【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、感染症対策の拡大により経済活動が大きく制限され混乱をきたしています。一方で、外国人観光客の入国制限の見直しなどの規制緩和により元の社会に戻りつつありますが、金融資本市場の変動の影響等もあり引き続き先行き不透明な状況が続くと予想されます。
当社グループが所属するゲーム業界では、巣ごもり景気に対する反動がモバイルゲーム市場の拡大により軽微になることで、ゲーム市場全体では今後も堅調な推移が続くことが予想されます。また、デジタル化の進展に伴い、家庭用ゲーム機におけるダウンロード販売の拡大や、クラウドゲームサービスの登場によるプラットホームの多様化、成長市場として近年注目されているeスポーツの発展など、市場環境には更なる変化が見られます。また、令和4年9月15日から9月18日には国内最大級のゲームイベントである「東京ゲームショウ2022」が開催されました。3年ぶりとなった幕張メッセでのリアル開催は2019年と比べて、感染症対策の影響で来場者数は減少したもののユーザー主体のゲームイベントとして盛況となりました。
当社グループは、このような経営環境の中、当社グループの商品やサービスを通じてゲームという分野に限らず年齢・性別・地域を超えたすべての人々に楽しさを提供し、その結果として当社グループと当社グループに関わるすべての人々が豊かになることを目指して成長してまいります。当社グループは永続的な発展を目指し、「開発力の強化」「販売力の強化」「生産性の向上」に取り組んでまいります。
このような状況の中、エンターテインメント事業におきましては、国内では全4タイトルのゲームソフトを発売いたしました。また、インターネット環境でゲームソフトを購入できるPlayStation Network、ニンテンドーeショップ、Steam等を通じたゲームソフト及びダウンロードコンテンツの販売や北米・欧州・アジア地域に向けた国内で発売されたタイトルのローカライズ及び販売等を行いました。
学生寮・その他事業におきましては、岐阜県内の大学学生寮の運営等を行ってまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高2,367,219千円(前年同期比34.3%減)、営業利益434,525千円(同66.3%減)、経常利益635,417千円(同50.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益426,601千円(同51.1%減)となりました。
セグメント別の業績は以下のとおりです。
なお、前第3四半期連結会計期間より、学生寮の建設に伴い固定資産額が増加し、当該事業の重要度が増したため、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(エンターテインメント事業)
パッケージタイトルとしましては、国内では『夜廻三』、『void* tRrLM2();//ボイド・テラリウム2』、『グリムグリモア OnceMore』等の合計4タイトルを発売いたしました。また、第3四半期以降に発売を予定しております『魔界戦記ディスガイア7』等の開発を進めてまいりました。
その他につきましては、PlayStation Network、ニンテンドーeショップ、Steam等を通じたゲームソフト及びダウンロードコンテンツの販売や北米・欧州・アジア地域に向けた国内で発売されたタイトルのローカライズ及び販売を行いました。加えて、新規タイトルの開発及び関連商品のライセンスアウト、カードゲームショップ「プリニークラブ」の運営も引き続き行ってまいりました。
その結果、当事業全体におきましては、売上高2,332,684千円(同34.9%減)、営業利益675,242千円(同55.4%減)となりました。
(学生寮・その他事業)
学生寮・その他事業におきましては、学生支援を目的として岐阜県内の大学学生寮2件の運営等を行ってまいりました。
その結果、当事業全体におきましては、売上高34,534千円(同74.1%増)、営業損失20,652千円(前年同期営業損失12,344千円)となりました。
(2)財政状態の分析
(資産の部)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は9,067,872千円となり、前連結会計年度末に比べ842,741千円の増加となりました。
主な流動資産の増減は、現金及び預金の減少(前連結会計年度末に比べ339,823千円の減少)、売掛金の減少(同16,079千円の減少)、仕掛品の増加(同201,573千円の増加)、前払費用の増加(同281,536千円の増加)によるものであります。
主な固定資産の増減は、土地の増加(同109,686千円の増加)、投資有価証券の増加(同682,685千円の増加)によるものであります。
(負債の部)
当第2四半期連結会計期間末における負債は2,046,791千円となり、前連結会計年度末に比べ39,685千円の減少となりました。
主な流動負債の増減は、買掛金の増加(同33,741千円の増加)、賞与引当金の減少(同85,664千円の減少)、契約負債の減少(同62,831千円の減少)、返金負債の増加(同98,209千円の増加)によるものであります。
主な固定負債の増減は、長期借入金の減少(同13,628千円の減少)によるものであります。
(純資産の部)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は7,021,081千円となり、前連結会計年度末に比べ882,427千円の増加となりました。
主な純資産の増減は、利益剰余金の増加(同401,446千円の増加)、為替換算調整勘定の増加(同577,577千円の増加)によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は4,428,758千円となり、前連結会計年度末に比べ339,823千円の減少となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は48,041千円(前年同期は1,069,397千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益650,667千円、賞与引当金の減少額101,491千円、為替差益107,844千円、棚卸資産の増加額121,234千円、前払費用の増加額187,543千円、法人税等の支払額185,645千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は806,913千円(前年同期は299,660千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出142,928千円、投資有価証券の取得による支出654,373千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は23,973千円(前年同期は174,668千円の獲得)となりました。これは主に、配当金の支払額25,089千円によるものであります。
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