【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の状況 当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけ見直し後の個人消費の持ち直しのほか、設備投資やインバウンド需要の増加などにより、景気は緩やかに回復しました。一方で、円安や資源価格の高騰などによるインフレや、世界的な金融引締めによる海外景気の下振れが、国内景気を下押しするリスクが懸念される状況が継続しました。米国は、個人消費は堅調に推移していることに加え、インフレ率も低下してきており、景気は持ち直しました。中国は、不動産市場の悪化などから経済回復は息切れが見られましたが、7月下旬に打ち出された消費喚起策から個人消費は回復傾向となりました。アセアンでは、インドネシアはインバウンド需要の回復や消費マインドの改善などから、内需主導の景気回復が継続しました。マレーシアとタイはインバウンド需要や民間消費による内需回復が続く一方で、外需の低迷により輸出が低調で景気回復ペースは減速傾向となりました。このような環境の下、当第3四半期連結累計期間においては、売上高は、主力の日本国内では自動車生産市場並みの増収率、アセアンでは自動車生産市場を上回る増収率を確保しました。これらの結果、当第3四半期連結累計期間では、2023年8月1日付けにて、ミラー事業をSMRグループへ売却しており、ミラー事業の売上高が減少いたしましたが、その影響を打ち返して増収を確保し、売上高は110,239百万円(前年同期比12.0%増)となりました。利益面については、増収による影響や、原材料費等の価格高騰分の転嫁が進展した影響などから、営業利益は4,965百万円(前年同期比95.3%増)、経常利益は5,187百万円(前年同期比59.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、伊勢原製造所の土地の一部売却などに伴う固定資産処分益3,971百万円等を計上した影響などから、5,479百万円(前年同期比147.4%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。① 自動車部品事業 自動車部品事業におきましては、売上高は、ミラー事業の譲渡による減収影響を打ち返し、主力の日本国内では自動車生産市場並みの増収率、アセアンでは自動車生産市場を上回る増収率となり、104,463百万円(前年同期比12.1%増)、営業利益は、4,767百万円(前年同期比107.9%増)となりました。② 用品事業 用品事業におきましては、カー用品店向けの販売に加えディーラーオプション向けの販売も堅調に推移したことなどから、売上高は7,051百万円(前年同期比9.7%増)と増収となったものの、円安で輸入品の仕入価格が上昇したことなどから営業利益は197百万円(前年同期比19.9%減)と減益となりました。
② 財政状態の状況当第3四半期連結会計期間末における総資産は127,080百万円となり、前連結会計年度末比で1,165百万円の増加となりました。流動資産が全体で2,701百万円増加した一方で、固定資産が全体で1,536百万円減少したことによるものであります。流動資産の増減は、短期貸付金が5,258百万円、現金及び預金が1,730百万円、それぞれ増加した一方で、受取手形及び売掛金が2,164百万円、棚卸資産が全体で1,292百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。固定資産の増減は、持分法適用会社への投資簿価の増加を主因として、投資その他の資産が全体で1,752百万円増加したものの、有形固定資産が全体で2,577百万円、無形固定資産が全体で710百万円、それぞれ減少したことによるものであります。負債は65,455百万円となり、前連結会計年度末比で5,451百万円の減少となりました。流動負債が全体で3,727百万円、固定負債が全体で1,723百万円、それぞれ減少したことによるものであります。流動負債の増減は、未払法人税等が1,138百万円増加したものの、その他の流動負債が2,669百万円、支払手形及び買掛金が2,176百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。固定負債の増減は、退職給付に係る負債が996百万円、長期借入金が920百万円、それぞれ減少したことなどによるものであります。 純資産は61,624百万円となり、前連結会計年度末比で6,616百万円の増加となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上が5,479百万円あることや、為替変動による影響を主因としてその他の包括利益が全体で1,983百万円増加したことなどによるものであります。
なお、上記の増減については、当第3四半期連結会計期間において、連結子会社であった美里工業株式会社および市光(無錫)汽車零部件有限公司の全株式及び出資持分の売却により、両社が連結子会社から除外された影響を含んでおります。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。 (3) 研究開発活動当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、5,386百万円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(4) 従業員数当第3四半期連結累計期間において、美里工業株式を譲渡したことにより美里工業株式会社及び市光(無錫)汽車零部件有限公司が連結除外になったことにより、当社グループの従業員数は、482名減少しております。
(5) 主要な設備当第3四半期連結累計期間において、美里工業株式を譲渡したことにより美里工業株式会社及び市光(無錫)汽車零部件有限公司が連結除外になったことにより、著しい変動があった設備は次の通りであります。
会社名
事業所名(所在地)
セグメント の名称
設備の 内容
帳簿価額
建物及び構築物(百万円)
機械装置及び運搬具(百万円)
土地(百万円)(面積㎡)
リース資産(百万円)
その他(百万円)
合計(百万円)
美里工業㈱
本社 (埼玉県児玉郡美里町)
自動車部品
生産設備他
647
384
218(43,582.43)
0
62
1,313
市光(無錫)汽車零部件有限公司
本社及び工場 (中華人民共和国 江蘇省及び広東省)
自動車部品
生産設備他
464
716
–
133
240
1,555