【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の分析
a.経営成績
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行されたことで、行動制限の緩和等経済社会活動の正常化に向けた動きがみられるものの、ウクライナ情勢の長期化や世界的な資源価格の高騰等、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。
外食産業におきましても、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行されたことで、個人消費は回復の基調を見せつつありますが、原油・原材料価格の高騰等による仕入価格や光熱費の上昇及び慢性的な人手不足の影響等により依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況下、当社グループは、「人々の心と体の健康を促進し、フードサービス業を通じ人類の生成発展に貢献する。」という経営理念のもと、大戸屋ブランドを発展させるべく、新グランドメニューの開発に取り組みトライアルを実施したほか、季節限定メニュー強化等に取り組んでまいりました。また、健康的なイメージであり、お客様の健康志向を捉えた「蕎麦」をメインとした新業態の開発を行い、6月に蕎麦処大戸屋田無店を新規出店いたしました。
また、コロワイドグループとの協働による調達コストの削減及び店舗労働時間の管理徹底による労務費の適正化等、収益性の改善に取り組んでおります。
この結果、当社グループの当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高65億82百万円(前年同期比21.3%増)、営業利益2億83百万円(前年同期は営業損失1億52百万円)、経常利益3億5百万円(前年同期は経常損失1億13百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億22百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失52百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
① 国内直営事業
国内直営事業においては、リニューアルしたグランドメニューの先行販売を実施したほか、季節限定で旬の食材を使用した「春満開フェア」メニューや筋肉系ユーチューバー監修のコラボメニューの販売を行いました。また、4月からテレビCMを新しく放映する等の広告宣伝及びお客様の利便性を向上させる為、大戸屋公式アプリのスタンプカード機能をリニューアルする等各種販売促進活動を実施した結果、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することとなりました。
店舗展開につきましては、「大戸屋ごはん処」1店舗(トーブイコート草加松原店)の新規出店及び新業態 「蕎麦処大戸屋」田無店の新規出店を行いました。
これにより、当第1四半期連結会計期間末における国内直営事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」139店舗、「蕎麦処大戸屋」1店舗、その他4店舗となりました。
以上の結果、国内直営事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は38億36百万円(前年同期比19.1%増)、セグメント利益は1億2百万円(前年同期は1億11百万円の損失)となりました。
② 国内フランチャイズ事業
国内フランチャイズ事業においても、国内直営事業同様に季節限定メニューや筋肉系ユーチューバー監修のコラボメニューの販売、テレビCM放映等の広告宣伝等各種販売促進活動等を実施した結果、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することとなりました。
店舗展開につきましては、「大戸屋ごはん処」の新規出店はありませんでした。
これにより、当第1四半期連結会計期間末における国内フランチャイズ事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」169店舗となりました。
以上の結果、国内フランチャイズ事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は18億58百万円(前年同期比17.0%増)、セグメント利益は4億5百万円(前年同期比89.3%増)となりました。
③ 海外直営事業
海外直営事業においては、地域によって差はあるものの新型コロナウイルス感染症の感染者数の減少に伴い各種規制等が徐々に緩和されたこと等から回復傾向にあり、売上高・セグメント損失ともに前年同期より改善することとなりました。
当第1四半期連結会計期間末における海外直営事業に係る稼働店舗数として11店舗(香港大戸屋有限公司が香港において5店舗、OOTOYA ASIA PACIFIC PTE. LTD.がシンガポール共和国において1店舗、AMERICA OOTOYA INC.が米国ニューヨーク州において4店舗、M OOTOYA (THAILAND) CO., LTD.がタイ王国において1店舗)を展開しております。
以上の結果、海外直営事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は7億12百万円(前年同期比45.1%増)、セグメント損失は47百万円(前年同期は1億21百万円の損失)となりました。
④ 海外フランチャイズ事業
海外フランチャイズ事業においては、新型コロナウイルス感染症の感染者数の減少に伴い各種規制等が徐々に緩和及び撤廃されたこと等から回復傾向にあり、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することとなりました。
当第1四半期連結会計期間末における海外フランチャイズ事業に係る稼働店舗数として99店舗(タイ王国において45店舗、台湾において44店舗、インドネシア共和国において9店舗、中国上海市において1店舗)を展開しております。
以上の結果、海外フランチャイズ事業の当第1四半期連結累計期間の売上高は70百万円(前年同期比44.2%増)、セグメント利益は21百万円(前年同期比7.1%増)となりました。
⑤ その他
その他は、タイ王国におけるプライベートブランド商品の輸入・販売事業であり、当第1四半期連結会計期間末現在、THREE FOREST (THAILAND) CO., LTD.がプライベートブランド商品の輸入・販売をタイ王国で行っております。
その他の当第1四半期連結累計期間の売上高は1億4百万円(外部顧客に対する売上高。前年同期比32.1%増)、セグメント利益は16百万円(前年同期比368.2%増)となりました。
b.財政状態
(資産)
当第1四半期連結会計期間末の流動資産は、現金及び預金36億73百万円を主なものとして52億69百万円(前連結会計年度末比6.9%減)、固定資産は、店舗等の有形固定資産14億68百万円と敷金及び保証金17億1百万円を主なものとして41億76百万円(同5.9%増)であり、資産合計では94億45百万円(同1.6%減)となりました。これは主に、有形固定資産2億58百万円増加、現金及び預金が2億71百万円減少、売掛金が1億3百万円減少したことによるものです。
(負債)
当第1四半期連結会計期間末の流動負債は、買掛金9億2百万円、1年内返済予定の長期借入金5億80百万円及び未払金11億21百万円を主なものとして34億87百万円(前連結会計年度末比0.3%増)、固定負債は、長期借入金9億円、資産除去債務8億円を主なものとして22億75百万円(同5.6%減)であり、負債合計では57億63百万円(同2.1%減)となりました。これは主に長期借入金が1億円減少したことによるものです。
(純資産)
当第1四半期連結会計期間末の純資産は、36億82百万円(前連結会計年度末比0.8%減)となり、自己資本比率は37.5%となりました。これは主に、利益剰余金が24百万円減少24減少したことによるものです。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び今後の方針について
当第1四半期連結累計期間において、当社の経営者の問題認識と今後の方針に重要な変更及び新たに生じたものはありません。