【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が緩和されたことによる、人流の増加等経済活動は正常化に向かう一方、新たな変異株による感染の急拡大や、エネルギー、原材料価格の高騰、急激な円安による物価高騰、ロシア・ウクライナ情勢の長期化等の影響に加え、年末にかけては感染症の第8波到来も懸念され、また12月の日本銀行の長期金利変動幅拡大を契機として夏以降の急激な円安基調に変化が見られるなど先行きは依然として不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く環境は、原材料・物流コストの高騰、為替相場の急激な変動による輸入仕入価格の上昇、原油価格は供給不足から高止まりするなど、引続き厳しい状況が続く中、一昨年子会社化した株式会社ファインケメティックスの持つメーカー機能を最大限活用することに注力し、化粧品OEMを含めた付加価値商品の開発力、国内仕入調達力を活かした事業戦略を進め、また複合販売をさらに強化し、高収益を達成するための基盤作りに焦点を絞り、企業価値を高め、成長を目指してまいりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は15,803百万円(前年同期比10.3%増)となりました。利益面につきましては、原材料価格の高騰や為替の急激な変動による売上原価率の上昇により、営業利益は76百万円(前年同期比78.7%減)となりました。一方、年末にかけて為替相場が急激に円高に振れたことでデリバティブ評価損として628百万円を計上した結果、経常損失は465百万円(前年同期は343百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失は574百万円(前年同期は218百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントごとの業績をより適切に反映させるため、全社費用の配分基準の見直しを行っております。それに伴い、以下の前年同期比較については、変更後の費用配分方法に基づいた数値で比較しております。
(営業促進支援事業)当セグメントにつきましては、お客様自身の営業を一層促進していただくために、企画から配送にいたるまで商品・サービスの提供、支援をする事業であります。経済活動の制限の緩和に伴い企業によるプロモーション活動や各種イベント需要は回復しつつあり、販促品キャンペーンを軸とする販売は微増いたしました。化粧品等のOEMにつきましては行動制限の緩和による充填案件の受注が増えてきており、売上については前述のとおり当連結会計年度には株式会社ファインケメティックスを子会社化したことに伴う売上や利益があったのに対し、前年同期には無かったこともあり大幅に増加いたしました。当社と株式会社ファインケメティックスそれぞれの工場で作業を行うといったことで相乗効果も発揮できております。また発送代行については環境の変化による通数の減少はみられたものの下期にかけて少しずつ売上は回復してきました。利益面につきましては、充填やセット作業案件の増加に伴う自社工場の稼働率が上がったことが要因となり、セグメント利益額は増加いたしました。その結果、売上高は7,995百万円(前年同期比17.2%増)、セグメント利益は274百万円(前年同期比60.2%増)となりました。
(商品販売事業)
当セグメントにつきましては、100円ショップやドラッグストア、小売販売店に対して、商品を企画提案し、調達し、そして提供する事業であります。100円ショップ向けは高額商品の投入や鮮度保持袋に代表される機能性の高いポリ製品を中心とした消耗品が好調であったものの、ヘアオイルなどの雑貨品が減少、新商品の投入も進まず厳しい状況でありましたが、原価が上昇する中、販売価格への転嫁を進めたことで売上は増加いたしました。量販店向けにつきましても行動制限が緩和されたことで衛生用品が減少するなど売上は減少いたしました。利益面につきましては、原油価格の高騰による原材料価格の上昇、世界的なコンテナ需要の高まりによる輸入諸掛の増加、為替の急激な変動が大きな要因となり、セグメント利益額は大幅な減額となりました。その結果、売上高は7,887百万円(前年同期比5.1%増)、セグメント損失は204百万円(前年同期は174百万円のセグメント利益)となりました。
(その他の事業)その他の事業につきましては、物流倉庫の賃貸を行っており、売上高は12百万円(前年同期比33.3%減)、セグメント利益は5百万円(前年同期比57.1%減)となりました。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は13,375百万円となり、前連結会計年度末に比べ582百万円増加しました。これは主に無形固定資産等が減少したものの、現金及び預金、受取手形及び売掛金や電子記録債権等が増加したことによるものであります。当第3四半期連結会計期間末の負債合計は9,569百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,301百万円増加しました。これは主に賞与引当金や未払消費税等が減少したものの、短期借入金や長期借入金等が増加したことによるものであります。当第3四半期連結会計期間末の純資産は3,805百万円となり、前連結会計年度末に比べ718百万円減少しました。これは主に利益剰余金等が減少したこと等によるものであります。
(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前連結会計年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。
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