【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期報告書提出日(2023年2月13日)現在において判断したものであります。
(1)財政状態および経営成績の状況
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策と社会経済活動の両立に向けた動きとともに回復基調で推移いたしましたが、急激な為替相場の変動や資源価格の高騰による物価上昇などにより依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。海外において、世界的なインフレや金融引き締め政策の影響、また、東欧における地政学リスクの長期化に伴う資源価格やサプライチェーンに与える影響などにより経済の下振れリスクの懸念が継続しております。
当社グループの属する電子部品業界におきましては、ライフスタイルの変化を背景としたデジタル機器・家電製品の消費一巡による反動減や、厳しい行動制限に伴う中国経済の低迷などにより携帯情報端末向け部品の需要が急速に低下いたしました。加えて、原材料の価格高騰や市況悪化による在庫調整などにより先行きは非常に厳しい状況となっております。
このような情勢の中で、当社グループの当第3四半期連結累計期間の連結売上高は29,355百万円(前年同期比3,150百万円減、9.7%減)、営業利益は、電力料や原材料の価格高騰に加えて先行投資に伴う減価償却費の増加などにより1,078百万円(前年同期比1,613百万円減、59.9%減)、経常利益は1,288百万円(前年同期比1,681百万円減、56.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は881百万円(前年同期比1,161百万円減、56.9%減)となりました。
当社グループの種類別区分ごとの売上高でありますが、集積回路は、中国経済の停滞に伴い携帯情報端末向け部品の需要が大幅に減少したことにより25,307百万円(前年同期比2,491百万円減、9.0%減)となりました。機能部品は、海外向けサーマルプリントヘッドの受注低迷により4,022百万円(前年同期比615百万円減、13.3%減)となりました。
② 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の資産の部につきましては、現金及び預金、受取手形及び売掛金などの減少により58,941百万円(前連結会計年度末比2,211百万円減)となりました。負債の部につきましては、未払法人税等、支払手形及び買掛金などの減少により7,764百万円(前連結会計年度末比2,442百万円減)となりました。これらの結果、純資産の部は51,177百万円(前連結会計年度末比231百万円増)、自己資本比率は86.83%となりました。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上および財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、1,299百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。