【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大があったものの、社会活動の正常化が進み、景気は緩やかに持ち直してきております。その一方、欧米を中心とした金融引き締めにより円安が進むとともに燃料や原材料をはじめとする物価の上昇が続いており、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社の主力事業である回転寿司事業におきましては、2021年5月の「かっぱ寿司 うまい!品質宣言」以降、基礎商材のブラッシュアップを行い、商品力の強化に取り組んでまいりました。また、直近で改装した店舗につきましては、自動案内システムやセルフレジ、ご自身のスマートフォンがタッチパネル替わりになる「スマホオーダー」を導入し、非接触型のサービスを強化しております。今後も随時各店に導入を進めていく予定です。店内ではウィズコロナにおける感染症予防対策を行い、安心してお食事をお楽しみいただける店舗づくりに取り組んでおります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は348億20百万円(前年同四半期比5.2%増)、営業損失は7億26百万円(前年同四半期は営業損失20億63百万円)、経常損失は7億28百万円(前年同四半期は経常損失19億70百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は10億11百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益1億52百万円)となりました。
なお当社は、「第2 事業の状況 1 事業等のリスク (1)訴訟その他の法的手続について」に記載のとおり、主要なリスクが発生しております。この度の事態により、関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。当社では、営業秘密管理を含むコンプライアンス教育を継続不断の取り組みとして実施し、より一層強化し徹底してまいる所存です。
また、新たに当社代表取締役社長に山角豪が就任いたしました。山角は、株式会社アトムの代表取締役との兼任状況になりますが、今回の就任は緊急的なもので、役割責務を適正に遂行するために必要となる時間・労力を確保できる合理的な範囲であると考えられることから、当社業務執行に支障が無いと判断しております。
セグメント別の経営業績は次のとおりであります。
〈回転寿司事業〉
回転寿司事業におきましては、ネタはもちろんの事、シャリやわさびなどにもこだわり、寿司の完成度を高める商品開発に取り組んでまいりました。「うまい!」かっぱ寿司を多くのお客様に実感していただきたいという想いから、タレントを起用したテレビCM放映、TVアニメや映画とコラボしたアプリ会員向けのオリジナルグッズプレゼントキャンペーンを実施いたしました。また、お手頃価格で楽しんでいただけるよう、かっぱ寿司の原点である「一皿100円(税込110円)」商品を大幅に拡大いたしました。さらには、「大とろ」・「うに」などの高付加価値商品をお手頃価格にて期間限定販売し、お客様の店舗体験価値の向上に努めてまいりました。今後も「うまい!」を多くのお客様に体験してもらうため、テレビCMやアプリ会員向けの企画、Twitterキャンペーンなどの施策を実施してまいります。
一方、コストにおきましては、原材料価格や物流費及び人件費の高騰などといったコストアップへの懸念が顕在化してきておりますが、ロス低減の取り組み強化、店舗改装による最新設備の導入による生産性向上などに取り組んでおります。当第2四半期連結累計期間においては、23店舗の改装を実施いたしました。
なお、当第2四半期連結累計期間において、賃貸契約終了による4店舗の閉店を行った結果、当第2四半期連結累計期間末で305店舗となりました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間における回転寿司事業の売上高は277億12百万円(前年同四半期比6.9%増)となりました。
〈デリカ事業〉
デリカ事業におきましては、コンビニエンスストアを中心とした寿司弁当、調理パン等の新規取引先の拡大、既存顧客の販売強化に取り組んでおりますが、社会活動の正常化が進んだことによる巣ごもり需要の縮小等により、売上高が前年同四半期比で減少いたしました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間におけるデリカ事業の売上高は71億7百万円(前年同四半期比0.8%減)となりました。
②財政状態
(資産)
当第2四半期連結累計期間における総資産は311億円となり、前連結会計年度末に比べ5億48百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が3億97百万円減少、売掛金が89百万円増加、リース資産が1億5百万円減少、敷金及び保証金が1億55百万円減少したことによるものです。
(負債)
当第2四半期連結累計期間における総負債は203億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億41百万円増加いたしました。これは主に買掛金が3億37百万円増加、長期借入金及び1年内返済予定の長期借入金が2億90百万円減少、社債及び1年内償還予定の社債が5億75百万円減少、未払金及び長期未払金が10億32百万円増加、リース債務及び1年内返済予定のリース債務が42百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当第2四半期連結累計期間における純資産は107億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億90百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失10億11百万円により利益剰余金が減少したことによるものです。
(2) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ
・フローが14億71百万円増加、投資活動によるキャッシュ・フローが3億98百万円減少、財務活動によるキャッシュ・フローが14億71百万円減少した結果、前連結会計年度末より3億97百万円減少し、90億9百万円(前連結会計年度末は94億7百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、14億71百万円(前年同四半期は得られた資金1億12百万円)となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純損失8億58百万円、減価償却費10億円、売上債権の増加89百万円、仕入債務の増加3億37百万円、未払金の増加2億6百万円、助成金の受取額7億77百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、3億98百万円(前年同四半期は得られた資金43百万円)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出4億16百万円、敷金及び保証金の回収による収入39百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、14億71百万円(前年同四半期は得られた資金4億17百万円)となりました。
これは主に、長期借入金の返済による支出6億90百万円、社債の償還による支出5億75百万円、割賦債務の返済による支出5億64百万円等によるものであります。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間におきまして、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更および新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。