【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日(2023年8月10日)現在において判断したものであります。
(1) 財政状態および経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が解除され、社会経済活動の正常化に向けた動きとともにサービス消費やインバウンド需要が増加し、回復基調で推移いたしました。一方で、資源価格の高騰に伴う物価上昇のほか金融資本市場の変動による企業の経営成績や個人消費に与える影響などにより、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。海外において、米国では堅調な雇用環境を背景とした個人消費の拡大に支えられ底堅く推移いたしました。中国ではゼロコロナ政策解除後に一時的に景気回復の兆しがあったものの内需・外需の低迷などにより回復ペースに鈍化がみられております。また、世界的な原材料価格の高止まりや金融引き締めによる景気下押し、東欧における地政学リスクの長期化などにより世界経済の不確実性は依然として高い状態が続いております。
当社グループの属する電子部品業界におきましては、コロナ特需の反動減や中国経済の失速などを背景に需要が急激に低下し、昨年半ば以降は携帯情報端末向け部品を中心に深刻な需給調整が継続するなど非常に厳しい状況で推移いたしました。
このような情勢のなかで、当社グループの当第1四半期連結累計期間の連結売上高は8,326百万円(前年同期比2,319百万円減、21.8%減)、営業損失は、売上高の減少に加え電力料や原材料の価格高騰などにより431百万円(前年同四半期は営業利益796百万円)、経常損失は、為替差益などもあり323百万円(前年同四半期は経常利益990百万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は369百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益699百万円)となりました。
当社グループの製品の種類別区分ごとの売上高でありますが、集積回路は、需給調整局面の長期化を背景に携帯情報端末向け部品の受注が減少したことなどにより7,377百万円(前年同期比1,649百万円減、18.3%減)となりました。機能部品は、一部製品の生産終結および海外向けサーマルプリントヘッドの受注低迷により946百万円(前年同期比648百万円減、40.7%減)となりました。
② 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の資産の部につきましては、現金及び預金など流動資産が減少したことにより56,757百万円(前連結会計年度末比611百万円減)となりました。負債の部につきましては、短期借入金および長期借入金等の増加、ならびに賞与引当金等の減少により6,874百万円(前連結会計年度末比43百万円増)となりました。これらの結果、純資産の部は49,882百万円(前連結会計年度末比655百万円減)となり、自己資本比率は87.9%となりました。
(2) 経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、390百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。