【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
(1)業績の状況当第2四半期における国内及び海外経済は新型コロナウイルス感染症の流行が継続し、依然として厳しい状況にあります。また、ウクライナ情勢や、北米におけるインフレとそれに伴う金融引き締めにより、物流コストの上昇や供給ひっ迫が発生し景気の下振れ懸念が続いております。一方で、この様なインフレおよび供給ひっ迫はリユース市場でのニーズの高まりを生起しております。当社グループはこのような外部環境に対応し、前連結会計年度に引き続き成長のための体制づくりとマネジメント力の強化を積極的に進めるとともに、リユース市場でのニーズの高まりに応える事で、収益の改善に努めてまいりました。具体的には、コア事業の成長・スピンオフ事業の成長・海外事業の成長を通じたオーガニックな成長及び前連結会計年度に本格化したインオーガニック事業成長を進めました。営業政策面では、前連結会計年度に引き続き、ネット通販の強化、専門ジャンル強化、高粗利率ジャンル強化による粗利率改善等を進めました。店舗政策面では、2022年6月に、平塚梅屋事業所・雑色事業所を移転統合した「ワットマンテック・スタイル ワットマン OSC湘南シティ店」をオープンいたしました。また、ワットマンタイランドにおいてwarehouse(倉庫)型店舗への集約を進め、2022年4月にWATTMANN Lam Luk Ka 店をオープンし、当第2四半期末時点でタイ王国内の全5店舗すべてwarehouse型となりました。以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年と比べ14億23百万円(71.0%)増収の34億27百万円となりました。これは株式会社ホビーサーチを中心とした開閉店売上が前年同期と比べ13億11百万円増収の14億3百万円、および既存店売上が1億12百万円(5.9%)増収により20億24百万円となったことによります。オーガニック事業における商品カテゴリー別売上高は、電化製品等が前年と比べ40百万円(10.7%)増収の4億24百万円、服飾等が95百万円(16.5%)増収の6億75百万円、パッケージメディア(本・CD/DVD・ゲーム)が35百万円(7.6%)減収の4億28百万円、ホビーが専門業態(ワットマンホビー・ゲームステーション(GS))のスタートにより31百万円(23.2%)増収の3億46百万円、その他は各種専門業態(ワットマンSC(スポ・キャン)・ワットマンカメラ)のスタート等により65百万円(19.3%)増収の3億52百万円となりました。またホビーサーチにおける商品カテゴリー別売上高は、ホビーが11億99百万円となりました。売上総利益は、売上増収に伴い前年と比べ3億59百万円(28.0%)増益の16億44百万円、売上総利益率48.0%となりました。既存店は69百万円(5.27%)増益の12億26百万円、開閉店は2億89百万円(499.7%)増益の3億47百万円となりました。オーガニック事業における商品カテゴリー別の売上総利益については、電化製品等が前年と比べ36百万円(14.8%)増益の2億82百万円、服飾等が40百万円(11.2%)増益の4億4百万円、パッケージメディア(本・CD/DVD・ゲーム)が18百万円(6.1%)減益の2億81百万円、ホビーが17百万円(13.1%)増益の1億53百万円、その他は46百万円(19.4%)増益の2億86百万円となりました。またホビーサーチにおける商品カテゴリー別売上総利益は、ホビーが2億36百万円となりました。販売費及び一般管理費においては、前年同期に計上されたM&A費用が減少したものの、主にホビーサーチ社連結による経費増加により、前年と比べ1億75百万円(14.3%)増加し14億2百万円となりました。既存店では2百万円(0.2%)減少の11億23百万円、開閉店では主に上述のホビーサーチ社連結等により1億77百万円(166.6%)増加の2億84百万円となりました。上記の結果、営業利益は、前年と比べ1億83百万円増益の2億36百万円となりました。既存店は71百万円(71.1%)増益の営業利益1億73百万円、新店は1億11百万円増益の営業利益62百万円となりました。経常損益は前年同期と比べて1億76百万円(354.0%)増益の2億26百万円となりました。経常利益以下については、平塚梅屋事業所立退等に伴う受取補償金45百万円の計上により、税金等調整前四半期純利益が前年と比べ2億15百万円(436.2%)増益の2億64百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は1億60百万円増益の1億71百万円となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①リユース事業リユース事業セグメントにおいてはタイ王国と国内の新店開店と既存店増収により、外部顧客への売上高は前年に比べ2億23百万円(前年比111.2%)増収の22億28百万円、セグメント利益は売上増加により前年に比べ1億14百万円(前年比319.1%)増益の1億67百万円となりました。②新品EC事業新品EC事業においては外部顧客への売上高は11億99百万円、セグメント利益は68百万円となりました。なお、上記記述においては2021年3月以前より同一業態で営業中の事業所を既存店、その他事業所を開閉店としております。
(2)財政状態の分析(流動資産)当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、29億58百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億92百万円増加しております。これは、商品が97百万円、その他流動資産が71百万円増加したことが主な要因であります。(固定資産)当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、14億50百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億2百万円減少しております。これは、敷金及び保証金が79百万円、のれんが14百万円減少したことなどが主な要因であります。この結果、総資産は44億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ89百万円の増加となりました。(流動負債)当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、11億84百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億30百万円増加しております。これは、買掛金が39百万円、未払法人税等が59百万円、その他流動負債が23百万円それぞれ増加したこと等が主な要因であります。(固定負債)当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は5億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億39百万円減少しております。 これは、長期借入金が66百万円、その他固定負債が75百万円減少したことなどが主な要因であります。この結果、負債合計は17億23百万円となり、前連結会計年度末に比べ8百万円の減少となりました。(純資産) 当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、26億86百万円となり、前連結会計年度末に比べ98百万円増加しております。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益が1億71百万円計上されたこと、配当金が87百万円あったこと等により利益剰余金が84百万円増加したことが主な要因であります。これらの結果、自己資本比率が60.4%となりました。
(3)キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、15億6百万円となり前連結会計年度末に比べ、12百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、2億54百万円の収入となり前年同期と比較し2億46百万円増加しました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が2億15百万円、仕入債務の増減額が49百万円増加したこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の投資活動によるキャッシュ・フローは、84百万円の支出となり前年同期と比較して50百万円支出増加となりました。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入が17百万円増加する一方、預り保証金の返還による支出が79百万円増加したこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の財務活動によるキャッシュ・フローは、1億59百万円の支出となり前年同期と比較して54百万円の支出増加となりました。これは主に、長短借入金による収入(純額)が3億80百万円減少、配当金の支払額が21百万円増加した一方、前年は自己株式の取得による3億47百万円支出が生じたこと等によるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等当社グループは、中期的な企業価値向上に向け、2018年3月期より「基盤構築フェーズ」として既存事業の基盤強化を図っております。基盤強化に際しては、中期的に利益を増大するための「攻め」と、中期的かつ継続的に利益を確保するための「守り」両面の強化をへて、リユース業の競争優位の源泉である買取力(仕入力)を強化する体制、多様な商品を効率的に買取、商品化、販売、輸出のサイクルを高速回転させる体制を確立させました。前連結会計年度に引続き、2022年3月期においても、オーガニック成長戦略として、従前より進めている利益構造改革を引き続き推進し、強い経営基盤の構築に努めるとともに、インオーガニックとしてホビーサーチ事業の成長を戦略に付加し、企業価値の向上を進めてまいります。
オーガニック成長戦略コア事業(総合リユース事業)・スピンオフ事業・海外事業の3つから構成される成長戦略。基盤構築フェーズを経て利益構造改革が順調に進捗しており、引き続き生産性の向上に努めてまいります。インオーガニック成長戦略2021年7月に子会社化したホビーサーチ事業の成長戦略。まずは喫緊課題の解決後、早期に成長に向けた舵取りを行ってまいります。これらの成長戦略を強力に推進することにより、更なる飛躍を図り、企業価値の向上へ繋げてまいります。
(5)事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(6)研究開発活動該当事項はありません。
(7)従業員数当第2四半期連結累計期間において、従業員の著しい増減はありません。
(8)仕入及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、仕入及び販売実績の著しい変動はありません。
(9)主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。
(10)経営成績に重要な影響を与える要因当社グループのリユース事業のブックオフ業態は、ブックオフコーポレーション株式会社とのフランチャイズ契約によるものです。今後の出店エリアとして神奈川県東部及び東京都内を視野に入れておりますが、ブックオフ業態の出店に関してはフランチャイザーの承認が必要であります。