【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対する経済活動の制限緩和等により、回復基調で推移しておりますが、ロシア・ウクライナ情勢の長期化による資源価格の高騰に加え、日米の金利差拡大を背景とした、円安進行による物価上昇の影響を受け、約40年ぶりとなるインフレに直面するなど、依然として先行きは不透明な状況が続いております。このような状況の下、当社グループの主力事業である商用車関連事業は、海外販売においては、車両価格の高騰や、原油価格の高騰による輸送費の増加等により下振れしたものの、核となる国内販売において、半導体不足等の影響により、新車の生産量の減少・納車遅れが続き、中古車の需要が大きく拡大したことにより増収増益となりました。運送関連事業につきましては、売上高は横這いであるものの、原油価格等の高騰の影響を受け、増収減益となりました
以上の結果、当連結会計年度の経営成績としては、売上高7,096,340千円(前期比18.3%増)、営業利益161,513千円(前期比88.4%増)、経常利益177,468千円(前期比79.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益108,669千円(前期比56.7%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりです。
a.商用車関連事業
半導体不足等の影響で中古車の需要が拡大し、国内での販売が堅調に推移したことにより、商用車関連事業の売上高は6,277,356千円(前期比20.9%増)、セグメント利益は143,989千円(前期比108.3%増)となりました。
b.運送関連事業
原油価格等の高騰の影響により、一部の輸送事業の価格転嫁が図れたものの、人手不足により貨物取扱量が前期をやや下回り、売上高は818,984千円(前期比1.9%増)、セグメント利益は14,111千円(前期比1.2%減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産の状況)
当連結会計年度末の資産合計は5,600,748千円となり、前連結会計年度末に比べ887,936千円の増加となりました。このうち流動資産は582,771千円増加して3,465,457千円となりました。主な要因は商品及び製品が513,097千円増加したことによるものです。また固定資産は305,165千円増加して2,135,290千円となりました。主な要因は建物及び構築物が156,565千円、賃貸用資産が121,131千円、機械装置及び運搬具が18,726千円増加したことによるものです。
(負債の状況)
負債合計は4,745,964千円となり、前連結会計年度末に比べ787,347千円の増加となりました。このうち流動負債は728,407千円増加して3,669,344千円となりました。主な要因は、短期借入金が550,000千円、支払手形及び買掛金が178,841千円増加したことによるものです。また固定負債は58,939千円増加して1,076,620千円となりました。主な要因は長期借入金が42,789千円、リース債務が18,236千円増加したことによるものです。
(純資産の状況)
純資産合計は854,784千円となり、前連結会計年度末に比べ100,588千円の増加となりました。主な要因は利益剰余金が96,674千円増加したことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ36,845千円減少し、513,759千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、営業活動により減少した資金は242,659千円(前年同期は345,589千円の資金増加)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益177,468千円の計上、減価償却費261,224千円の計上による資金の増加及び売上債権108,542千円の増加、棚卸資産640,637千円の増加による資金の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、投資活動により減少した資金は363,374千円(前年同期は265,157千円の資金減少)となりました。主な要因は、固定資産の取得による支出362,771千円の資金の減少であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、財務活動により増加した資金は569,188千円(前年同期は62,071千円の資金増加)となりました。主な要因は、短期借入金の純増加額550,000千円による資金の増加であります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
対前期比(%)
商用車関連事業
5,537,649
40.0
運送関連事業
-
-
合計
5,537,649
40.0
(注) 金額は、仕入価格によっております。
b.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
対前期比(%)
商用車関連事業
6,277,356
20.9
運送関連事業
818,984
1.9
合計
7,096,340
18.3
(注) セグメント間の取引については消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたり、のれん及び商品評価損の計上について見積り計算を行っております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
b.経営成績
当連結会計年度における当社グループの計画の達成状況は以下のとおりです。
区分
2022年度
(計画)
2022年度
(実績)
2022年度
(計画比)
連結売上高
6,400,000千円
7,096,340千円
696,340千円
(10.9% )
連結営業利益
130,000千円
161,513千円
31,513千円
(24.2% )
連結経常利益
140,000千円
177,468千円
37,468千円
(26.8% )
親会社株主に帰属する当期純利益
80,000千円
108,669千円
28,669千円
(35.8% )
1株当たり当期純利益
33.35円
45.30円
11.95円
当連結会計年度における連結売上高は、計画比696,340千円の増加(10.9%増)、連結営業利益は、計画比31,513千円の増加(24.2%増)、連結経常利益は、計画比37,468千円の増加(26.8%増)及び親会社株主に帰属する当期純利益は、計画比28,669千円の増加(35.8%増)となりました。これらは主に、商用車関連事業におきまして、半導体不足の影響により、中古車両のニーズが高まり、国内での販売が例年以上に好調であったことによるものであります。
c.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、販売する取扱商品の仕入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入及び社債の発行等により資金調達を行っております。また、一時的な運転資金を機動的に調達するため、主要取引銀行と当座貸越契約を締結しております。