【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う行動制限の緩和により、個人消費の持ち直しや経済社会活動が正常化の動きをみせる一方で、ウクライナ情勢の長期化による資源価格や原材料価格の高騰、各国の金融引き締めを背景とした世界経済の景気減速など、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループは引き続きTCGユニットが好調で業績を牽引しておりますが、国内・海外とも大型カード商品の少ない四半期であったため、前四半期対比で減収となりました。また、弊社主催の大規模音楽ライブにて観客の声出しを解禁してコロナ禍以前の盛り上がりを取り戻しつつある一方、マスクプレイミュージカルの幼稚園等を中心とした公演中止が続いております。
その結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高24,090,600千円(前年同四半期比23.1%増)、営業利益1,382,648千円(前年同四半期比18.8%減)、経常利益1,506,104千円(前年同四半期比41.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益829,808千円(前年同四半期比54.9%減)となりました。
各セグメントの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメント売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
なお、第1四半期連結会計期間より、下記の通り報告セグメントを変更しており、前年同期の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
1.エンターテイメント事業
①TCG(トレーディングカードゲーム)ユニット
新規TCG「ヴァイスシュヴァルツブラウ」は2022年11月に初商品となるスタートデッキを8種同時発売、12月には初の大型カード商品であるブースターパックを発売し、好調なスタートを切っております。
「ヴァイスシュヴァルツ」では「PIXAR CHARACTERS」「ソードアート・オンライン」「アズールレーン」など6つ、「Reバース for you」では「リコリス・リコイル」など2つの大型カード商品を発売。「カードファイト!! ヴァンガード」では「モンスターストライク」とのコラボ商品を含む2つ、「Shadowverse EVOLVE(シャドウバース エボルヴ)」では1つの大型カード商品を発売いたしました。
TCG市場は引き続き活況であり、当社商品の売れ行きも好調であるため、TCGユニット売上としては前年同期よりも大きく伸長しておりますが、前期第4四半期や当期第1四半期よりも大型カード商品の発売が少なく、前四半期対比では低い水準での推移となりました。
②デジタルコンテンツユニット
モバイルゲームでは「D4DJ Groovy Mix」がリリース2周年を迎え、新ユニットや新機能の実装を含む多数の施策を実施いたしました。
コンソールゲームでは2022年9月29日に「新テニスの王子様 LET’S GO!! 〜Daily Life〜 from RisingBeat」を、11月17日に「カードファイト!! ヴァンガード ディアデイズ」を発売いたしました。
モバイルゲームは引き続き厳しい環境が続いておりますが、コンソールゲームは新タイトルが好調な出足を見せており、非運営型のゲームでありながら各種コンテンツのダウンロード販売が継続していくことが期待されます。
③BI(Bushiroad International)ユニット
BIユニットはTCGユニットとデジタルコンテンツユニットに重複して属しております。
英語版「ヴァイスシュヴァルツ」では、「Miss Kobayashi’s Dragon Maid(小林さんちのメイドラゴン)」、英語版限定タイトルとなる「The Seven Deadly Sins: Revival of The Commandments(七つの大罪 戒めの復活)」などの大型カード商品を発売いたしました。英語版「カードファイト!! ヴァンガード」では2つの大型カード商品を発売いたしました。また新たな展開として英語版「Shadowverse EVOLVE(シャドウバース エボルヴ)」のリリース決定を発表いたしました。
デジタルコンテンツにおいては、英語版「ヴァンガード ZERO」がアニメ「カードファイト!! ヴァンガード will+Dress」の英語版の放送やコンソールゲーム「カードファイト!! ヴァンガード ディアデイズ」の発売に支えられ堅調に推移いたしました。英語版「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」は累計1,200万DLを突破いたしました。
④ライブエンタメユニット
㈱ブシロードミュージックでは、2年越しの開催となったスペシャルライブ「BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020→2022」、ブシロード創業15周年を記念した「ブシロード15周年記念ライブ」をベルーナドームにて開催いたしました。「ブシロード15周年記念ライブ」では、アニメコンテンツにおける大規模ライブとしては初の観客の声出しを解禁、会場内は歓声に包まれました。
㈱劇団飛行船では、開催中止となった公演もあり、当第2四半期においては軟調な結果となりましたが、一昨年取得したイベントホール「飛行船シアター」の利用は徐々に増えております。
⑤MD(マーチャンダイジング)ユニット
「原神」のカプセルトイや「ウマ娘 プリティーダービー」のグッズなど、規模の大きい製品の発売があったものの、第1四半期に続き、海外で製造している製品において輸送費・材料費の高騰が大きく影響しており、利益率の低い製品の販売ペースを落とす対応を行った結果、全体としては売上・利益ともに軟調に推移いたしました。
そのような中、ライブグッズについては、2022年11月に開催した「BanG Dream! Special☆LIVE Girls Band Party! 2020→2022」「ブシロード15周年記念ライブ in ベルーナドーム」関連の売上が好調となり、売上・利益ともに底支えいたしました。
⑥アドユニット
㈱ブシロードムーブでは、第1四半期に引き続き中国クライアント事業が好調となりました。代理店として、企画、イベント制作、運営を担当した「Identity V 第五人格」の「X’mas Fan Meeting クリスマスナイトに鐘が鳴る」や、東京・大阪・名古屋にて企画・設営・運営をワンストップで担当した、TVアニメ「戦姫絶唱シンフォギア」シリーズの10周年記念特別企画展「戦姫絶唱シンフォギア10周年記念展 繋ぐ手と手」など複数のイベントに携わり、四半期として過去最高の売上高を記録いたしました。
これらの結果、エンターテイメント事業は、売上高20,914,448千円(前年同四半期比21.9%増)、セグメント利益1,392,033千円(前年同四半期比25.3%減)となりました。
2.スポーツ&ヘルスケア事業
スポーツ&ヘルスケア本部では、新日本プロレスとスターダムが2022年11月20日、東京・有明アリーナにて「Historic X-over」を開催し、史上初の合同興行として大きな話題を呼びました。また、新日本プロレス・スターダムそれぞれの観客動員数は各イベント会場の制限緩和も手伝い増加傾向にありますが、当第2四半期連結累計期間においては円安の影響や下期に向けた積極的な広告展開の影響で費用が増加しました。
これらの結果、スポーツ&ヘルスケア事業は、売上高3,176,152千円(前年同四半期比31.4%増)、セグメント損失9,384千円(前年同四半期はセグメント損失159,233千円)となりました。
財政状態は次のとおりであります。
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における総資産は46,959,467千円となり、前連結会計年度末に比べ3,238,454千円増加致しました。これは主に現金及び預金が1,091,964千円及び投資有価証券が1,829,231千円それぞれ増加したことによるものです。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債合計は26,358,545千円となり、前連結会計年度末に比べ1,169,648千円減少致しました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が486,693千円、1年内償還予定の社債が400,000千円、長期借入金が1,108,239千円、社債が1,600,000千円増加した一方で、転換社債型新株予約権付社債が4,000,000千円、未払法人税等が792,726千円及び買掛金が595,124千円減少したことによるものです。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は20,600,922千円となり、前連結会計年度末に比べ4,408,103千円増加致しました。これは主に配当金の支払いにより利益剰余金が291,664千円減少した一方で、転換社債型新株予約権付社債の新株予約権の権利行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ2,000,000千円、新株予約権(ストック・オプション)の権利行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ24,150千円、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金が829,808千円増加したことによるものです。
また自己株式の消却により利益剰余金が2,325,717千円減少し、自己株式が2,325,717千円減少(株主資本の増加)しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて1,162,206千円増加し、24,265,083千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、522,008千円となりました。主な収入要因は、税金等調整前四半期純利益1,506,104千円及び助成金の受取額136,412千円であり、主な支出要因は、仕入債務の減少額598,853千円及び法人税等の支払額1,485,533千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,650,933千円となりました。主な支出要因は、投資有価証券の取得による支出2,064,772千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、4,360,396千円となりました。主な収入要因は、長期借入れによる収入4,000,000千円及び社債の発行による収入1,981,693千円であり、主な支出要因は長期借入金の返済による支出2,405,068千円であります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しています。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
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