【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況a.経営成績当第3四半期連結累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症における各種規制等の緩和により、経済社会活動の正常化が進む一方、世界的な資源価格の高騰や人手不足によるコスト増加により、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。外食産業におきましても、人手不足による店舗運営の圧迫や物価上昇に伴う消費マインドの停滞及び原油・原材料価格の高騰による仕入価格や光熱費の上昇等により依然として厳しい経営環境が続いております。このような状況下、当社グループは、引き続き新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策を実施し、お客様に安心して店舗をご利用頂ける環境づくりに努めております。また、人手不足によるオペレーションの課題や投資コストの削減に対応するべく、ショッピングモール内のフードコートモデルを確立したほか、店舗労働時間の管理徹底による労務費の適正化等、事業環境の変化に順応した取り組みを強化し、収益性の改善に取り組んでおります。この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は174億91百万円(前年同期比27.0%増)、営業損失27百万円(前年同期は営業損失4億88百万円)、経常利益30百万円(前年同期は経常損失4億45百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は54百万円(前年同期比95.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。① 国内直営事業国内直営事業においては、過去の人気メニューを月替わりで「復刻」メニューとして販売したほか、季節限定「生さんま」メニューや数量限定「国産黒毛和牛すき鍋」メニューの販売を行いました。また、大戸屋公式アプリにスタンプカード機能を追加する等リニューアルし、お客様の利便性を向上させるとともに、毎月8日には「大戸屋ごはんの日」クーポンの配信を行いました。さらに、テレビCM放映等の広告宣伝及び各種販売促進活動等を実施した結果、売上高は前年同期より改善することとなりました。店舗展開につきましては、「大戸屋ごはん処」6店舗(福田屋宇都宮店、イオンモール日の出店、中山駅南口店、アリオ亀有店、イオン天王町店、横須賀モアーズシティ店)の新規出店を行いました。また、国内フランチャイズ事業でありました3店舗(淵野辺店、ポーラ名古屋店、所沢プロぺ通り店)を国内直営事業としました。また、2店舗(新吉祥寺店、モラージュ菖蒲店)を閉店いたしました。これにより、当第3四半期連結会計期間末における国内直営事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」137店舗、その他3店舗となりました。以上の結果、国内直営事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は98億71百万円(前年同期比25.3%増)、セグメント損失は3億31百万円(前年同期は6億34百万円の損失)となりました。
② 国内フランチャイズ事業国内フランチャイズ事業においても、国内直営事業同様に定期的な季節限定メニューや数量限定メニューの展開、大戸屋公式アプリのリニューアルやテレビCM放映等の広告宣伝及び各種販売促進活動等を実施した結果、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することとなりました。店舗展開につきましては、「大戸屋ごはん処」4店舗(イオンモール秋田店、イオンモール倉敷店、ヒューマックス成田店、半田市役所リコリス店)の新規出店を行いました。また、国内フランチャイズ事業でありました3店舗(淵野辺店、ポーラ名古屋店、所沢プロぺ通り店)を国内直営事業としました。また、2店舗(福岡西新店、仙台MTビル店)を閉店いたしました。これにより、当第3四半期連結会計期間末における国内フランチャイズ事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」168店舗となりました。以上の結果、国内フランチャイズ事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は52億68百万円(前年同期比26.0%増)、セグメント利益は9億9百万円(前年同期比45.4%増)となりました。
③ 海外直営事業海外直営事業においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、厳しい環境が続きました。ただし、地域によって差はあるものの店内飲食の制限等の規制緩和があったこと等から売上高は前年同期より改善することとなりました。当第3四半期連結会計期間末における海外直営事業に係る稼働店舗数13店舗(香港大戸屋有限公司が香港において5店舗、OOTOYA ASIA PACIFIC PTE. LTD.がシンガポール共和国において3店舗、AMERICA OOTOYA INC.が米国ニューヨーク州において4店舗、M OOTOYA (THAILAND) CO., LTD.がタイ王国において1店舗)を展開しております。以上の結果、海外直営事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は18億99百万円(前年同期比29.3%増)、セグメント損失は2億7百万円(前年同期は1億68百万円の損失)となりました。
④ 海外フランチャイズ事業海外フランチャイズ事業においては、新型コロナウイルス感染症の感染者数が減少し、店内飲食の制限等の規制緩和があったこと等から回復傾向にあり、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することとなりました。当第3四半期連結会計期間末における海外フランチャイズ事業に係る稼働店舗数101店舗(タイ王国において47店舗、台湾において44店舗、インドネシア共和国において9店舗、中国上海市において1店舗)を展開しております。以上の結果、海外フランチャイズ事業の当第3四半期連結累計期間の売上高は1億72百万円(前年同期比65.3%増)、セグメント利益は78百万円(前年同期は2百万円の損失)となりました。
⑤ その他その他は、タイ王国におけるプライベートブランド商品の輸入・販売事業であり、当第3四半期連結会計期間末現在、THREE FOREST (THAILAND) CO., LTD.及びM OOTOYA(THAILAND)CO., LTD.がプライベートブランド商品の輸入・販売をタイ王国で行っております。以上の結果、その他の当第3四半期連結累計期間の売上高は2億80百万円(外部顧客に対する売上高。前年同期比100.7%増)、セグメント利益は44百万円(前年同期は2百万円の利益)となりました。
b.財政状態(資産) 当第3四半期連結会計期間末の流動資産は、現金及び預金37億65百万円を主なものとして54億86百万円(前連結会計年度末比9.5%減)、固定資産は、店舗等の有形固定資産11億66百万円と敷金及び保証金17億14百万円を主なものとして40億38百万円(同7.8%増)であり、資産合計では95億25百万円(同2.9%減)となりました。これは主に、現金及び預金が5億63百万円減少したことによるものです。 (負債)当第3四半期連結会計期間末の流動負債は、買掛金10億62百万円、1年内返済予定の長期借入金6億40百万円及び未払金9億67百万円を主なものとして34億99百万円(前連結会計年度末比4.1%増)、固定負債は、長期借入金11億60百万円、資産除去債務7億77百万円を主なものとして25億1百万円(同17.5%減)であり、負債合計では60億円(同6.1%減)となりました。これは主に、長期借入金が4億80百万円減少したことによるものです。 (純資産)当第3四半期連結会計期間末の純資産は、35億24百万円(前連結会計年度末比3.2%増)となり、自己資本比率は35.9%となりました。これは主に、為替換算調整勘定が1億12百万円増加したことによるものです。
(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(3)研究開発活動該当事項はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因当第3四半期連結累計期間において、経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更及び新たに生じた要因はありません。