【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
① 経営成績の状況当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴う社会経済活動の一層の正常化とインバウンド需要等の回復が見られた一方、ウクライナ情勢の長期化による世界的な資源価格の高騰や為替相場の大幅な変動による影響により、一般消費者の消費行動にも影響が広がるなど、景気の回復基調は緩やかにとどまり、依然として先行きは不透明な状況となっております。当社グループの事業に関わる高齢社会に関連する市場におきましては、ウィズコロナ社会における「新しい生活様式」が高齢者にも浸透しており、外出意欲の高まりや社会活動の正常化に伴い、健康への関心がより高まってきております。加えて、中長期的には今後も高齢化率の上昇基調が続くことから、引き続きヘルスケアサービスの需要は高まっていくものと予想されます。また、介護業界では人材不足が深刻化しており、人材の確保が重要な経営課題として認識されております。その一つの対応策として、2022年10月には臨時の介護報酬改定が実施され、介護職員の賃金改善に充てるための「介護職員等ベースアップ等支援加算」が新設されました。次回の介護報酬改定は2024年度に予定されており、介護保険制度を将来にわたり安定的に持続させるため、介護人材の確保に加え、介護現場の生産性向上を推進するための介護制度の見直しが行われる見通しです。このような環境の中、当社グループは「健康な未来」というコーポレートスローガンのもと、「創意革新と挑戦による超高齢社会における課題解決」をミッションと位置づけ、2023年6月に公表した「事業計画及び成長可能性に関する事項」で示した「IIF Vision2030」や経営目標の達成に向けた取組みを実行し、持続的な成長と中期的な企業価値向上の実現に向けた動きを加速してまいります。また、当社はリモートワークの推進等、我が国が掲げる「働き方改革」の推進や働き方の多様化に対応するとともに、より一層の業務運営の効率化と従業員間のコミュニケーションの活性化を図るべく、2023年10月に本社の移転を予定しております。当第1四半期連結累計期間においては、本社移転の決定に伴う減価償却費等の負担が一時的に増加した結果、営業利益は減少いたしました。なお、下期以降に賃料等の固定費削減を見込んでおります。 以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は1,199,038千円(前年同四半期比13.9%増)、営業利益は6,002千円(前年同四半期比85.3%減)、経常利益は11,496千円(前年同四半期比76.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,411千円(前年同四半期比91.0%減)となりました。
セグメント別の経営成績は、以下のとおりです。
(ヘルスケアソリューション事業)レコードブック事業におきましては、当第1四半期連結累計期間において短時間リハビリ型通所介護サービス(デイサービス)「レコードブック」のフランチャイズが4ヵ所増加しております。また、直営店1ヵ所をフランチャイズ加盟店に譲渡した結果、直営店が30ヵ所、フランチャイズが173ヵ所となりました。そのほか、名古屋鉄道株式会社との合弁会社である株式会社名鉄ライフサポートが愛知県を中心に展開する「名鉄レコードブック」は、当第1四半期連結会計期間末において21ヵ所となっております。これにより、「レコードブック・ブランド」の店舗が合計で224店舗(前年同四半期末は215店舗)となりました。これらのフランチャイズの店舗数増加に加え、高齢者に運動習慣の重要性への理解が浸透したことにより、レコードブックの既存店舗の稼働率については回復基調で推移したため、直営店舗の売上高や加盟店からのロイヤルティ等の収入は前年同四半期と比べ増加いたしました。併せて、新卒入社のスタッフも前年同四半期と比べ増員したため、費用も増加しております。一方、当第1四半期連結累計期間におけるフランチャイズの新規出店に伴う加盟金等による収入は前年同四半期と比べやや減少いたしました。また、当社が設備投資を行い、フランチャイズ加盟店にレンタルをするプランから、当初契約期間5年間の満了に伴いプランを変更した店舗が増加したため、これまで当社が負担していた地代家賃・減価償却費等の原価と同額の売上高がともに減少いたしました。 この結果、レコードブック事業全体では前年同四半期と比べて売上高はやや増加した一方、営業利益はやや減少いたしました。Webソリューション事業におきましては、メディカルソリューションの分野で営業活動を強化しており、当第1四半期連結累計期間においても複数案件の新規受注を獲得いたしました。その一方で、人員体制を強化し営業活動の推進やコンテンツの拡充等を行った結果、費用が増加いたしました。この結果、前年同四半期と比べて売上高はやや増加した一方、営業利益はやや減少いたしました。従来のケアサプライ事業につきましては、当第1四半期連結累計期間より、アクティブライフ事業に名称を変更しております。当該変更は名称の変更のみであり、その内容に与える影響はありません。2022年10月より株式会社正光技建を連結の範囲に含め、介護保険外の住宅リフォーム事業を開始しております。同事業は資源価格の高騰等の影響を受け、全体の原価率は上昇しております。この結果、前年同四半期と比べて売上高は増加した一方、営業利益はやや減少いたしました。これらの結果、売上高は818,630千円(前年同四半期比12.3%増)、営業利益は61,999千円(前年同四半期比30.8%減)となりました。
(在宅サービス事業)在宅サービス事業におきましては、連結子会社のカンケイ舎において、2022年12月の事業譲受により新たに施設介護事業を開始しております。この結果、売上高は380,408千円(前年同四半期比17.7%増)、営業利益は88,247千円(前年同四半期比6.2%増)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)当第1四半期連結会計期間末における流動資産は2,044,076千円となり、前連結会計年度末に比べ4,431千円減少いたしました。その主な要因は、現金及び預金が50,774千円減少した一方で、その他流動資産が42,551千円増加したことによるものです。固定資産は1,128,604千円となり、前連結会計年度末に比べ8,456千円減少いたしました。その主な要因は、有形固定資産が30,385千円、無形固定資産が15,641千円減少した一方で、投資その他の資産が37,571千円増加したことによるものです。この結果、当第1四半期連結会計期間末における資産合計は3,172,681千円となり、前連結会計年度末に比べ12,887千円減少いたしました。
(負債)当第1四半期連結会計期間末における流動負債は1,526,834千円となり、前連結会計年度末に比べ69,991千円増加いたしました。その主な要因は、預り金が75,024千円、その他流動負債が52,081千円増加した一方で、未払法人税等が49,883千円減少したことによるものです。固定負債は400,233千円となり、前連結会計年度末に比べ39,131千円減少いたしました。その主な要因は、長期借入金が27,940千円、資産除去債務が2,286千円減少したことによるものです。この結果、当第1四半期連結会計期間末における負債合計は1,927,067千円となり、前連結会計年度末に比べ30,860千円増加いたしました。
(純資産)当第1四半期連結会計期間末における純資産は1,245,613千円となり、前連結会計年度末に比べ43,748千円減少いたしました。その主な要因は、自己株式が取得により46,176千円増加したことによるものです。
(2) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(3) 研究開発活動該当事項はありません。
(4) 従業員の状況 ①連結会社の状況当第1四半期連結累計期間において、主にヘルスケアソリューション事業において新卒採用を行ったことなどの要因により、当社グループの従業員数は前連結会計年度末から37名増加し411名となりました。②提出会社の状況当第1四半期累計期間において、主にヘルスケアソリューション事業において新卒採用を行ったことなどの要因により、当社の従業員数は前事業年度末から31名増加し233名となりました。
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