【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大で制限されていた経済活動が大幅に緩和され、緩やかに持ち直しの動きが見られたものの、世界的な物価上昇や為替変動等により、先行き不透明な状態が続いております。 当社グループが属するエンタテインメント業界の環境としましては、音楽ビデオを含む音楽ソフトの生産金額が前年同期比4.5%増の2,023億49百万円(2022年1月~12月。一般社団法人日本レコード協会調べ)、有料音楽配信売上金額が前年同期比17.3%増の1,050億18百万円(2022年1月~12月。一般社団法人日本レコード協会調べ)となりました。映像関連市場につきましては、映像ソフトの売上金額が前年同期比16.1%減の1,148億19百万円(2022年1月~12月。一般社団法人日本映像ソフト協会調べ)となったものの、映像配信市場規模は前年同期比7.1%増の4,530億円(2022年1月~12月。一般財団法人デジタルコンテンツ協会調べ)となり、今後も拡大することが予想されます。また、ライヴ市場につきましては、総公演数が前年同期比22.6%増の32,338公演となり、総売上高は前年同期比160.3%増の3,984億32百万円(2022年1月~12月。一般社団法人コンサートプロモーターズ協会調べ)となりました。このような事業環境の下、当社は企業の活動目的と社会的な存在意義の明確化を目的とし新たな企業理念を「エンタテインメントの可能性に挑みつづける。」と定義し、この企業理念に基づく中期経営計画「avex vision 2027」を2022年5月に策定し公表いたしました。中期経営計画では「多様な地域・多様な分野で“愛される”IPの発掘・育成を目指す」を重点戦略として掲げ、各事業領域において新たなIPの発掘・育成や開発・獲得に向けた投資を強化してまいりました。また、当連結会計年度においては新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う行動制限が緩和されたことにより、大型ライヴの公演増加や映画作品の好調な推移、海外での大型イベント開催など、コロナ前の水準までは戻っていないものの回復傾向で推移いたしました。 以上の結果、売上高は1,215億61百万円(前年度比23.5%増)、営業利益は33億85百万円(前年度比31.1%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益として投資有価証券売却益等を計上したことにより27億42百万円(前年度比198.2%増)となりました。
セグメントの経営成績は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
①
音楽事業(単位:百万円)
2022年3月期
2023年3月期
増減
売上高
76,529
94,139
17,610
売上原価
48,488
64,332
15,843
売上総利益
28,040
29,807
1,767
売上総利益率
36.6%
31.7%
△4.9%
販売費及び一般管理費
24,091
27,007
2,916
営業利益
3,949
2,800
△1,148
営業利益率
5.2%
3.0%
△2.2%
外部顧客に対する売上高
71,949
90,067
18,118
ライヴの売上が増加したものの、売上原価及び販売費及び一般管理費の増加等により、売上高は941億39百万円(前年度比23.0%増)、営業利益は28億円(前年度比29.1%減)となりました。
②
アニメ・映像事業(単位:百万円)
2022年3月期
2023年3月期
増減
売上高
11,038
15,253
4,215
売上原価
7,322
11,296
3,974
売上総利益
3,716
3,957
240
売上総利益率
33.7%
25.9%
△7.8%
販売費及び一般管理費
3,024
3,347
322
営業利益
691
609
△81
営業利益率
6.3%
4.0%
△2.3%
外部顧客に対する売上高
10,071
14,065
3,994
映画作品等のノンパッケージの売上が増加したものの、売上原価の増加等により、売上高は152億53百万円(前年度比38.2%増)、営業利益は6億9百万円(前年度比11.9%減)となりました。
③
デジタル事業(単位:百万円)
2022年3月期
2023年3月期
増減
売上高
13,682
12,379
△1,302
売上原価
10,885
9,374
△1,511
売上総利益
2,796
3,004
208
売上総利益率
20.4%
24.3%
3.9%
販売費及び一般管理費
4,437
3,550
△886
営業損失(△)
△1,640
△546
1,094
営業利益率
-
-
-
外部顧客に対する売上高
13,303
11,983
△1,320
映像配信の売上が減少したものの、販売費及び一般管理費の減少等により、売上高は123億79百万円(前年度比9.5%減)、営業損失は5億46百万円(前年度は営業損失16億40百万円)となりました。
④
海外事業(単位:百万円)
2022年3月期
2023年3月期
増減
売上高
3,029
5,199
2,169
売上原価
1,960
2,626
665
売上総利益
1,069
2,573
1,503
売上総利益率
35.3%
49.5%
14.2%
販売費及び一般管理費
1,472
2,102
630
営業利益又は営業損失(△)
△403
470
873
営業利益率
-
9.0%
-
外部顧客に対する売上高
2,976
5,199
2,222
海外での大型イベント開催等により、売上高は51億99百万円(前年度比71.6%増)、営業利益は4億70百万円(前年度は営業損失4億3百万円)となりました。
⑤
その他(単位:百万円)
2022年3月期
2023年3月期
増減
売上高
1,387
821
△566
売上原価
1,181
621
△560
売上総利益
205
200
△5
売上総利益率
14.8%
24.4%
9.6%
販売費及び一般管理費
225
159
△65
営業利益又は営業損失(△)
△19
40
59
営業利益率
-
4.9%
-
外部顧客に対する売上高
136
246
109
売上高は8億21百万円(前年度比40.8%減)、営業利益は40百万円(前年度は営業損失19百万円)となりました。
(2) 生産、受注及び販売の状況
① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
音楽事業
15,156
△30.5
アニメ・映像事業
3,910
+10.7
海外事業
19
+95.8
合計
19,086
△24.7
(注) 1 金額は、販売価格によっております。2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
② 受注実績該当事項はありません。
③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。
セグメントの名称
金額(百万円)
前期比(%)
音楽事業
90,067
+25.2
アニメ・映像事業
14,065
+39.7
デジタル事業
11,983
△9.9
海外事業
5,199
+74.7
その他
246
+80.4
合計
121,561
+23.5
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。なお、当連結会計年度の㈱NTTドコモについては、当該割合が100分の10未満のため注記を省略しております。
相手先
前連結会計年度
当連結会計年度
金額(百万円)
割合(%)
金額(百万円)
割合(%)
㈱NTTドコモ
11,527
11.7
-
-
(3) 経営成績の分析①
売上高売上高は、前連結会計年度に対して231億24百万円増加し、1,215億61百万円(前年度比23.5%増)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う行動制限が緩和されたことにより、大型ライヴ公演が増加したこと等によるものであります。②
売上原価、販売費及び一般管理費及び営業利益売上原価は、前連結会計年度に対して193億65百万円増加し、825億74百万円となりました。また、販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に対して29億56百万円増加し、356億2百万円となりました。これは主に、事業活動の回復に伴う増加及び中期経営計画の達成に向けたIP創出のための投資を強化したこと等によるものであります。 この結果、営業利益は、前連結会計年度に対して8億2百万円増加し、33億85百万円(前年度比31.1%増)となりました。③
営業外損益及び経常利益営業外収益は、前連結会計年度に対して8億35百万円増加し、9億72百万円となりました。また、営業外費用は前連結会計年度に対して66百万円減少し、3億1百万円となりました。 この結果、経常利益は、前連結会計年度に対して17億4百万円増加し、40億55百万円(前年度比72.5%増)となりました。④
特別損益及び税金等調整前当期純利益特別利益は、前連結会計年度に対して13億39百万円増加し、16億66百万円となりました。これは主に、投資有価証券売却益等を計上したことによるものであります。また、特別損失は前連結会計年度に対して6億23百万円増加し、10億70百万円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度に対して24億20百万円増加し、46億51百万円(前年度比108.5%増)となりました。⑤
法人税等(法人税等調整額を含む)、非支配株主に帰属する当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益法人税等は、前連結会計年度に対して4億78百万円増加し、16億26百万円となりました。また、非支配株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対して1億19百万円増加し、2億81百万円となりました。 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に対して18億23百万円増加し、27億42百万円(前年度比198.2%増)となりました。
(4) 財政状態の分析当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて111億13百万円増加し、1,089億15百万円となりました。これは主に、番組及び仕掛品が23億74百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が83億51百万円、現金及び預金が34億72百万円及び未収入金が11億33百万円それぞれ増加したことによるものであります。負債は、前連結会計年度末に比べて129億69百万円増加し、500億76百万円となりました。これは主に、未払金が96億27百万円、流動負債の「その他」が18億64百万円及び未払法人税等が12億18百万円それぞれ増加したことによるものであります。純資産は、前連結会計年度末に比べて18億55百万円減少し、588億38百万円となりました。これは主に、非支配株主持分が20億57百万円減少したことによるものであります。
(5) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、481億43百万円(前年同期は446億71百万円)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、91億92百万円(前年同期は△44億64百万円)となりました。これは主に、売上債権の増加103億円及び投資有価証券売却益13億90百万円により資金が減少したものの、未払金の増加119億55百万円、税金等調整前当期純利益46億51百万円、減価償却費23億46百万円及び棚卸資産の減少11億81百万円により資金が増加したことによるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、△31億31百万円(前年同期は△33億87百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入14億98百万円により資金が増加したものの、無形固定資産の取得による支出24億52百万円及び有形固定資産の取得による支出11億31百万円により資金が減少したことによるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、△24億93百万円(前年同期は△3億14百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額22億54百万円により資金が減少したことによるものであります。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)当社グループは、運転資金及び投資等の資金需要に対して、自己資金を充当することを基本方針とし、必要に応じて主として金融機関からの借入金によって資金を確保しております。資金の流動性の確保に関しては、安定的かつ機動的な資金調達体制を構築するため、複数の取引金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しております。また、流動資金の効率的な運用を目的として、国内子会社(一部を除く)に限り、CPS(キャッシュプーリングシステム)による資金貸借を行っており、資金を当社が一元管理しております。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項
(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
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