【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当企業グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、国際情勢の緊迫や資源を中心とする物価上昇等が継続しており、先行き不透明な状況でありました。
この状況下、当企業グループの業績は、国内メーカー向けの一部回復や海外メーカー向けの増加により自動車関連は堅調でありました。また、カテーテル及び血糖値測定器向けの販売も増加し、医療関連も好調に推移いたしました。しかしながら、他の用途につきましては、メーカー側の在庫過多状況、景気の鈍化影響を受け、売上高及び営業利益は前年同四半期を下回りました。なお、2023年6月26日開催の定時株主総会において、「退任取締役(監査等委員であるものを除く。)に対する特別功労金贈呈」が承認可決されており、特別損失(役員退職慰労金)において477百万円を計上いたしました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は5,488百万円(前年同四半期比3.2%減)、営業利益は828百万円(前年同四半期比5.9%減)、経常利益は1,099百万円(前年同四半期比11.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は296百万円(前年同四半期比69.2%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(注)前連結会計年度末より、従来「中国」としていた報告セグメントの名称を「中華圏」に変更しています。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
①日本
自動車関連の売上高は、国内メーカー向けの生産が一部回復し、前年同四半期に比べ増加いたしました。しかしながら、他の用途では在庫及び生産調整の影響を受け、前年同四半期を下回りました。利益面では、売上高減少、子会社向けの原材料及び素子支給の減少、海外子会社からの仕入が為替の影響を受けたことで収益性が低下し、前年同四半期を大きく下回りました。これらの結果、売上高1,170百万円(前年同四半期比12.0%減)、セグメント損失75百万円(前年同四半期はセグメント利益194百万円)となりました。
②中華圏
自動車関連の売上高は、在庫調整の影響を受け微増の結果でありましたが、他の用途では、在庫及び生産調整の他、前年同四半期に比べ景気減速が見受けられ、売上高及び利益は減少いたしました。
これらの結果、売上高1,954百万円(前年同四半期比3.8%減)、セグメント利益329百万円(前年同四半期比3.8%減)となりました。
③その他アジア
自動車関連の売上高は、増加いたしましたが、家電・産業機器関連の減少が大きく、前年同四半期を下回りました。なお、利益面では海外工場での生産調整、効率化を図り、収益低下を抑えることができました。これらの結果、売上高1,424百万円(前年同四半期比9.6%減)、セグメント利益327百万円(前年同四半期比0.9%増)となりました。
④北米
医療関連の売上高は、カテーテル向け及び血糖値測定器向けが増加し、自動車関連の売上高も好調でありました。利益面では、医療関連増加が寄与いたしました。これらの結果、売上高937百万円(前年同四半期比28.5%増)、セグメント利益251百万円(前年同四半期比29.2%増)となりました。
当第1四半期連結会計期間末日における財政状態は、総資産が前連結会計年度末と比べ、690百万円増加し、
26,685百万円となりました。各資産・負債の主な増減要因は、次のとおりであります。
①流動資産
流動資産は、前連結会計年度末と比べ506百万円増加し、20,132百万円となりました。
これは、主に現金及び預金の増加とその他(主に未収入金)の減少によるものであります。
②固定資産
固定資産は、前連結会計年度末と比べ183百万円増加し、6,553百万円となりました。
これは、主に有形固定資産の増加によるものであります。
③流動負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べ29百万円減少し、4,685百万円となりました。
これは、主に電子記録債務の減少によるものであります。
④固定負債
固定負債は、前連結会計年度末と比べ121百万円減少し、2,213百万円となりました。
これは、主に長期未払金の減少によるものであります。
⑤純資産
純資産は、前連結会計年度末と比べ842百万円増加し、19,786百万円となりました。
これは、主に為替換算調整勘定の増加によるものであります。なお、自己資本比率は74.1%となり、1株当
たり純資産額は、1,740円31銭となりました。
(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況
の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当企業グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、223百万円であります。なお、当社グループの中期経営計画では、技術開発力の強化を目的にグローバル開発拠点の拡大を進めており、今後その重要性が高まることから、当連結会計年度より、研究開発活動の金額集計単位を当社グループ全体(前連結会計年度迄は当社のみ集計)の金額としております。
なお、当第1四半期連結累計期間における主な研究成果には、下記のものがあります。
極薄ガラス基板薄膜サーミスタセンサ(FT-R)の開発
超極薄のガラス基板上に薄膜サーミスタ膜を形成したセンサを開発しました。
製品厚み 0.07mm(今後 0.03mm まで対応予定)を実現することにより、狭小部への挿入も可能となり、既存品よりも高速かつ精密にセンシング可能。採用したガラス基板は、リサイクル可能であり、環境負荷が少ない。
開発したセンサは、例えば電気自動車のバッテリー、モーター等の性能を最大限に引き出し、エネルギーロスを削減するといったことが期待されます。
(6)従業員数
当第1四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に比べ189人増加し、当第1四半期連結会計期間の末日現在の従業員数は3,686人であります。
また、セグメントごとに示しますと、日本208人、中華圏1,209人、その他アジア2,262人、北米7人であります。なお、従業員数は当企業グループから当企業グループ外への出向者を除き、当企業グループ外から当企業グループへの出向者を含む就業人員数であります。また、臨時従業員(契約社員・パート・アルバイト)及び派遣社員を除いております。
(7)主要な設備
当第1四半期連結累計期間において、重要な設備の新設は、次のとおりであります。
なお、重要な設備の除却等は、経常的な設備の更新のための除却等を除き、計画はありません。
会社名
事業所名
所在地
セグメント
の名称
設備の内容
投資予定金額
資金調達方法
着手及び
完了予定年月
完成後の
増加能力
総額
(百万円)
既支払額
(百万円)
着手
完了
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
X線透過装置
15
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リース
2023.5
2023.10
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