【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染防止に伴う行動制限や海外からの入国制限の緩和により経済活動が徐々に活発になり、また5月8日からの新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行も決まり景気の回復が期待されておりますが、ウクライナ情勢の長期化による資源や原材料価格の高騰など、景気の動向は依然として不透明な状況が続いております。また、外食産業におきましては、行動制限のない社会生活を取り戻し、店内飲食への抵抗感も減少し、客数も順調に回復しておりますが、仕入価格の高騰や人件費・光熱費等の上昇など、引き続き厳しい経営環境が続いております。
このような状況下、当社グループは、既存事業への集中と今後を見据えた新業態の開発、育成、成長に引き続き取り組みました。
「築地銀だこ」事業においては、1月28日から2月28日までの期間、全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』の劇場公開を記念したコラボレーションを実施した他、「築地銀だこ」・「銀だこ酒場」などで2月17日~3月2日までの14日間、フードデリバリーサービス「Wolt(ウォルト)」と『30%分のWolt割引クレジット還元!キャンペーン』を実施いたしました。また、全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、3月1日より築地銀だこ創業26周年の『大創業祭』を開催し、3月4日からは全国の築地銀だこ店舗(一部店舗を除く)にて、“ぜったいお得な回数券”を数量限定で発売いたしました。デリバリーサービス対応店舗の拡充にも継続して取り組み、3月末のデリバリーサービス対応店舗数は酒場業態を含めて358店舗となりました。こうした取り組みにより、当第1四半期における既存店売上高前年比は117.0%となりました。出店については、2月に「マーサ21店」、3月に「エスコンフィールド店」、「あべのキューズモール店」、「大岡山店」の4店舗をオープンした他、3月に「築地銀だこ」のロードサイド型店舗である「多摩境ドライブイン店」を改装し、新たに「築地銀だこ」との共同出店として「コールド・ストーン・クリーマリー 多摩境店」をオープンし、多くのメディアに取り上げられ大反響となりました。なお、昨今の円安や原材料価格の高騰、人件費・物流費・光熱費の上昇等を企業努力だけで吸収することが難しい状況となったことから、3月1日より商品価格の改定をいたしましたが、売上は堅調に推移しております。
酒場事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響が薄まり国内外の人流が徐々に活発になってきたことから、各業態ともに好調に推移いたしました。今後を見据えた小スペース・少人数での収益化が可能な業態開発にも引き続き取り組み、2月に「おでん屋たけし」の「新横浜店」及び「千葉駅東口店」、3月に「渋谷店」をそれぞれ出店し、「もつやき処 い志井」も3月に「中目黒店」を出店いたしました。また、直営出店に加えてフランチャイズによる地方出店にも積極的に取り組んでおり、3月28日にオープンした「銀だこハイボール酒場 春日部店」は、非常に好調なスタートを切りました。今後も引き続きフランチャイズによる出店を含め地方都市への展開を行ってまいります。
主食事業においては、2月に「野郎めし」の「つくば店」、3月に「本庄店」及び「高崎店」を出店いたしました。また、3月に「東京油組総本店<油そば>」の「錦糸町組」及び「相模原組」を出店いたしました。なお、「相模原組」は、「築地銀だこ」のロードサイド型店舗である「相模原中央店」を改装し、「築地銀だこ」と「東京油組総本店<油そば>」の併設型店舗として出店した新しい出店形態となります。
製販事業においては、冷凍たこ焼の大手コンビニエンスストア向け卸販売の他、アイスクリーム製品の大手スーパーマーケット向けの販路が拡大し、引き続き好調に推移いたしました。また冷凍たこ焼については、現在海外販路の開拓にも積極的に取り組んでおります。
海外事業においては、アセアンでは新型コロナウィルス感染症に関わる各種規制が緩和され、本格的なアフターコロナに向けた経済活動の活発化が進んでおり、インドネシアで2店舗、シンガポールで1店舗のフランチャイズによる出店をいたしました。また、香港では新型コロナウイルス感染症の影響が未だ甚大ではあるものの、直営店舗は営業黒字を維持しており、家賃下落等の外部環境の変化を商機と捉え、1店舗の出店をいたしました。引き続き景気回復を見越して出店を重ねてまいります。
また、新型コロナウイルス感染症の影響が薄まり海外からの入国制限が緩和されたことにより、観光地に立地する店舗を多く有する株式会社ファンインターナショナルの運営店舗は堅調に推移いたしました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は9,397百万円(前年同期比19.4%増)、営業利益は663百万円(前年同期比34.6%増)、経常利益は728百万円(前年同期比30.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は471百万円(前年同期比32.0%減)となりました。
② 財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して959百万円増加し、23,023百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が888百万円、固定資産が534百万円増加した一方、売掛金が371百万円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比較して728百万円増加し、12,111百万円となりました。その主な要因は、短期借入金602百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比較して230百万円増加し、10,911百万円となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が471百万円増加した一方、剰余金の配当により利益剰余金が151百万円減少したこと等によるものであります。
(2)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。