【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、インバウンド需要の回復や、経済活動正常化の動きが加速し、新型コロナウイルス感染症拡大前の水準へ回復基調にありました。一方で、円安やウクライナ情勢の長期化による原材料価格・エネルギーコストの上昇に起因する生活必需品の値上げも相次いでおり、消費者の生活防衛に対する意識の高まり等による節約志向が一層強まっております。
外食産業におきましては、インバウンド需要が回復傾向にあるものの、原材料価格や光熱費、物流費及び人件費の高騰などといったコストアップが継続し、厳しい経営環境が続いております。
このような状況の中、当社におきましては、「お客様の喜びが私たちの喜びです」という社是のもと、「一皿100円(税込110円)」商品を100種以上に拡充する価格訴求に取り組んでまいりました。また、厳選したネタを販売するフェアを実施し、切付・接客技術の向上(切付マイスター制度・接客マイスター制度)や、リーダー人材育成に注力することで、価値訴求を進めております。
また、当第2四半期連結累計期間において、既存店舗の改装投資45店舗を実施いたしました。改装店舗においては、フルオーダー化や自動案内システム、セルフレジ、ご自身のスマートフォンがタッチパネル替わりになる「スマホオーダー」、テイクアウト専用ロッカーを導入し、顧客の利便性向上につながるサービスを強化しております。
一方、コストアップの継続に対しては、生産性を向上させ、商品廃棄を低減させるフルオーダー化(9月30日現在:292店舗)を進めることで対応してまいりました。また、コロワイドグループのシナジー効果を活かし、コロワイドグループ全体で業態間の連携による食材歩留まりを意識したメニュー開発を実施し、原材料コストを低減するとともに食品ロスを低減するSDGs活動に取り組んでおります。
当社では、引き続きテレビCM、アプリ等を活用した認知・好意の拡大でお客様の喫食を促すとともに、「今日もかっぱがうまいらしい!」とお客様に喜んでいただける商品、サービス、空間作りに注力してまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は362億42百万円(前年同四半期比4.1%増)、営業利益は7億46百万円(前年同四半期は営業損失7億26百万円)、経常利益は7億77百万円(前年同四半期は経常損失7億28百万円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億29百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失10億11百万円)となりました。
セグメント別の経営業績は次のとおりであります。
〈回転寿司事業〉
回転寿司事業におきましては、定期的に限定ネタを「一皿100円(税込110円)」で提供する「厳選 100 円(税込 110 円)祭り」の開催や、「まぐろ」や「ねぎとろ軍艦」などを大切り・特盛りで提供するお得感・贅沢感が満載の「かっぱの大切り特盛り祭り」の開催などを行いつつ、「一皿100円(税込110円)」商品が100種以上となる価格訴求に取り組んでまいりました。同時に、「うに」「いくら」「うなぎ」などの高級食材ネタを堪能するフェア、北海道・九州・沖縄等の国産食材を使ったフェアを行い、また京都屈指の日本料理店と評される「祇園 さゝ木」 監修の第5弾「名店レシピ」4商品の販売等を通じて、価値訴求を進めてまいりました。更には、タレントを起用したテレビCMなどを通じて、情報を発信してまいりました。
また、「クレヨンしんちゃん」や「プリキュア」等のお子様に人気があるキャラクターとタイアップしたアプリ会員向けオリジナルグッズプレゼントキャンペーンなど、ファミリー顧客獲得に取り組んでまいりました。
寿司以外の商品におきましても、スイーツブランド「ごちCAFE」では「桔梗屋」と共同開発をした和スイーツ商品の販売、「本格ラーメンシリーズ」として第25弾「家系総本山 吉村家」監修の「横浜家系ラーメン」、第26弾「博多一双」監修の「博多豚骨ラーメン」の販売、アプリ会員限定で「生ビールほぼ半額キャンペーン」を定期的に期間限定で開催することで、多様な消費者ニーズへの対応を図っております。また、当社ブランドでは初となる、環境に優しく、美味しい陸上養殖(閉鎖循環式)サーモン「鳥取グランサーモン」を使用した商品を期間・店舗限定で販売し、食のインフラの担い手として、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めております。
なお、当第2四半期連結会計期間末での店舗数は292店舗となります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における回転寿司事業の売上高は292億23百万円(前年同四半期比5.5%増)となりました。
〈デリカ事業〉
デリカ事業におきましては、コンビニエンスストアやスーパー、ドラッグストアを中心に新規取引先の拡大を図ってまいりましたが、既存顧客への販売が伸び悩んだことが影響し、売上高が前年同四半期比で減少となりました。そのような中、コロワイドグループのシナジー効果を活かし、グループ購買の拡大等を通じた原材料コストの低減を進め、またグループ内企業に対するデザート製品の製造・販売拡大に取り組んでおります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間におけるデリカ事業の売上高は70億18百万円(前年同四半期比1.3%減)となりました。
②財政状態
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は312億84百万円となり、前連結会計年度末に比べ23億46百万円増加いたしました。これは主に現金及び預金が12億68百万円増加、機械及び運搬具が6億85百万円増加、工具、器具及び備品が6億94百万円増加、敷金及び保証金が1億45百万円減少したことによるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における総負債は219億59百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億17百万円増加いたしました。これは主に買掛金が3億76百万円減少、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が23億10百万円増加、社債及び1年内償還予定の社債が2億90百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は93億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億28百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益6億29百万円により利益剰余金が増加したことによるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローにより11億82百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローにより12億42百万円減少、財務活動によるキャッシュ・フローにより13億28百万円増加した結果、前連結会計年度末より12億68百万円増加し、87億86百万円(前連結会計年度末は75億18百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、11億82百万円(前年同四半期は得られた資金14億71百万円)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益7億45百万円、減価償却費10億68百万円、仕入債務の減少3億76百万円、未払費用の減少1億37百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、12億42百万円(前年同四半期は使用した資金3億98百万円)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出12億86百万円、敷金及び保証金の回収による収入64百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、13億28百万円(前年同四半期は使用した資金14億71百万円)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入30億円、長期借入金の返済による支出6億90百万円、社債の償還による支出2億90百万円、割賦債務の返済による支出6億76百万円等によるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間におきまして、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。