【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、前連結会計年度末において企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前第2四半期連結累計期間との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。
(1)財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の状況 新型コロナウイルス感染症の5類感染症への移行等に伴い、経済活動が活発化し、訪日外国人も増加しインバウンド需要が増えるなど景況感は回復傾向となりました。一方でウクライナ情勢の長期化、米中対立、金利上昇に伴う欧米経済の減速懸念等、海外情勢については、依然として不透明な状況が続きました。 当社グループが属する国内の化粧品、日用品、機能衣料、腕時計及び加工食品業界におきましても新型コロナウイルス感染症による行動制限も緩和され、巣ごもり需要が減少する一方で化粧品や制汗剤、オーラルケアが復調の兆しを見せつつあります。 このような環境のなか、当社グループでは、「喜びを企画して世の中を面白くする」という経営理念のもと、機動的かつ柔軟に市場の変化に対応し、企画開発やプロモーション、販売、顧客リレーション活動に取り組んでまいりました。 この結果、トイレタリーは、洗濯槽クリーナーブランド「カビトルネード」が梅雨時期に向けてプロモーション施策を強化したことで好調に推移し、浴室のカビのお悩み解決ブランド「カビダッシュ」も導入店舗数が増加したことで増収となりました。また、当社が商標権を取得したことによって「さよならダニー」がその他ジャンルからトイレタリージャンルに分類されたことも一因となり、トイレタリー商品売上高は677,940千円(前年同期比93.5%増)となりました。コスメ(その他)については、オーラルケアブランド「デンティス」が昨年一斉展開された国内最大手ドラッグストア1,500店舗への販売が好調に推移し、角質粒ケアブランド「つぶぽろん」は大手ドラッグストア1,000店舗以上に新商品が導入されたことに加えインバウンド需要の回復により増収となりました。また、暑さ対策ブランド「クーリスト」は、夏物季節商品として各種メディアへの露出が増加したことで好調に推移したことや、デオドラントブランド「クイックビューティー」は「コスメオブザイヤー2022(LDK The Beauty)」の受賞により大手ドラッグストアでのプロモーションを実施したことで、こちらも増収となりました。以上の結果、コスメ(その他)商品売上高は957,675千円(前年同期比30.0%増)となりました。機能衣料は、汗と風で驚きの冷感が持続するクーリングウェアブランド「FREEZE TECH」がカタログ通販会社での販売が好調に推移したことや、ホームセンターにおいて新規の流通開拓が進んだことにより増収、また、消臭機能に特化した臭い対策ブランド「DEODORIZE TECH」の新商品「消臭ランドリーバッグ」が子会社のVIVAネットワーク株式会社を通して拡販し好調に推移したことにより、機能衣料商品売上高は240,587千円(前年同期比18.6%増)となりました。Watchについては、直販部門、直営店部門、卸売部門がそれぞれ好調に推移したことにより、Watch商品売上高は141,616千円(前年同期比6.2%増)となりました。浄水器・医療機器商品売上高は383,135千円(前年同期比111.4%増)、生活雑貨・オーラルケア商品売上高は531,016千円(前年同期比61.3%増)とそれぞれ2022年12月期第2四半期からファミリー・サービス・エイコー株式会社が連結対象となったため、第1四半期の売上が純増となりました。 また、2023年4月28日にフジアンドチェリー株式会社を連結の範囲に含めたことにより、ヘルス&ビューティー家電商品売上高は43,462千円の純増となりました。
一方、コスメ(ピーリングフットケア)については、国内においては、インバウンド需要の大きい関東・関西エリアの主要ドラッグストア、主要量販店などにおいては販売好調となったものの、他地域では販売が伸び悩み減収となりました。また、米国においては、プロモーションの強化によってTV露出の増加や「BELLA’s 2023 Beauty Awards」の受賞につながったことにより、インフレの影響で落ち込んだ売上は回復基調にあるものの、コスメ(ピーリングフットケア)商品売上高は441,692千円(前年同期比28.2%減)となりました。その他については、「さよならダニー」が今期よりトイレタリージャンルに変更になったことに加えて、「薬用M-1育毛ローション」が商品のリニューアルを機に新企画の通販番組に参加し販売強化を見込みましたが、前企画の通販番組ほどの反響が得られずに減収となり、その他商品売上高は81,031千円(前年同期比80.3%減)となりました。 以上の結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高3,376,219千円(前年同期比17.1%増)、営業利益136,424千円(前年同期比482.0%増)、経常利益120,217千円(前年同期比277.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益69,427千円(前年同期比1,054.5%増)となりました。
ジャンル別の売上高の状況は、次のとおりであります。
(単位:千円)
ジャンル
2022年12月期第2四半期
2023年12月期第2四半期
増減率
コスメ(ピーリングフットケア)
615,045
441,692
△28.2%
コスメ(その他)
736,575
957,675
30.0%
トイレタリー
350,371
677,940
93.5%
機能衣料
202,880
240,587
18.6%
Watch
133,363
141,616
6.2%
浄水器・医療機器
181,222
383,135
111.4%
生活雑貨・オーラルケア
329,230
531,016
61.3%
ヘルス&ビューティー家電
–
43,462
–
その他
411,823
81,031
△80.3%
リベート等控除額
△ 77,439
△ 121,938
–
合計
2,883,073
3,376,219
17.1%
(注)1.前第2四半期連結累計期間に記載しておりました「健康美容雑貨」及び「加工食品」は、第1四半期連結会計期間より「その他」に含まれております。
2.各ジャンルの売上高はリベート等控除前の金額を記載しております。3.2023年12月期第2四半期よりフジアンドチェリー株式会社を連結対象としたことにより、新ジャンルとして「ヘルス&ビューティー家電」を追加いたしました。
② 財政状態の分析(資産) 当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ610,105千円増加し、5,922,046千円となりました。これは主として、7月の夏物商戦に備えた仕入により商品及び製品が219,849千円増加、運転資金調達に伴い現預金が189,697千円増加したことに加え、フジアンドチェリー株式会社を新規に連結したことにより発生したのれんが171,058千円増加したことなどによるものです。
(負債) 当第2四半期連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ598,505千円増加し、4,334,875千円となりました。これは主として、新規借入により短期借入金が441,418千円、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が158,041千円増加したことなどによるものです。
(純資産) 当第2四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ11,600千円増加し、1,587,171千円となりました。これは主として、配当金の支払により53,567千円減少した一方で、親会社株主に帰属する四半期純利益が69,427千円計上されたことにより、利益剰余金が15,860千円増加したことなどによるものです。
(2)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ177,694千円増加し835,342千円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において営業活動の結果、増加した資金は181,564千円(前年同期は866,951千円の減少)となりました。これは主に7月の夏物商戦に備えた仕入により棚卸資産が増加し資金が153,504千円減少したものの、税金等調整前四半期純利益120,217千円の計上、売上債権の減少により資金が119,845千円増加したこと、ファミリー・サービス・エイコー株式会社及びフジアンドチェリー株式会社の連結などにより発生した減価償却費37,736千円、のれん償却額23,143千円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において投資活動の結果、減少した資金は126,590円(前年同期は688,693千円の減少)となりました。これは主に無形固定資産の取得による支出91,000千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出17,079千円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間において財務活動の結果、増加した資金は117,575千円(前年同期は1,924,500千円の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入400,000千円、長期借入金の返済による支出241,959千円などによるものです。
(3)経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、15,173千円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。