【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)財政状態及び経営成績の状況
①経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルスに伴う各種制約から経済活動の正常化が進み、個人消費や設備投資などの回復が見られる一方で、ウクライナ情勢の長期化などによるエネルギー価格や原材料価格の高騰、世界的な金融引締めに伴う影響や中国の景気減速など依然として先行きの不透明な状況で推移しております。
このような経済環境の中、物流業界におきましては、国内における貨物量は小幅ながら回復傾向にあるものの、国際貨物の荷動きは全体的に停滞し、電気代をはじめエネルギー価格の負担も懸念されます。また、2024年4月から適用される自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制(2024年問題)に向けた対応も大きな課題となっており、引続き厳しい環境にあります。
当社グループにおきましては、国内部門では、前々期から前期にかけて獲得した新規営業や既存取引の業容拡大、M&A等の要因に加え、これまで行なった燃料価格や各種調達コストの上昇を踏まえた適正運賃の確保が進んだことから、前年同期比増収増益となる一方、国際部門では、全体的な荷動きの停滞に加え、前期までみられた需要逼迫による特需的な要因が解消されたことから、前年同期比減収減益となっております。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の営業収益は25,436百万円(前年同四半期比2.0%減)となり、営業利益は1,690百万円(前年同四半期比23.0%増)、経常利益は1,758百万円(前年同四半期比22.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,152百万円(前年同四半期比38.3%増)となりました。
セグメント別の経営成績は次のとおりであります。
(貨物自動車運送事業)
貨物自動車運送事業につきましては、新型コロナウイルスに伴う各種制約から経済活動の正常化が進み、貨物輸送量が全般的に復調する中で、これまで獲得してきた新規営業や既存の取引が拡大をみせたこともあり、貨物自動車運送事業収入は19,172百万円(前年同四半期比4.8%増)となり、セグメント利益は各種コスト増を踏まえた適正運賃の確保が進んだことから1,312百万円(前年同四半期比39.7%増)となりました。
(国際物流事業)
国際物流事業につきましては、これまでの特需的な需給逼迫による要因は解消が進み、全体的な荷動きの停滞もあることから、国際物流事業収入は5,374百万円(前年同四半期比21.2%減)となり、セグメント利益は556百万円(前年同四半期比9.0%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
不動産賃貸事業につきましては、不動産賃貸事業収入は443百万円(前年同四半期比0.6%減)となり、セグメント利益は287百万円(前年同四半期比2.5%減)となりました。
(その他)
リース業、コンピュータソフト開発保守業、保険代理店業、部品販売業、太陽光発電業、清掃業、事務代行業を中心としたその他事業収入は456百万円(前年同四半期比10.8%増)となり、セグメント利益は57百万円(前年同四半期比496.3%増)となりました。
②財政状態の分析
(流動資産)
当第2四半期連結会計期間末における流動資産の残高は、18,287百万円(前連結会計年度末は16,427百万円)となり、1,859百万円増加しました。現金及び預金の増加990百万円、受託現金の増加1,005百万円が主な要因です。
(固定資産)
当第2四半期連結会計期間末における固定資産の残高は、27,732百万円(前連結会計年度末は25,878百万円)となり、1,853百万円増加しました。建物及び構築物(純額)の増加1,691百万円、土地の増加1,904百万円、その他(純額)に含めて表示しております機械装置及び運搬具(純額)の減少105百万円、投資その他の資産に含めて表示しております差入保証金の減少1,501百万円が主な要因です。
(流動負債)
当第2四半期連結会計期間末における流動負債の残高は、15,162百万円(前連結会計年度末は14,018百万円)となり、1,143百万円増加しました。預り金の増加1,062百万円、支払手形及び営業未払金の減少149百万円が主な要因です。
(固定負債)
当第2四半期連結会計期間末における固定負債の残高は、7,813百万円(前連結会計年度末は6,255百万円)となり、1,558百万円増加しました。長期借入金の増加1,827百万円、リース債務の減少207百万円が主な要因です。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産の残高は、23,043百万円(前連結会計年度末は22,033百万円)となり、1,010百万円増加しました。利益剰余金の増加1,058百万円が主な要因です。
この結果、自己資本比率は2.0ポイント減少し、50.1%となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動の結果使用した資金2,594百万円を、財務活動の結果得られた資金1,414百万円と営業活動の結果得られた資金2,165百万円でまかない、現金及び現金同等物は前連結会計年度末と比べ990百万円増加し7,200百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、2,165百万円(前年同四半期比17.2%増)となりました。これは主に税金等調整前四半期純利益1,756百万円、減価償却費812百万円、仕入債務の減少144百万円、法人税等の支払額657百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,594百万円(前年同四半期比288.5%増)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出4,065百万円、差入保証金の返還による収入1,591百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、1,414百万円(前年同期は752百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入2,100百万円、長期借入金の返済による支出283百万円、リース債務の返済による支出148百万円、配当金の支払額182百万円によるものであります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
該当事項はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更は
ありません。