【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 財政状態及び経営成績の状況① 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけ見直しでサービス消費が緩やかに拡大するなど個人消費が持ち直したほか、堅調な設備投資やインバウンド需要から景気は緩やかに回復しました。一方で、円安や資源価格の高騰などによるインフレや、世界的な金融引締め等が続く中で海外景気の下振れが国内景気を下押しするリスクも懸念される状況となりました。
米国は、個人消費は堅調に推移していることに加え、インフレ率も低下してきており、景気は緩やかに持ち直しました。中国は、ゼロコロナ政策の解除を受け春先にかけて急速に回復しましたが、個人消費の停滞と不動産市場の悪化、輸出の伸び悩みで経済回復は息切れが見られる状況となりました。アセアンでは、インドネシアは消費マインドの改善も続いて好調な消費が景気回復をけん引しました。マレーシアは消費やインバウンド需要による景気回復が続く一方で、外需の低迷により輸出は低調に推移しました。タイは世界的な需要の低迷を背景に輸出が減少しており、景気回復ペースは緩やかになりました。
このような環境の下、当第2四半期連結累計期間においては、主力の日本国内並びにアセアンにおいて、回復傾向にある販売状況から売上高は前年同期比で自動車生産台数ベースの市場成長を上回る増収を確保しました。その結果、日本、アセアンの2つの地域において売上の増減率が市場の成長率を上回りました。
これらの結果、当第2四半期連結累計期間では、売上高は75,770百万円(前年同期比20.4%増)となり、増収による影響や、原材料費等の価格高騰分の転嫁が進展した影響などから、営業利益は3,777百万円(前年同期比236.9%増)、経常利益は3,783百万円(前年同期比134.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,521百万円(前年同期比99.1%増)と増収増益となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。① 自動車部品事業 主力の日本国内、アセアンの2つの地域において、半導体の供給制約がほぼ解消し、工場稼働日を減らしていた自動車の生産も回復しつつある中で、売上高は、価格転嫁の影響もあって自動車生産市場の成長を上回る水準を確保し、売上高は71,832百万円(前年同期比20.8%増)、営業利益は3,623百万円(前年同期比274.8%増)となりました。② 用品事業 用品事業におきましては、カー用品店向けに加えディーラーオプション向けに堅調に推移したことなどから、売上高は4,758百万円(前年同期比12.9%増)となり、営業利益は167百万円(前年同期比8.6%増)と増収増益となりました。
② 財政状態の状況当第2四半期連結会計期間末における総資産は125,133百万円となり、前連結会計年度末比で781百万円の減少となりました。有形固定資産が1,249百万円、投資その他の資産が850百万円、それぞれ増加したことなどにより固定資産が全体で2,066百万円増加した一方で、その他流動資産が3,413百万円減少したことなどを主因として流動資産が全体で2,848百万円減少したことによるものであります。負債は66,755百万円となり、前連結会計年度末比で4,151百万円の減少となりました。固定負債は全体で120百万円の減少とほぼ横ばいで推移したものの、支払手形及び買掛金が3,031百万円、その他流動負債が2,006百万円、それぞれ減少したことなどを主因として流動負債が全体で4,030百万円減少したことによるものであります。純資産は58,378百万円となり、前連結会計年度末比で3,370百万円の増加となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益の計上が2,521百万円あることや、為替変動による影響を主因としてその他の包括利益が全体で1,201百万円増加したことなどによるものであります。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、9,718百万円となり、前第2四半期連結累計期間末比3,874百万円の増加となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は2,766百万円(前年同期は2,529百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前四半期純利益3,310百万円、減価償却費3,148百万円、売上債権の減少額1,265百万円、賞与引当金の増加1,147百万円等であり、主な減少要因は、仕入債務の減少額3,762百万円、その他流動負債の減少額1,681百万円等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果獲得した資金は54百万円(前年同期は184百万円の収入)となりました。有形固定資産の取得による支出が2,946百万円があるものの、それを上回る短期及び長期貸付金の回収が生じたことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果減少した資金は2,145百万円(前年同期は2,876百万円の支出)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出1,106百万円、配当金の支払額432百万円、短期借入金の返済による支出400百万円あること等によるものであります。 (3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。 (4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、3,412百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。