【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策の進展により各方面で影響が徐々に和らぐ中、持ち直しの動きが見られておりますが、ウクライナ情勢の長期化や世界的なインフレ、米欧の金利上昇の影響など先行き景気の下振れリスクには十分留意する必要があります。
当社グループの属する不動産業界におきましては、日銀の金融緩和政策継続により住宅ローン金利は引続き低水準を維持しており、堅調な住宅需要を背景に事業環境はおおむね良好に推移いたしました。
このような状況の下、当社グループにおきましては、新たに策定した2025年6月期を最終年度とする中期経営計画に基づき、一層の成長と発展による企業価値向上に努めております。フランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、金融事業、不動産売買事業を成長強化事業として経営資源を集中し、さらなる拡大に向けた人材及び広告宣伝等への積極投資を行い、各事業間の連携を密にすることで不動産×金融サービスの深化及び高収益体質化の促進を図ってまいりました。
その結果、当第1四半期連結累計期間におきましては、売上高は9,612百万円(前年同期比13.2%減)、営業利益は343百万円(同56.7%減)、経常利益は290百万円(同58.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は174百万円(同57.9%減)となりました。
なお、前第3四半期連結累計期間より、従来「小山建設グループ」に含めておりました株式会社小山建設を「不動産売買事業」に変更し、また株式会社小山不動産を「ハウス・リースバック事業」及び「不動産流通事業」に変更したため、「小山建設グループ」を廃止しております。
主なセグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(2022年9月30日現在)
セグメント名称
売上高(百万円)
内 容
フランチャイズ事業
773
新規加盟契約数 25件、累計加盟契約数 682件
新規開店店舗数 31店舗、累計開店店舗数 607店舗
ハウス・リースバック事業
4,269
新規取得保有物件数 263件、累計保有物件数 680件
売却件数 204件
金融事業
159
リバースモーゲージ新規保証件数 86件
不動産担保融資実行件数 23件
不動産売買事業
3,522
取引件数 146件
不動産流通事業
320
仲介件数 557件
リフォーム事業
566
契約件数 415件
完工件数 429件
その他事業
0
(欧米流)不動産エージェント業、海外事業に係る各種取引
合 計
9,612
-
①フランチャイズ事業
フランチャイズ事業では、各種イベントへの出展やウェブ、紙面媒体等の積極的な広告宣伝活動に加え、知名度及び信用力向上に伴うブランド価値向上により加盟検討企業からの問い合わせは堅調に推移しました。特に開発余力の大きい首都圏を中心とした都市部の新規加盟開発に注力し、当第1四半期連結累計期間における新規加盟契約は25件を獲得し、累計加盟契約数は682件となりました。
また、スーパーバイザーの加盟店フォロー体制の強化や各種新規サービスの開発及び提携企業の拡充を進め、当第1四半期連結累計期間における新規開店店舗数は31店舗、累計開店店舗数は607店舗となりました。
その結果、セグメント売上高は773百万円(前年同期比8.8%減)、セグメント利益が519百万円(同14.1%減)となりました。
②ハウス・リースバック事業
ハウス・リースバック事業では、住みながら自宅を売却できる不動産を活用した資金調達方法として、老後の生活資金や事業資金への活用など、さまざまな顧客の資金ニーズに応えてまいりました。取組件数のさらなる拡大に向けた広告宣伝・人材投資の継続等により問合せ件数及び仕入契約件数は順調に推移し、当第1四半期連結累計期間におきましては、263件を新規に取得し、204件を再売買、処分及びファンドや不動産買取会社等へ売却しました。また、保有不動産は累計680件となり、賃貸用不動産として運用しました。
その結果、セグメント売上高は4,269百万円(前年同期比272.3%増)、セグメント利益が550百万円(同556百万円増)となりました。
③金融事業
金融事業では、グループの強みである全国ネットワークの査定力、販売力を活かし、不動産の活用により顧客の資金ニーズに対応してまいりました。リバースモーゲージ保証事業では、提携金融機関の新規開拓及び金融機関との連携強化によるリバースモーゲージの認知度拡大及び利用促進を図り、当第1四半期連結累計期間における新規保証件数は86件、累計保証件数は911件となり、保証残高は10,002百万円となりました。また、不動産担保融資では23件の融資を実行しました。
その結果、セグメント売上高は159百万円(前年同期比30.1%減)、セグメント利益が51百万円(同39.9%増)となりました。
④不動産売買事業
不動産売買事業では、住宅ローンの超低金利が続く中、消費者の住宅購入に対するニーズの底堅さを背景に、不動産売買仲介直営店との連携等により積極的な仕入及び販売を行ってまいりました。当第1四半期連結累計期間は、前年同期の大型物件の影響及び当期売買物件が期ずれにより第2四半期へ集中したことで、取引件数は146件(前年同期比6.4%減)となり、売上高及び営業利益は前年同期比を下回りました。
その結果、セグメント売上高は3,522百万円(前年同期比54.3%減)、セグメント利益が267百万円(同71.3%減)となりました。
⑤不動産流通事業
不動産流通事業は、不動産売買仲介事業を行っております。各種媒体を利用した広告宣伝及び地域密着型のポスティング戦略を通じた集客に注力し、また、ワンストップサービスの起点として、各事業とのシナジーを効かせた収益の獲得を図ってまいりました。住宅ローンの超低金利継続により実需は堅調に推移しましたが、一方で、注力事業への人員シフトのため店舗を統合したことにより、当第1四半期連結累計期間における仲介件数は557件(前年同期比28.8%減)となりました。
その結果、セグメント売上高は320百万円(前年同期比38.9%減)、セグメント利益が151百万円(同22.9%減)となりました。
⑥リフォーム事業
リフォーム事業では、不動産売買仲介事業との連携による中古住宅+リフォーム受注や、住宅設備メーカー等とコラボレーションしたリフォームイベントを積極的に開催することで集客に繋げてまいりました。当第1四半期連結累計期間における契約件数は415件(前年同期比8.2%減)、完工件数は429件(同1.2%減)となりました。
その結果、セグメント売上高は566百万円(前年同期比8.8%減)、セグメント利益が35百万円(同39.1%増)となりました。
(2) 財政状態の分析
(資産)
当第1四半期連結会計期間末における総資産は67,181百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,685百万円の増加となりました。
主な増加要因は、ハウス・リースバック事業及び不動産売買事業における保有物件増加に伴い棚卸資産が6,040百万円増加したことによるものであります。
主な減少要因は、現金及び預金が3,876百万円、営業貸付金が675百万円減少したことによるものであります。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末における負債は53,831百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,188百万円の増加となりました。
主な増加要因は、短期借入金が857百万円、1年内返済予定の長期借入金が392百万円、長期借入金が1,136百万円それぞれ増加したことによるものであります。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末における純資産は13,350百万円となり、前連結会計年度末に比べ502百万円の減少となりました。
これは主として利益剰余金が、当第1四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により174百万円増加したこと及び配当金の支払いにより704百万円減少したことによるものであります。
項目
前連結会計年度
(百万円)
当第1四半期連結会計期間(百万円)
増減
(百万円)
総 資 産
65,495
67,181
1,685
負 債
51,643
53,831
2,188
純 資 産
13,852
13,350
△502
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についての重要な変更、または、新たに生じた優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題はありません。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。