【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末に比べ3,705百万円減少し、47,646百万円となりました。主な要因は、流動資産が4,183百万円減少したことによるものであります。
流動資産は、棚卸資産が601百万円増加したものの、現金及び預金が268百万円減少したこと及び営業債権が4,295百万円減少したことを主因に、前連結会計年度末に比べて4,183百万円減少し、38,856百万円となりました。
固定資産は、無形固定資産が125百万円増加したこと及び投資その他の資産が413百万円増加したことを主因に、前連結会計年度末に比べて478百万円増加し、8,789百万円となりました。
流動負債は、営業債務が4,183百万円減少したこと、未払法人税等が161百万円減少したこと及び短期借入金が792百万円減少したことを主因に、前連結会計年度末に比べて5,059百万円減少し、16,365百万円となりました。
純資産額は、30,646百万円となり、自己資本比率は63.8%となりました。
②経営成績
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の経済への影響が収束に向かう中で、インバウンド需要や個人消費を中心に、社会経済活動の正常化に向けた動きが強まり、景気は緩やかに回復しました。世界経済におきましては、エネルギー価格高騰によるインフレの高止まり、各国の金融引き締めにともなう影響や中国経済の先行き懸念など、依然として不透明な状況にあります。
当社グループの主要ユーザーである自動車関連企業におきましては、半導体供給不足の緩和により自動車生産台数が回復傾向にあり、また次世代モビリティ開発を背景とした設備投資や研究開発投資も堅調に推移しました。電気・電子・半導体関連企業におきましては、電動車市場の急速な拡大にともない、関連する需要を取り込むための投資は堅調でしたが、スマートフォンやパソコン市場の需要軟化による影響もあり低調に推移しました。工作機械・産業機械関連企業におきましては、自動化・省人化、脱炭素、および先端技術関連向けの需要は見込まれるものの、米欧の金利上昇や中国の景気減速などの外部要因により、全体的には生産動向は鈍化傾向で推移しました。
こうした中、当社グループにおきましては、「“新たな価値創造”と“自ら考え考動する”」を基本方針とした第10次中期経営計画(2021年度~2023年度)に基づき、自動車ビジネス強化に向けた体制整備、ものづくりにおけるカーボンニュートラルへの貢献、エンジニアリング事業の競争力強化などの主要施策に取り組みました。
この結果、売上高は33,969百万円(前年同四半期比11.2%増)、営業利益は1,100百万円(前年同四半期比87.6%増)、経常利益は1,362百万円(前年同四半期比68.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、964百万円(前年同四半期比68.0%増)となりました。
売上高の品目別内訳につきましては、次のとおりであります。なお、当社グループは主として制御機器、産業機器、計測機器等の販売を営んでおり、事業区分としては単一セグメントであるため、品目別に記載しております。
(制御機器)
制御機器は、当社グループの主力取扱商品で、主に自動車関連企業向けの販売が増加したことから、売上高は11,309百万円(前年同期比3.0%増)となりました。
(産業機器)
産業機器は、自動車関連企業向けの大型設備案件が増加し、売上高は11,865百万円(前年同期比13.2%増)となりました。
(計測機器)
計測機器は、自動車及びセラミック関連企業向けの販売が増加し、売上高は3,172百万円(前年同期比16.2%増)となりました。
(電源機器)
電源機器は、自動車及び工作機械・産業機械関連企業向けの販売が増加し、売上高は2,389百万円(前年同期比62.2%増)となりました。
(実装機器)
実装機器は、自動車関連企業向けの大型設備案件が増加し、売上高は1,464百万円(前年同期比11.7%増)となりました。
(その他)
上記5品目以外においては、売上高は3,767百万円(前年同期比5.7%増)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ268百万円減少し、4,607百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は939百万円(前年同四半期は1,218百万円の使用)となりました。これは、税金等調整前四半期純利益1,364百万円、減価償却費112百万円、売上債権の減少額4,462百万円があったこと等による資金増と、賞与引当金の減少額51百万円、棚卸資産の増加額541百万円、仕入債務の減少額4,260百万円及び法人税等の支払額539百万円があったこと等による資金減によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は216百万円(前年同四半期比71.8%減)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出149百万円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,202百万円(前年同四半期比213.6%増)となりました。これは、短期借入金の純減少額797百万円及び配当金の支払額405百万円があったこと等による資金減によるものであります。
(3) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分
析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、8,423千円です。
主に、エンジニアリング事業本部において計測機器の研究開発活動を行っております。
(7) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの主要顧客であります製造業の中で、販売先上位は自動車関連産業に属する企業であるため、自動車業界の動向やそれらの企業の設備投資動向と密接な関係にあり、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。