【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当企業グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響から持ち直しの動きがみられましたが、ロシアのウクライナ侵攻に伴い、エネルギーをはじめとした物価の高騰、インフレ抑制を目的とした各国中央銀行の利上げ等、先行きは依然として不透明な状況であります。
この状況下、当企業グループの業績は、為替レートが円安に推移したこともあり売上高は、前年同四半期を上回ることができました。特に自動車関連の売上高については、引き続き国内メーカー様の生産調整の影響がありましたが、海外メーカー様向けの販売が好調であったことにより、前年同四半期を上回りました。なお、他の用途関連の売上高についても、前年同四半期を上回っており順調でありました。
営業利益は、原材料価格等の高騰により製造原価が増加し、販売費及び一般管理費も増加したことで、前年同四半期とほぼ同等の結果でありました。なお、当第2四半期末の為替レートが前連結会計年度末に比べ大幅に円安となったことによる為替差益を計上、フィリピン旧工場建物売却に伴う固定資産売却益の計上により、経常利益及び親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同四半期を大幅に上回りました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は11,762百万円(前年同四半期比14.6%増)、営業利益は1,825百万円(前年同四半期比0.2%増)、経常利益は2,468百万円(前年同四半期比33.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,908百万円(前年同四半期比32.8%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
①日本
家電・住設関連の売上高は、前年同四半期に比べやや増加いたしましたが、自動車関連の売上高は、国内メーカー様の生産調整が継続したことにより、前年同四半期を下回りました。セグメント利益は、自動車関連の売上高や子会社向けの素子支給が減少したことにより前年同四半期を下回りました。これらの結果、売上高2,764百万円(前年同四半期比11.6%減)、セグメント利益265百万円(前年同四半期比30.9%減)となりました。
②中国
家電・住設関連の売上高は、上海を中心とした中国でのロックダウン影響により若干減少しましたが、自動車関連及びOA機器関連、産業機器関連の売上高は増加いたしました。セグメント利益は、原材料費及び諸経費の増加がありましたが、自動車関連の売上高増加が寄与し、前年同四半期を上回りました。これらの結果、売上高4,351百万円(前年同四半期比15.3%増)、セグメント利益701百万円(前年同四半期比4.4%増)となりました。
③その他アジア
自動車関連、家電・住設関連、OA機器関連及び産業機器関連の売上高は増加いたしました。セグメント利益は、原材料費の増加、電気料金の上昇に伴う水道光熱費の増加等があったものの、自動車関連を中心とする売上高の増加や生産効率化による製造コストアップの抑制が寄与し、前年同四半期を上回りました。これらの結果、売上高3,050百万円(前年同四半期比42.9%増)、セグメント利益622百万円(前年同四半期比48.8%増)となりました。
④北米
医療関連、自動車関連の売上高は増加いたしました。セグメント利益は、医療関連の売上高増加が寄与し、前年同四半期を上回りました。これらの結果、売上高1,595百万円(前年同四半期比30.3%増)、セグメント利益412百万円(前年同四半期比20.5%増)となりました。
当第2四半期連結会計期間末日における財政状態は、総資産が前連結会計年度末と比べ、2,562百万円増加
し、26,283百万円となりました。各資産・負債の主な増減要因は、次のとおりであります。
①流動資産
流動資産は、前連結会計年度末と比べ2,540百万円増加し、19,660百万円となりました。
これは、主に現金及び預金、受取手形、売掛金及び契約資産の増加によるものであります。
②固定資産
固定資産は、前連結会計年度末と比べ22百万円増加し、6,622百万円となりました。
これは、主に有形固定資産の減少と投資その他の資産(長期前払費用)の増加によるものであります。
③流動負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べ104百万円増加し、5,337百万円となりました。
これは、主に未払法人税等の増加と支払手形及び買掛金、電子記録債務の減少によるものであります。
④固定負債
固定負債は、前連結会計年度末と比べ371百万円減少し、2,523百万円となりました。
これは、主に長期借入金、リース債務の減少と繰延税金負債の増加によるものであります。
⑤純資産
純資産は、前連結会計年度末と比べ2,829百万円増加し、18,422百万円となりました。
これは、主に利益剰余金と為替換算調整勘定の増加によるものであります。なお、自己資本比率は70.0%と
なり、1株当たり純資産額は、6,481円31銭となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2,016百万円増加し、7,241百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、2,636百万円となりました(前年同四半期は、834百万円の収入)。これは
主に税金等調整前四半期純利益2,546百万円、棚卸資産の減少額42百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、302百万円となりました(前年同四半期は、558百万円の支出)。これは主に固定資産の取得による支出419百万円、定期預金の預入による純支出153百万円及び固定資産の売却による収入274百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、628百万円となりました(前年同四半期は、417百万円の支出)。これは主に長期借入金の返済による支出300百万円、配当金の支払額227百万円及びリース債務の返済による支出100百万円によるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況
の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更
はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当企業グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題につい
て重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、293百万円であります。
また、当第2四半期連結累計期間における主な研究成果には、下記のものがあります。
風速センサの開発
小型で機器に組み込みが容易な、高速応答性の風速センサを開発しました。
生体の呼吸・息といった素早い風の変化を計測することが可能です。
独自機構によって風路部材を変えることで、微少な風から大きな風まで対応、汚れ(埃・湿気)を含んだ風も計測も可能です。
(7)従業員数
当第2四半期連結累計期間において、前連結会計年度末に比べ20人減少し、当第2四半期連結会計期間の末
日現在の従業員数は3,842人であります。
セグメントごとに示しますと、日本206人、中国1,250人、その他アジア2,380人、北米6人であります。
なお、前連結会計年度末対比で、中国は204人減となりました。これは自動車関連の生産調整によるものであります。
また、従業員数は当企業グループから当企業グループ外への出向者を除き、当企業グループ外から当企業グ
ループへの出向者を含む就業人員数であります。また、臨時従業員(契約社員・パート・アルバイト)及び派
遣社員を除いております。
(8)主要な設備
当第2四半期連結累計期間において、重要な設備の新設は、次のとおりであります。
なお、重要な設備の除却等は、経常的な設備の更新のための除却等を除き、計画はありません。
会社名
事業所名
所在地
セグメント
の名称
設備の内容
投資予定金額
資金調達方法
着手及び
完了予定年月
完成後の
増加能力
総額
(百万円)
既支払額
(百万円)
着手
完了
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
プローバー更新
27
-
自己資金
2022.4
2023.2
生産能力向上600万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
チップソーター①
14
-
リース
2022.4
2023.3
生産能力向上300万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
チップソーター②
14
-
リース
2022.4
2023.3
生産能力向上300万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
特性評価装置
17
-
自己資金
2022.6
2023.1
評価分析能力の向上
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
金型
11
-
自己資金
2022.6
2023.1
生産効率の向上
原材料使用量削減
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
エッチング装置
50
-
自己資金
2022.6
2024.3
生産効率の向上
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
外観検査装置
29
-
自己資金
2022.6
2023.1
検査効率の向上
1,900万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
管状炉更新
59
-
自己資金
2022.6
2023.5
老朽化設備の更新
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
生産設備
12
-
自己資金
2022.7
2023.2
生産効率の向上
原材料使用量削減
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
残渣除去装置
29
-
自己資金
2022.7
2023.11
生産能力向上4,300万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
ダイシング装置
20
-
自己資金
2022.7
2023.9
生産能力向上1,400万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
トリミング装置①
25
-
リース
2022.7
2023.5
生産能力向上100万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
トリミング装置②
25
-
リース
2022.7
2023.5
生産能力向上100万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
トリミング装置③
25
-
リース
2022.7
2023.5
生産能力向上100万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
コンベア炉
11
-
リース
2022.7
2023.1
生産能力向上700万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
自動投影露光装置
27
-
リース
2022.7
2023.12
老朽化設備の更新生産能力向上
4,000万個/月
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
レジスト塗布機
22
-
リース
2022.7
2023.12
老朽化設備の更新
生産能力向上
1,400万個
SEMITEC株式会社千葉工場
千葉市花見川区
日本
粉体塗装機
48
-
自己資金
2022.8
2023.6
粉末塗装効率の向上
江蘇興順電子有
限公司
中国江蘇省
興化市
中国
チップ選別機
10
-
自己資金
2022.9
2023.4
チップ選別能力の向上