【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。また、当社グループは、飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(1) 経営成績の状況当第3四半期連結累計期間における当社グループの取組みといたしましては、当社の来店客数が新型コロナウイルス禍直前の2020年3月期と比べ70%台で推移していることから、集客課題を抽出し改善に努めております。1つ目に、新型コロナウイルス禍において経費削減を行う中で、生産性向上を進めてまいりました。目指す姿としては、店舗人員を少なくしながらも今までよりも良いサービスを提供し、お客様から、「サービスが良くなったね」と言っていただくことです。しかし、そのためのトレーニングが追いついておらず、店舗のサービスについてのクレームを多くいただくようになってしまいました。これが来店客数の戻りが悪い原因の1つではないかと考えました。その対策として第3四半期連結累計期間では、①タイムスケジュールのチェックを行うことで来客予測に応じたスタッフの配置を行うこと、②1卓のお客様に対してのサービス試験を行い、あさくまのスタンダードな接客ができるようにトレーニングを行うこと、に取り組みました。また、お客様より特にご指摘いただいておりましたサラダバーの補充やお済みの食器類の引き揚げ(バッシング)は、引き続き注力項目として徹底して行っていくことで、「お客様を待たせない」、「不満足を与えない」を目指して取り組んでおりますが、店舗によっては、まだまだトレーニングが足りず不満足のお声をいただいているものの、お褒めのお言葉もいただけるようになってまいりました。商品品質の改善につきましては、毎月エリアマネージャーを集め、ステーキやハンバーグ、コーンスープやカレーの仕込み、調理方法の試験を行い、それに基づいたトレーニングを実施し、調理方法、仕入れ先、食材の見直し等を行いました。またエリア会議にて、店長への調理トレーニングも実施することで、どこの店舗でも同じ品質の商品が提供できるようにしてまいります。こちらにつきましては、まだ品質のブレが出てしまうこともありますので、トレーニングとチェックの数を増やして実施してまいります。クリンリネス(清潔さ)の改善につきましては、特に店頭とサラダバー周辺の清掃に注力し、全店舗実施したことで、お客様からいただいておりました厳しいご指摘の声も半減いたしました。また、エリアマネージャーに対し、臨店時に上記事項がきちんと出来ているのかのチェックを行うこと、裏付けをとることを徹底して行い、そのトレーニングを随時実施してまいりました。また、全店舗にて「お客様目線での改善案」を、パート・アルバイト(当社グループでは、「ふかかちさん」と呼びます。)も含めた全社員から定期的に集め、店舗スタッフが自身で考え改善していく、という取り組みも継続して行い、“お客様へ不満足を与えない店舗づくり”を目指して取り組んでおります。こちらにつきましては、とにかくお客様目線で考え改善するということが根付いてきたと考えております。2つ目に、新規顧客層の拡大に取り組みました。お客様へ低価格でランチを楽しんでもらいたいと考え、“780円・980円ランチ”の販売を一部店舗にて開始いたしました。お客様にご支持していただいております、見た目にも迫力のある300グラムの“BIGハンバーグ”も、サラダまたはコーンスープとライスがセットで税抜980円にて販売しております。また、ハンバーグの上に具を山盛りに盛り付けた“もりもりハンバーグ”(サラダバー付税抜 1,380円)も、第2弾として“味噌きのこもりもりハンバーグ”、“野菜トマトもりもりチキン”の提供を新たに行いました。もりもりシリーズの平日ランチでの合計販売数は当社での販売数ランキングで3位、BIGハンバーグは5位とお客様にご支持いただく商品となりました。低価格・高原価率の商品の販売だけではなく、改めて、「ステーキといえばあさくま」と言われることを目指し、①一時グランドメニューからなくなり、お客様からまた食べたいと言われておりましたテンダーロインステーキを年末のフェア商品として全店舗にて販売、②アメリカでの格付けで最高ランクであるプライムランクの“サーロイン”を期間限定で販売、③毎月の肉の日(29日)では、鉄板からはみ出しそうな1ポンド(約450グラム)の厚切りサーロインステーキを販売するなど、メリハリのある商品・価格での商品政策を行っております。フェア商品につきましては、改めて全てのスタッフがお客様に“商品の魅力をきちんと伝えられるようになる”をゴールに、セールストレーニングを継続して行っております。また、サラダバーに関しましては、提供するアイテム数・内容をルール化し、チェック指導を行うこととし、アイテム数を15~20品程度だったものを25品以上にすることで、どこの店舗でもサラダバーを楽しんでもらえるような店づくりを行いました。以上の結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間における業績は、売上高が4,535,236千円(前年同四半期比11.1%増)、営業利益が160千円(前年同四半期は営業損失221,068千円)、経常損失が27,036千円(前年同四半期は経常利益316,080千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失が83,684千円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益203,501千円)となりました。なお、当第3四半期連結累計期間末現在における当社の店舗数は、FC店が1店舗減少したため、直営店61店舗にFC店4店舗を加えて65店舗、株式会社あさくまサクセッションの直営店は10店舗(1店舗休業中)で、当社グループの総店舗数は75店舗(FC店4店舗を含む)となっております。
(2) 財政状態の状況
(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて508,673千円減少し、2,141,812千円となりました。主な要因は現金及び預金で412,821千円、未収入金で184,561千円それぞれ減少したことによります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて97,531千円減少し、1,128,658千円となりました。主な要因は有形固定資産で41,369千円減少したことによります。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて606,205千円減少し、3,270,470千円となりました。
(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて415,263千円減少し、773,159千円となりました。主な要因は買掛金146,392千円の増加に加えて、短期借入金で250,000千円、1年内返済予定の長期借入金で72,620千円、未払法人税等で131,169千円それぞれ減少したことによります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて77,050千円減少し、198,830千円となりました。主な要因は長期借入金で77,050千円減少したことによります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて492,313千円減少し、971,989千円となりました。 (純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて113,891千円減少し、2,298,480千円となりました。主な要因は利益剰余金で83,684千円減少したこと、自己株式で30,722千円増加したことによります。この結果、自己資本比率は70.3%(前連結会計年度末は62.2%)となりました。
(3) 経営方針・経営戦略等当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動該当事項はありません。
(6) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。