【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。また、当社グループは、飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(1) 経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症の行動制限が緩和され、社会経済活動の正常化が進み、内需を中心に景気は緩やかな回復基調が継続しております。当社グループが属する外食産業におきましては、、原材料価格の高止まりやエネルギー価格の高騰、深刻な人手不足などが懸念材料となり、事業を取り巻く環境は依然として不透明な状況となっております。このような状況の下、当第2四半期連結累計期間における当社グループの取組みといたしましては、新型コロナウイルス禍において経費削減を行う中で、生産性向上を進めてまいりました。目指す姿としては、店舗人員を少なくしながらも今までよりも良いサービスを提供し、お客様から「サービスが良くなったね」と言って頂くことです。しかし、そのためのトレーニングが追いついておらず、店舗のQSC(商品品質・接客サービス・清潔さ)についてのクレームを多く頂くようになってしまいました。これが来店客数の戻りが悪い原因の1つではないかと考え、QSCの改善と、サラダバーの充実に注力してまいりました。新たな取り組みとしまして、商品品質につきましては、今まではマニュアルを送っているだけだったものを、動画マニュアルを作成し、視聴していないと回答できない問題を用意し試験を行い、さらに実際に調理してみる実地試験を行う事で、全店で同じ品質の商品を提供できるように取り組みました。調理トレーニングと試験も月1回のエリア会議時だけではなく、新たに注力店舗を決めて、商品課とエリアマネージャー、店長、ふかかちさん(パート社員)を集めて行い、調理技術のチェックと向上、調理方法、マニュアルの見直しなどを行いました。課題としましては、調理スタッフすべての技術を上げる事、生産性を上げる事であります。そのために、今後も店長だけでなく、ふかかちさん(パート社員)も集合教育を行いレベルアップしてまいります。また、マニュアルを実際に使いながらトレーニングを行う事で、だれが見ても同じ商品が作れるようにし、全店での商品品質の標準化を目指してまいります。サービスにつきましては、引き続き、タイムスケジュールのチェックを行い、適正な人員配置を行ってまいります。サラダバーの補充やお済みの食器類の引き揚げ(バッシング)を最優先事項として取り組むことで、「お客様を待たせない」、「不満足を与えない」を目指して取り組んでおります。そのための行動指標として「1way4job(一つの流れの中で4つの事を行う)」を掲げ取り組んでおりますが、注文を取りに行った後にバッシングを行う事は比較的できるようになってきてはいるものの、サラダバーの補充や清掃までは、まだまだ徹底ができておらず、3分の1ほどの店舗では十分とは言えません。徹底して実行し続ける事は難しいものの、継続して取り組んでまいります。サラダバーの充実に関しましては、「お客様をびっくりさせる」をテーマに2023年2月より25品目から45品目にアイテム数を増やし、現在では50店舗にて提供しております。“モツ煮込み”“野菜のトマト煮込み”“白菜のクリーム煮”“麻婆豆腐”などの温かいメニュー「ホットバー」を提供する店舗も、現在22店舗にて展開しております。また、自分で作れる体験型デザートコーナーの拡充にも取り組みました。今後も店舗を増やしてまいります。課題としましては、ホットバーを提供する事で、今までの調理工程の少ない野菜類と違い、お客様の喜びの声もたくさん頂いておりますが、一方で、今日のは味が薄い、油っぽいなどの商品の品質に対しての声も少し頂いております。今後はホットバーにおいても、毎月の調理トレーニング、試験、マニュアルの更新を行い、一定の品質の商品を提供できるようにし、不満足の声を頂かないように取り組んでまいります。当期におきましては、お客様の流れが劇的に増えてきた今だからこそ、食材コストをかけてでも、お客様にびっくりしてもらう、喜んでもらうお店作りを行ってまいります。
商品政策としては、夏のフェアとして、シャリアピンステーキとあさくまの名物メニューだった“アスパラステーキ”の復活、これまでは一部店舗での販売のみとなっていたテンダーロインステーキの全店での販売を、秋のフェアとして、“食べるソース”をテーマに、金山寺味噌と赤ワインソースのステーキやキノコのデュクセルソースのモモ肉ステーキの販売を行いました。また、9月の肉の日(毎月最終土曜日・日曜日)には、新しくグループ会社となった株式会社ヤマトとのコラボメニューで千葉県産のイセエビも販売し、仕入数量をほぼ完売いたしました。“泣かせるあさくま”の取り組みとしましては、夏休み期間に合わせ、キッズ体験と称し、小さなお子様がお父さんお母さんへステーキやハンバーグを焼いて提供する調理体験だけではなく、普段言えない“ありがとうの言葉”を手紙に書いて読んで渡す、そんな空間を提供する事に取り組みました。7、8月で200件以上のお申し込みを頂き、夏休みの特別な体験や感動の時間を提供できたのではないか、と実感しております。課題としましては、実施している店舗もまだ一部で、“泣かせる”もまだまだうまくはいっておりませんが、当社グループが目指すレストランにするために絶対に必要な事だと考えておりますので、感動を提供できる“泣かせるあさくま”になれるよう引き続き取り組んでまいります。以上の結果、売上高が3,512,981千円(前年同四半期比19.7%増)、営業利益が121,985千円(前年同四半期は営業損失29,918千円)、経常利益が129,237千円(前年同四半期は経常損失60,493千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益が81,646千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失73,761千円)となりました。 また、当第2四半期連結累計期間における店舗展開につきましては、株式会社あさくまサクセッションにて1店舗閉店いたしましたので、当第2四半期連結会計期間末現在における当社の店舗数は、直営店61店舗にFC店4店舗を加えて65店舗、株式会社あさくまサクセッションの直営店は9店舗で、当社グループの総店舗数は74店舗(FC店4店舗を含む)となっております。
(2) 財政状態の状況
(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて159,090千円増加し、2,348,991千円となりました。主な要因は現金及び預金で225,247千円増加したことに対して、未収入金で80,066千円減少したことによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて15,872千円増加し、1,132,997千円となりました。主な要因は有形固定資産で14,352千円増加したことによります。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて174,963千円増加し、3,481,988千円となりました。
(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて100,247千円増加し、842,039千円となりました。主な要因は買掛金で19,978千円、未払法人税等で38,614千円、賞与引当金で16,779千円それぞれ増加したことによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて6,930千円減少し、186,012千円となりました。主な要因は長期借入金で6,080千円減少したことによります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて93,317千円増加し、1,028,051千円となりました。
(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて81,646千円増加し、2,453,936千円となりました。主な要因は利益剰余金で81,646千円増加したことによります。この結果、自己資本比率は70.5%(前連結会計年度末は71.7%)となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物の残高は1,958,089千円となりました。 当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、得られた資金は285,932千円となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益129,237千円、減価償却費38,727千円、仕入債務の増加額19,978千円、法人税等の還付額64,946千円を計上したこと等によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は56,509千円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出52,415千円を計上したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、使用した資金は4,176千円となりました。これは、長期借入金の返済による支出4,176千円を計上したことによるものであります。
(4) 経営方針・経営戦略等当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動該当事項はありません。
(7) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。