【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、これまで大きな影響を受けていた新型コロナウイルス感染症対策が新たな段階へ移り、各種政策の効果により持ち直していくことが期待されております。一方で、原油価格の高騰やウクライナ紛争、世界的な金融引締めなどが続き、海外景気は下振れ傾向となっております。この状況が、我が国の景気を下押しするリスクとなっており、物価上昇、金融資本市場の変動等が企業運営に与える影響に十分注意が必要です。また、半導体製造部品の世界的な供給不足が発生しており、製造業への影響が懸念されます。
当社グループが属する情報サービス産業においては、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX)に対する需要を背景に、さまざまな分野において、積極的なIT投資が継続しております。当社は、製造業におけるDX推進に向けて、各種ソリューションの拡販体制を強化するべく、積極的な人材獲得、営業活動の円滑化と採用力の強化を企図した認知度向上施策、および企業ブランディング活動を行いました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は2,537百万円(前年同期比17.5%増)、営業損失は150百万円(前年同期は営業利益165百万円)、経常損失は162百万円(前年同期は経常利益229百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は131百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益86百万円)となりました。
各セグメント別の状況は次のとおりであります。
(デジタルソリューション事業)
オートモーティブ関連分野において開発案件が順調に進捗したことに加え、デジタル情報家電分野における開発案件の規模が拡大したことから、当事業の業績は好調に推移いたしました。売上のさらなる拡大のため、既存顧客へ保有技術の横展開を含む幅の広い提案活動を行うと共に、強みである要素技術をベースに大手製造業や成長企業との新規取引の獲得を継続して行っております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は1,701百万円(前年同期比25.0%増)、セグメント利益は312百万円(前年同期比28.5%増)となりました。
(エンジニアリングソリューション事業)
主力商材である3次元CAD/CAMソフトウェア「Mastercam」においては、主要顧客が属する中小製造業の景況感は回復基調にあるものの、半導体の供給不足等による工作機器の納入遅れに伴い、同時納品することの多い「Mastercam」についても納品遅れが発生しております。さらに、円安によるドル建てライセンス料の高騰により仕入額に影響がでております。
製造ラインや物流倉庫等の生産性の大幅向上を実現する3次元シミュレーションソフトウェア「FlexSim」に関しては、認知が広がりライセンス販売が増えております。下半期の拡販を加速するために営業人材の積極的な採用を行い、展示会等への出展による潜在顧客の発掘や顧客ニーズに合わせた柔軟な販売方法の提案活動を強化しております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は631百万円(前年同期比7.7%増)、セグメント利益は78百万円(前年同期比37.0%減)となりました。
(ココダヨ事業)
「ココダヨ」サービス全体の累計インストール数は2022年9月末時点において累計90万を突破し、堅調に推移しております。これには、本年7月に実装した、新規ユーザーの獲得とサービス向上を目的とした新機能「不審者情報通知機能」も寄与いたしました。しかしながら、「ココダヨ」のアプリを提供している「スゴ得コンテンツ」向けサービスにおいては、他アプリ使用状況の影響もあり、「ココダヨ」の使用率が従来の水準を相対的に下回りました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は208百万円(前年同期比8.1%減)、セグメント利益は36百万円(前年同期比64.3%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産は2,169百万円となり、前連結会計年度末に比べて301百万円減少いたしました。これは、主に受取手形及び売掛金の減少161百万円、未収入金の減少105百万円等によるものであります。固定資産は808百万円となり、前連結会計年度末に比べて26百万円増加いたしました。これは主に、投資その他の資産の繰延税金資産の増加59百万円、有形固定資産の減少39百万円等によるものであります。
この結果、総資産は2,978百万円となり、前連結会計年度末に比べて274百万円減少いたしました。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債は932百万円となり、前連結会計年度末に比べて107百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金の増加300百万円、未払金の減少277百万円、賞与引当金の減少51百万円、買掛金の減少37百万円、1年内償還予定の社債の減少25百万円等によるものであります。固定負債は339百万円となり、前連結会計年度末に比べて14百万円減少いたしました。
この結果、負債合計は1,271百万円となり、前連結会計年度末に比べて122百万円減少いたしました。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は1,707百万円となり、前連結会計年度末に比べて152百万円減少いたしました。これは主に、当第2四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純損失の計上131百万円等によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末におけるキャッシュ・フローは、営業活動により202百万円の減少、投資活動により35百万円の減少、財務活動により212百万円の増加となりました。この結果、当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は952百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは202百万円の減少となりました。これは主に、未払金の減少294百万円、税金等調整前四半期純損失の計上177百万円、売上債権及び契約資産の減少171百万円、減価償却費の計上54百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは35百万円の減少となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出70百万円、敷金の回収による収入77百万円、無形固定資産の取得による支出20百万円、その他の支出21百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは212百万円の増加となりました。これは主に、短期借入金の増加300百万円、長期借入金の返済による支出25百万円、社債の償還による支出25百万円、配当金の支払額37百万円等によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、523千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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