【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①
経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され経済活動正常化へ動き出したものの、円安を背景とする物価上昇の影響を受け、景気回復のペースは鈍いものとなりました。また、世界経済においては、ロシア・ウクライナ情勢長期化の影響による原材料及びエネルギー価格の高騰並びにインフレ抑制のために各国中央銀行が政策金利を引き上げたことによる為替及び株価の大幅な変動等、先行き不透明な状況となりました。このような状況の中、当社グループは、高付加価値空間創造企業として、持続可能でよりよい社会の実現を目指し、高い省エネ性能に加え、顧客価値を創造する光の質を高めた新製品の開発、製造及び販売に注力して参りました。業界に先駆け製品をLED化して以降、製品のエネルギー効率の継続的な改善は製造メーカーの責務と考え、さらなる高効率照明器具の開発を進めるとともに、“人と地球にやさしい未来の光”の創造に向けて、新しい価値の提供を進めております。また、製造部門においては、環境に配慮した製品の提供を目指し、継続した品質改善活動及び原価低減活動を行うとともに、全社的な販売費及び一般管理費の抑制に努めて参りましたが、急激なドル高傾向及び原材料の高騰等の影響を受けました。この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は、21,187百万円(前年同四半期比11.8%の増収)となり、営業利益は1,166百万円(前年同四半期比28.9%の減益)、経常利益は1,706百万円(前年同四半期比8.3%の減益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は962百万円(前年同四半期比29.9%の減益)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。a. 照明器具関連事業当セグメントにおきましては、業務用LED照明器具分野で業界トップクラスの品揃えを実現し、高いブランドイメージの確立に努めました。国内市場については、「LEDZ Pro.5」カタログを発刊し、無線照明コントロールシステム「Smart LEDZ Fit/Fit Plus」及び無線調光調色器具「Tunable LEDZ」の販売促進に注力しました。電力料金の引き上げや電力需給の逼迫の懸念により節電要請が強まる環境下で、既存照明器具の取り換え需要に加え、新設の商業施設やオフィス等の大型施設向け需要の取込みを強化しました。また、自然の光、カラー演出、色味調整の三役を1台で備えた次世代無線調光調色器具シリーズ「Synca」の製品群を大幅に拡充し、東京事業所の体験型オフィス「Synca U/X Lab」を活用した積極的な販売活動を展開しました。なお、2022年10月12日にプレスリリースいたしました通り、「Synca U/X Lab」は、2022年度グッドデザイン賞及びGrand Prix du Design Awardsを受賞しております。海外市場については、英国において「S15」カタログを発刊し、顧客密着型の営業を強化しました。また、アジアでは、既存顧客の深耕に努めるとともにアジア向け製品「sync」と戦略商品「Synca」を活用した営業活動を推進し、設計事務所に対して富裕層住宅含む高級建築市場の開拓を進めました。この結果、売上高は19,007百万円(前年同四半期比13.8%の増収)(セグメント間取引含む。以下同じ。)となり、セグメント利益(営業利益。以下同じ。)は1,275百万円(前年同四半期比32.7%の減益)となりました。
b.
環境関連事業当セグメントにおきましては、特に食品スーパーを始めとした流通店舗において「わくわくするマイストアづくり」をテーマに掲げ、照明やサイネージの効果によって来店者が「楽しさや居心地の良さ」を感じていただけるような店舗作りへの提案活動に注力して参りました。居心地がよく且つ消費電力の削減にも考慮した提案として高評価をいただき、調光調色及び次世代無線調光システム「Synca」の採用に繋がっております。営業活動においては動画を活用した展示会でのプレゼンテーションの再配信等、デジタルツールを活用することにも注力し、営業活動の効率向上に努めており、レンタル契約実績及び機器販売実績ともに対前年同四半期比で増加いたしました。 この結果、売上高は3,900百万円(前年同四半期比10.4%の増収)となり、セグメント利益は385百万円(前年同四半期比41.1%の増益)となりました。
c.
インテリア家具事業当セグメントにおきましては、「Abita Style 12」カタログを中心にオフィス市場の開拓に注力し、同市場におけるブランド確立に向けた活動を展開しました。販売面では、営業訪問の活性化と新製品の開発に注力するとともに原材料及び物流コスト高騰等への対応として総コストの削減に取組みました。この結果、売上高は422百万円(前年同四半期比9.5%の減収)となり、セグメント損失は58百万円(前年同四半期は36百万円のセグメント損失)となりました。
②
財政状態の状況(資産)当第2四半期連結会計期間末における総資産は、55,645百万円(前連結会計年度末比50百万円の増加)となりました。主な要因は、「受取手形及び売掛金」の増加327百万円、「有形固定資産」の増加196百万円及び「棚卸資産」の減少426百万円によるものであります。(負債)当第2四半期連結会計期間末における負債は、24,943百万円(前連結会計年度末比2,408百万円の減少)となりました。主な要因は、「支払手形及び買掛金」の減少1,401百万円及び「有利子負債」の減少865百万円によるものであります。(純資産)当第2四半期連結会計期間末における純資産は、30,702百万円(前連結会計年度末比2,458百万円の増加)となりました。主な要因は、「親会社株主に帰属する四半期純利益」の計上962百万円、「為替換算調整勘定」の増加1,724百万円、「繰延ヘッジ損益」の減少15百万円及び「配当金の支払い」による減少221百万円によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、10,628百万円(前年同四半期末は10,553百万円)となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローの増加は、1,283百万円(前年同四半期は2,299百万円の増加)となりました。主な要因は、「減価償却費」1,459百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における投資活動によるキャッシュ・フローの減少は、1,159百万円(前年同四半期は1,368百万円の減少)となりました。主な要因は、「有形固定資産の取得による支出」1,332百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間における財務活動によるキャッシュ・フローの減少は、1,097百万円(前年同四半期は781百万円の減少)となりました。主な要因は、増加要因として「長期借入れによる収入」1,700百万円、減少要因として「長期借入金の返済による支出」2,442百万円であります。
(2) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は、323百万円であります。なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。