【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。なお、当社は前第2四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間等との比較分析は行っておりません。
(1)経営成績の状況当第2四半期累計期間(2023年4月1日~2023年9月30日)のわが国経済は、経済活動の正常化が進み、各種政策の効果もあって、景気は緩やかな回復が続くことが期待されております。ただし、金融引き締めやウクライナ情勢の長期化などに伴う食糧・資源・エネルギー価格の上昇、依然として継続する半導体や各種部材不足の影響などにより、その先行きは不透明な状況が継続しております。こうした市場環境のなか、当社を取り巻く環境に関しては、スマートフォンの契約数は微増の状況が続いております。2023年6月末における携帯電話の契約数は2億1,268万件(前年同期比1.0%増 総務省発表資料による)であり、大幅な契約数増加が見込めないなか、総務省主導による政策の影響もあり、携帯電話端末の価格と通信料のバランスが変化してきています。主要通信キャリア以外の仮想移動体通信事業者(MVNO)の存在感も増し、一契約あたりの売上高(ARPU)は微減を続け、コンテンツビジネスにも影響を及ぼしております。主要携帯通信キャリアが主導してきたビジネスモデルは、今後も大きく変化していくことが予想されます。SMSサービスについては、2026年の国内直収市場規模は配信数140億7,713万通と予想され(「ミックITリポート 2022年10月号」(ミック経済研究所))、2022年度から2026年度までの年平均成長率は40.3%増となり、引き続き配信数は大きな成長を続けていくものと予測されておりますが、さらに顕著となってきた競合他社参入による配信の低価格化により、売上高及び営業利益については、その成長に比例しない状況となってきており、速やかにその対策を講じることが課題であると認識しております。このような状況の中、当社は、「お客様の喜ぶことを皆と分かち合い、ともに喜ぶ」を経営理念として掲げ、お客様の生活をより豊かに便利にするツールを提供できるよう当社の既存事業の収益を維持しつつ、新たなサービスの企画・提供を実施してまいりました。
当社の各セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
① SMS事業SMS事業はショートメッセージを利用した通知サービスであり、「いけいけナンバー」、「いけいけナンバーAPI」、「らくらくナンバー」と3つのサービスがあります。当第2四半期累計期間において、導入企業と同業種への事例紹介や、既存のお客様からのご紹介により、新規獲得件数が伸長したこと等から、売上高は150百万円となりました。セグメント利益は、売上原価、営業費用の増加により、19百万円となりました。
② リモートメール事業当第2四半期累計期間において、「リモートメール」の個人版サービス・法人版サービスともに成長市場であるスマートフォン市場での拡販に継続して努めておりますが、サービス解約による利用者数の減少の影響もあり、売上高は81百万円となりました。また、セグメント利益も、売上高の減収により、33百万円となりました。
③ 受託開発ソフトウェア事業受託開発ソフトウェア事業は、システム開発、保守業務によるものであります。受託開発ソフトウェア事業の売上高は49百万円となりました。セグメント利益も、売上高の増収により21百万円となりました。
④ ボイスメール事業ボイスメール事業は、2019年12月に譲受けた事業であり、スマートフォンアプリを利用して音声情報をメールのようにやり取りできる法人向けのサービスであります。売上高は37百万円となりました。また、セグメント利益も、売上高の減収により、8百万円となりました。
⑤ その他その他の売上は、主に、インターネット接続の提供及びウェブサイト構築に用いるサーバのレンタルサービスであります。売上高は13百万円、セグメント利益1百万円となりました。
以上の結果、当第2四半期累計期間の経営成績は、売上高332百万円、営業利益21百万円、経常利益39百万円、四半期純利益82百万円となりました。
(2) 財政状態の分析当四半期会計期間末における総資産は1,013百万円となり、前事業年度末に比べ、73百万円の増加となりました。その主な要因は、売掛金の増加26百万円、関係会社株式の減少19百万円、のれんの減少21百万円等であります。負債の部は380百万円となり、前事業年度末に比べ8百万円減少しております。主な要因は、買掛金の増加7百万円、長期借入金の減少28百万円、短期借入金の減少9百万円、1年内返済予定の長期借入金の減少11百万円等であります。純資産は632百万円となり、前事業年度末に比べ82百万円の増加となっております。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前会計年度末に比べて20百万円増加し、303百万円となりました。当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は86百万円となりました。この主な要因は、のれん償却額21百万円、減価償却費2百万円、受取保険金20百万円、抱合せ株式消差損益42百万円の資金増に対し、売上債権の増加23百万円の資金減によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は3百万円となりました。この主な要因は、無形固定資産の取得による支出1百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は63百万円となりました。この主な要因は、短期借入金の返済による支出9百万円、長期借入金の返済による支出53百万円等によるものであります。
(4) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は0百万円であります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因
当第2四半期連結累計期間において、当社の経営成績に重要な影響を与える要因について重要な変更はありません。
(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当第2四半期会計期間末の資金の状況につきましては、「(3)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 当社の資金需要の主なものは外注費を中心とする売上原価、支払手数料を中心とする販売費及び一般管理費であり、年間を通して安定的に需要が生じるものが多く、自己資金を充当することを基本としておりますが、必要に応じて金融機関からの借入れを実施することとしております。
#C2323JP #fonfun #情報通信業セクター