、財務活動により5,399百万円減少し、この結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比べて17,712百万円増加となり、当第2四半期連結会計期間末残高は37,464百万円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は22,841百万円(前年同期比46.1%増)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益の計上2,537百万円、売上債権の減少23,973百万円、未成工事受入金の増加2,888百万円、その他の資産の減少2,932百万円等による収入が、棚卸資産の増加1,413百万円、仕入債務の減少8,609百万円等による資金の減少を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は19百万円(前年同四半期は1,008百万円の使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は5,399百万円(前年同期比60.9%減)となりました。これは主に、短期借入金の減少2,000百万円、長期借入金の返済による支出3,150百万円、自己株式の取得による支出42,010百万円、配当金の支払額4,251百万円等による資金の減少が、長期借入れによる収入5,878百万円、株式の発行による収入40,188百万円等による収入を上回ったことによるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発費は75百万円であります。また、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(8)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの財務戦略については、建設事業が主力事業であることから、請負代金の回収及び借入金を主体に資金を調達しています。