【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間(2023年1月1日~2023年6月30日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行による社会活動の正常化に向けた動きが見られた一方で、エネルギー及び原材料価格の高騰、急激な為替変動等の影響が懸念され、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
コーヒー業界におきましては、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限の緩和により、消費に一部持ち直しの動きが見られたものの、為替は円安傾向が継続しており、コーヒー生豆調達価格は依然として高値水準となっております。
このような状況下、当社グループは、顧客志向を原点とした提案型の営業に注力してまいりました。この結果、すべての販売セグメントにおいて売上高、取扱数量ともに昨年を上回ることとなりました。また、「コーヒーをコアに人と環境に優しい企業を目指す」という企業理念の基に、サステナビリティ推進室の新設やコーヒー生産国への苗木寄贈など、昨今関心が高まっているサステナビリティに関する施策を鋭意講じております。
以上の取組の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は6,169百万円(前年同四半期比21.5%増)となりました。また、利益面では営業利益は105百万円(前年同四半期比271.2%増)、経常利益は101百万円(前年同四半期比191.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は178百万円(前年同四半期比916.8%増)となりました。
(2)財政状態の分析
① 資産の部
流動資産は、前連結会計年度末より542百万円減少し、7,725百万円となりました。その主な要因は、現金及び預金が355百万円、売掛金が355百万円、原材料及び貯蔵品が77百万円減少し、商品及び製品が177百万円増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末より106百万円増加し、5,753百万円となりました。その主な要因は、有形固定資産が214百万円増加し、無形固定資産が10百万円、投資その他の資産が97百万円減少したことによります。
この結果、当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末より435百万円減少し、13,478百万円となりました。
② 負債の部
流動負債は、前連結会計年度末より118百万円減少し、5,116百万円となりました。その主な要因は、未払法人税等が24百万円、賞与引当金が60百万円増加しましたが、支払手形及び買掛金が83百万円、未払金が83百万円減少したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末より398百万円減少し、2,464百万円となりました。その主な要因は、長期借入金が362百万円、退職給付に係る負債が19百万円減少したことによります。
この結果、当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末より516百万円減少し、7,580百万円となりました。
③ 純資産の部
当第2四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末より80百万円増加し、5,898百万円となりました。この結果、当第2四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末より2.0ポイント上昇し、43.8%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ355百万円減少し、当第2四半期連結会計期間末には3,501百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、379百万円(前第2四半期連結累計期間に使用した資金は277百万円)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が201百万円、減価償却費197百万円、売上債権の減少による収入356百万円、棚卸資産の増加による支出94百万円、仕入債務の減少による支出83百万円、投資有価証券売却益110百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は265百万円(前第2四半期連結累計期間に使用した資金は363百万円)となりました。これは主に、投資計画に基づいた有形固定資産の取得による支出445百万円及び投資有価証券の売却による収入113百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は469百万円(前第2四半期連結累計期間に使用した資金は471百万円)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出362百万円及び配当金の支払額106百万円によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた事項は
ありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社の研究開発活動の金額は、79,174千円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループの主力製品であるレギュラーコーヒーの主原料であるコーヒー生豆は国際商品であります。わが国 ではその全量が輸入であるため、レギュラーコーヒーの生産コストはコーヒー生豆相場と為替相場の変動による影 響を受けております。コーヒー生豆相場と為替相場の変動につきましては、製品・商品の販売価格に連動させて適 正な利益を確保することに努めるとともに、コーヒー生豆の予約買付けを活用するなど、悪影響の軽減に努めてま いります。しかし、レギュラーコーヒー製品・商品の販売価格につきましては、市場の競争原理により決定される 要因が強いため、コーヒー生豆相場と為替相場の変動によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性が あります。