【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、米国経済は雇用増加に伴い個人消費が堅調に推移したものの、中国経済の停滞や長期化するロシア・ウクライナ情勢、各国の金融引き締め政策の継続等により、依然として予断を許さない状況で推移しました。
一方、わが国経済は、社会・経済活動の正常化を背景に、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大など、緩やかな回復基調となりました。しかしながら、原材料・エネルギー価格の高騰や円安による物価上昇等の影響により、先行き不透明な状況となりました。
当社グループの主需要先である建設業界・産業機械業界・造船業界では市況に回復の動きがみられるものの、建設資材や鋼材価格の高騰など、依然として予断を許さない状況となりました。
このような状況のもと、当社グループは中期経営計画で掲げた「世界市場での顧客満足の実現」に向けた拡販活動の推進や収益力の強化に取り組んでまいりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は673億49百万円で、前連結会計年度末比24億14百万円の増加となりました。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は287億67百万円で、前連結会計年度末比87百万円の減少となりました。
当第2四半期連結会計期間末の純資産合計は385億81百万円で、前連結会計年度末比25億2百万円の増加となりました。
②経営成績
当第2四半期連結累計期間の売上高は239億22百万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は17億95百万円(同29.7%増)、経常利益は21億88百万円(同28.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は13億56百万円(同32.9%増)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
a.機械装置
機械装置部門においては、当社オンリーワン技術のDBC(Dual Beam Control)ファイバーレーザー切断機を米国シカゴで開催された展示会「FABTECH Chicago 2023」に出展し、米国市場での販売活動を開始しました。また、国内市場においては、DBCファイバーレーザー切断機を中心にお客様の課題解決に直結する製品群の販売を強化したことにより、売上高は増加しました。
その結果、売上高は96億23百万円(前年同期比6.9%増)、セグメント利益は12億83百万円(同37.9%増)となりました。
b.高圧ガス
産業ガス分野においては、原材料や電気料金の高騰等による利益率の低下がみられるなか、価格改定や深耕拡大および新規拡販活動に注力しました。医療分野においては、コロナ関連機器の売上は減少しましたが、営業活動の強化等によりCPAPレンタルや院内感染防止対策機器の販売が引き続き好調に推移し、売上高は増加しました。
その結果、売上高は98億80百万円(前年同期比6.1%増)、セグメント利益は7億34百万円(同3.3%減)となりました。
c.溶接機材
溶接機材部門においては、溶接機や溶接ロボットなどの省力化機器、特定化学物質に指定された溶接ヒューム対策商品の販売に注力しましたが、溶接材料や大型設備の販売が低調に推移したことにより、売上高は減少しました。一方で、グラインダー、集塵機といったプライベートブランド商品の販売活動に注力し、利益は増加しました。
その結果、売上高は40億54百万円(前年同期比4.2%減)、セグメント利益は3億18百万円(同7.0%増)となりました。
d.その他
その他の部門においては、排ガス処理装置の受注が低迷したことにより、売上高は減少しましたが、原価率の低減に一定の成果を上げることができました。
その結果、売上高は3億62百万円(前年同期比3.2%減)、セグメント利益は96百万円(同14.1%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は130億73百万円で、前連結会計年度末に比べ14億99百万円の減少となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
営業活動によるキャッシュ・フローは67百万円の支出(前年同期は22億88百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益23億55百万円の一方、法人税等の支払額8億36百万円、棚卸資産の増加額7億59百万円、売上債権の増加額4億20百万円、仕入債務の減少額2億45百万円及び、未払消費税等の減少額1億76百万円等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは4億53百万円の支出(前年同期は16億69百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出5億60百万等によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは10億94百万円の支出(前年同期は8億31百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額3億78百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出3億3百万円及び、長期借入金の返済による支出2億37百万円等によるものです。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、1億28百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。