【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、ウィズコロナの下での各種政策の効果もあって、景気は緩やかに持ち直しの動きが見られました。しかしながら、中国での感染再拡大の影響を受けたサプライチェーンの混乱や長引く半導体不足による生産活動の制限、長期化するウクライナ情勢による資源価格の高騰に加え、世界的な金融引締めが進む中での金融資本市場の変動による不安定な為替環境や物価上昇など、先行き不透明な状況が続いております。
このような中、当第3四半期連結累計期間の売上高は251億2千2百万円(前年同四半期比15.1%増)となりました。
利益面におきましては、営業利益6億5百万円(前年同四半期比22.7%減)、円安に伴う為替差益4億6千4百万円を計上したことなどにより、経常利益13億6千9百万円(前年同四半期比16.2%増)、特別損失に福利厚生施設の減損損失5百万円及び固定資産解体費用引当金繰入額6千6百万円を計上したことなどにより、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億4千5百万円(前年同四半期比12.5%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[エレクトロニクス事業]
エレクトロニクス事業の売上高は前年同四半期比7.9%減の44億4百万円(総売上高の17.5%)となりました。
医療用電源や半導体製造装置用電源など主力の高圧系製品は、翌期分の前倒し受注を継続も、販売については部品調達難を主因とした生産遅延により売上減となりました。
[メカトロニクス事業]
メカトロニクス事業の売上高は前年同四半期比158.1%増の55億6千8百万円(総売上高の22.2%)となりまし
た。
上期は光学レンズ貼合装置(OLB:Optical Lens Bonder)が寄与したものの、下期に入り売上が伸び悩みました。
[ケミトロニクス事業]
ケミトロニクス事業の売上高は前年同四半期比0.9%増の77億5百万円(総売上高の30.7%)となりました。
主力の自動車関連が期待には届かず売上が伸び悩みました。
[コンポーネント事業]
コンポーネント事業の売上高は前年同四半期比3.9%増の62億7百万円(総売上高の24.7%)となりました。
産業機器関係が半導体製造装置の減産に伴う在庫調整で低調も、金融機器、事務機器関係において部材入手難が解消されつつあり堅調に推移するとともに円安が売上を押し上げ、売上増となりました。
[その他]
その他(半導体デバイス事業)の売上高は前年同四半期比3.0%減の12億3千6百万円(総売上高の4.9%)となりました。
自動車関係の減少が影響し売上減となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産は450億5千6百万円と前連結会計年度末に比べて10億6千7百万円減少しました。これは主に原材料及び貯蔵品が3億8千2百万円、投資有価証券が2億8千7百万円増加しましたが、受取手形、売掛金及び契約資産が13億6千6百万円、仕掛品が6億1千6百万円減少したことなどによるものであります。
負債は179億8千7百万円となり、前連結会計年度末に比べて17億3千6百万円減少しました。これは主に流動負債のその他が3億7千4百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が12億8千5百万円、長期借入金が2億7千4百万円、賞与引当金が2億4千9百万円減少したことなどによるものであります。
純資産は270億6千8百万円と前連結会計年度末に比べて6億6千8百万円増加しました。これは主に純資産から控除する自己株式が3億8千9百万円増加しましたが、為替換算調整勘定が7億2百万円、利益剰余金が2億4千1百万円増加したことなどによるものであります。
なお、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて2.9ポイント増加し、54.6%となりました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、12億7千7百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。