【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び当社の関係会社)が判断したものであります。
(1) 業績の状況 当第1四半期連結累計期間の経済環境は、新型コロナウイルス感染症が5類に移行するなど、感染拡大防止のための規制緩和によって経済活動正常化への動きがみられたものの、長引くウクライナ情勢や円安の影響に伴う資源価格や物流費の上昇により、依然として先行きは不透明な状況が続いております。 当社グループを取り巻く事業環境におきましては、防災・減災、社会インフラの維持、災害復旧、工期短縮・省人省力化等に資するコンクリート製品や当社開発のCO2固定化・利活用技術(CCUS)やグリーン製品(低炭素型コンクリート)へ引き続き高い期待が持たれています。 このような状況の中、当社グループは、前期に損失を計上し無配としたことから、早期の業績回復および復配を実現すべく経営改善計画を策定(2023年5月19日発表)し、原材料価格上昇分に適応した適正価格の浸透や売上の拡大、コストダウン等に取り組んでおります。 これらの結果、当期間の売上高は126億44百万円(前年同四半期比20.3%増)、営業利益は4億36百万円(前年同四半期は79百万円の営業損失)、経常利益は6億38百万円(前年同四半期比307.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億44百万円(前年同四半期比2,976.7%増)となりました。
当期間における各セグメントの概況は次のとおりであります。
①基礎事業 コンクリートパイル全国需要が前年同四半期比で減少するなか、当社グループにおいても出荷量は想定を下回ったものの、受注単価アップに努めた結果、売上高は62億41百万円(前年同四半期比13.5%増)となりました。 セグメント利益につきましては、工場稼働率は想定より若干低いものの適正価格の浸透が進み、1億9百万円(前年同四半期は70百万円のセグメント損失)となりました。
②コンクリート二次製品事業 当事業のうち、ポール関連事業につきましては、コンクリートポールの全国出荷量が前年同四半期比で概ね横這いである環境下、当社グループの出荷量も同じく横這いとなりましたが、大口取引先への販売価格見直し交渉等の結果、売上高は37億89百万円(前年同四半期比27.4%増)となりました。 土木製品事業につきましては、PC-壁体・親杭パネル壁のプレキャスト製品の出荷およびリニア中央新幹線向け等RCセグメントの生産が堅調に推移し、売上高は25億48百万円(前年同四半期比30.1%増)となりました。 これらの結果、コンクリート二次製品事業の売上高は63億37百万円(前年同四半期比28.5%増)となりました。 セグメント利益につきましては、基礎事業と同じく適正価格の浸透が奏功し、5億69百万円(前年同四半期比76.0%増)となりました。
③不動産・太陽光発電事業 安定的な賃貸料収入の計上、発電・売電を行っており、売上高は65百万円(前年同四半期比17.8%減)、セグメント利益は38百万円(前年同四半期比25.4%減)となりました。
(2) 財政状態の分析当社グループは、売掛債権回収の早期化・製品在庫の適正化・効率的な設備投資戦略等により、総資産の圧縮を図り、ROAの向上を目指すこと及び、グループにおける資金・資産の効率化を図り、有利子負債を圧縮することを、財務方針としております。当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末比(以下「前期末比」といいます。)3億11百万円増の773億74百万円となりました。流動資産は前期末比10億48百万円減の335億10百万円、固定資産は前期末比13億59百万円増の438億63百万円となりました。流動資産減少の主な要因は、受取手形、売掛金及び契約資産の減少によるものであり、固定資産増加の主な要因は、投資有価証券の増加によるものであります。負債合計は、前期末比10億4百万円減の383億99百万円となりました。流動負債は前期末比8億80百万円減の245億85百万円、固定負債は前期末比1億23百万円減の138億14百万円となりました。流動負債減少の主な要因は、電子記録債務の減少によるものであり、固定負債減少の主な要因は、長期借入金の減少によるものであります。純資産合計は、前期末比13億15百万円増の389億74百万円となりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金の増加によるものであります。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の45.4%から46.8%となりました。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は84百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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