【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大が企業活動や個人消費に大きな影響を与えました。旅行業界におきましては、世界各国の渡航制限や入国規制等を受けて旅行需要の大幅な減退が続いており、2020年1月から12月における日本人出国者数が前年同期比84.2%減の317万人*、訪日外客数が前年同期比87.1%減の411万人*と、著しく減少しております。このような情勢のもと、当社グループでは、国内旅行需要の獲得に向けた取組みを推進いたしました。個人旅行事業におきまして国内ツアーの企画・販売及び国内ツアー販売システムの開発を進めたほか、法人旅行事業におきましても国内の業務渡航やMICE案件の取込みに努めました。また、店舗の統合による地代家賃の削減や人件費の削減、開発外注費の精査、助成金の活用等によるコスト削減にも注力し、雇用調整助成金等の助成金収入623,460千円を営業外収益に計上しております。
* 日本政府観光局(JNTO)「日本の観光統計データ」
以上を踏まえた、当連結会計年度の業績は次のとおりであります。
前期(千円)
当期(千円)
増減額(千円)
増減率(%)
売上高
33,355,387
918,950
△32,436,436
△97.2
営業利益又は営業損失(△)
138,709
△2,120,411
△2,259,120
-
経常利益又は経常損失(△)
138,061
△1,463,649
△1,601,710
-
当期純利益又は当期純損失(△)
95,399
△1,813,287
△1,908,686
-
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△)
88,340
△1,808,806
△1,897,147
-
なおセグメントの業績については、当社は単一セグメントであるため、記載を省略いたします。
財政状態については、次のとおりであります。当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ279,556千円減少し、5,014,137千円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ1,154,606千円増加し、4,906,065千円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ1,434,162千円減少し、108,071千円となりました。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、3,460,508千円と前連結会計年度末比757,672千円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失1,763,921千円の計上に加え、仕入債務の減少215,258千円、旅行前受金の減少785,814千円、預り金の減少1,005,088千円等の減少要因がある一方、減価償却費の計上139,261千円、旅行前払金の減少327,625千円、未収入金の減少332,964千円、貸倒引当金の増加298,525千円等の増加要因から、2,996,912千円の支出(前連結会計年度は1,343,709千円の支出)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出166,767千円、差入保証金の差入による支出6,710千円、敷金の差入による支出585千円等の減少要因がある一方、差入保証金の回収による収入28,976千円等の増加要因から、128,204千円の支出(前連結会計年度は280,004千円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、新株予約権の行使による株式の発行による収入377,936千円、新株予約権の発行による収入2,829千円、短期借入金の増加3,000,000千円、長期借入れによる収入500,000千円等により、3,882,772千円の収入(前連結会計年度は689,161千円の収入)となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、生産実績は該当がありません。
b. 受注実績 当社グループでは、受注から役務提供期間までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c. 販売実績当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前年同期比(%)
旅行業
918,950
△97.2
(注) 1.金額は、販売価格によっております。 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析(流動資産)当連結会計年度末における流動資産は4,078,864千円と、前連結会計年度末比202,363千円減少しました。これは主に、現金及び預金が前連結会計年度末比763,672千円増加した一方で、受取手形及び売掛金が前連結会計年度末比96,694千円、旅行前払金が前連結会計年度末比328,042千円、未収入金が前連結会計年度末比198,316千円減少、貸倒引当金が前連結会計年度末比298,525千円増加したことによるものです。上記のような増減が発生した要因は主として、短期借入金及び長期借入金の増加、新株予約権の行使により、現金及び預金が増加したこと、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により個人旅行事業の需要が減少し、旅行前払金、未収入金が減少したことによるものです。
(固定資産)当連結会計年度末における固定資産は935,272千円と、前連結会計年度末比77,192千円減少しました。これは、無形固定資産が前連結会計年度末比40,553千円増加した一方で、有形固定資産が前連結会計年度末比26,318千円、投資その他の資産が前連結会計年度末比91,428千円減少したことによるものです。
(流動負債)当連結会計年度末における流動負債は4,346,776千円と、前連結会計年度末比664,390千円増加しました。これは主に、旅行前受金が前連結会計年度末比786,161千円、買掛金が前連結会計年度末比217,693千円、未払金が前連結会計年度末比389,804千円、預り金が前連結会計年度末比1,005,089千円減少した一方で、短期借入金が前連結会計年度末比3,000,000千円増加したことによるものです。
(固定負債)当連結会計年度末における固定負債は559,288千円と、前連結会計年度末比490,216千円増加しました。これは、資産除去債務が前連結会計年度末比6,029千円減少した一方で、長期借入金が500,000千円増加したことによるものです。
(純資産)当連結会計年度末における純資産は108,071千円と、前連結会計年度末比1,434,162千円減少しました。これは主に、資本金が前連結会計年度末比190,418千円、資本剰余金が前連結会計年度末比190,418千円増加した一方で、利益剰余金が前連結会計年度末比1,808,806千円減少したことによるものです。
b. 経営成績の分析(売上高)売上高は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、世界各国で渡航制限や入国規制等が実施されていることによる旅行需要の大幅な減退を大きく受けたことにより、918,950千円(前連結会計年度比97.2%減)となりました。
(売上原価及び売上総利益)売上原価は、758,125千円(前連結会計年度比97.4%減)となり、この結果、売上総利益は160,825千円(前連結会計年度比96.2%減)となりました。(販売費及び一般管理費並びに営業損益)販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、世界各国で渡航制限や入国規制等が実施されていることによる旅行需要の大幅な減退を背景に削減を進めたことにより、2,281,236千円(前連結会計年度比44.0%減)となりました。これらの結果、営業損失は2,120,411千円(前連結会計年度は営業利益138,709千円)となりました。
(営業外収益、営業外費用及び経常損益)営業外収益は、主に助成金収入、受取補償金を計上したことにより、698,802千円となり前連結会計年度と比べ686,676千円の増加となりました。営業外費用は、主に支払利息、支払手数料、支払保証料を計上したことにより、42,040千円(前連結会計年度比229.1%増)となりました。これらの結果、経常損失は1,463,649千円(前連結会計年度は経常利益138,061千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純損益)法人税等は、49,366千円(前連結会計年度比9.9%増)となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純損失は1,808,806千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益88,340千円)となりました。
(1株当たり当期純損益)普通株式の期中平均株式数は、4,815,199株(前連結会計年度は4,723,468株)となり、1株当たり当期純損失は375.65円(前連結会計年度は1株当たり当期純利益18.70円)となりました。なお、当社グループでは、事業規模拡大の観点から、売上高及び売上総利益の額とそれらの成長率を重要な経営指標と位置付け、事業の収益性と企業価値の向上の観点から、営業損益、経常損益及び1株当たり当期純損益の額とそれらの成長率についても重要な経営指標としておりますが、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、世界各国で渡航制限や入国規制等が実施されていることによる旅行需要の大幅な減退を大きく受けたことにより、当連結会計年度の経営指標は大きく悪化しております。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響の収斂後は、優先的に対処すべき課題としても挙げているシステム強化、マーケティングの強化、トラベル・コンシェルジュ教育、商品企画力の向上、ブランド認知度の向上等に努め、売上高、売上総利益、営業損益、経常損益、1株当たり当期純損益の額を成長させてまいります。
c. キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
③
資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの主な資金需要は、運転資金及び設備資金であります。運転資金の主な内容は、旅行商品の企画販売にかかる仕入のほか、人件費や広告宣伝費をはじめとした販売費及び一般管理費等の営業費用であります。設備資金の主な内容は、旅行事業に係るシステムの開発・改良をはじめとしたシステム投資であります。これらの資金は原則として営業活動によるキャッシュ・フローを財源としますが、必要な場合には金融機関からの借入や増資による調達を実施することを基本方針としております。2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて旅行重要は大幅に減退しており、足元の旅行予約も著しく減少しております。現時点では回復時期が見通せないことから、事態の長期化に備えて資金調達の実施及び支出の抑制により、必要運転資金を確保いたします。当社は、2021年1月8日に第三者割当てによる第2回新株予約権を発行し、一部が権利行使されたことで377,936千円の資金調達を行いました。また、短期借入金を3,000,000千円、長期借入金を500,000千円増加させることによる資金調達も行いました。今後も必要に応じて適宜、資金調達を実施してまいります。また、人件費や地代家賃等の固定費を圧縮し収益構造の改善に努めることにより、手元流動性の充実を図ります。
(3)
経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(4)
経営戦略の現状と見通し当社グループといたしましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のそれぞれの課題に適格かつ迅速に対処し事業を拡大していくことにより、当社グループのさらなる成長と発展を遂げてまいる所存です。特に、現状のオンライン予約の利便性と「トラベル・コンシェルジュ」による旅行内容のカスタマイズとを組み合わせた「ハイブリッド戦略」を引続き継続し事業基盤を強化していくと共に、常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、また優秀な人材の確保、育成、離職の抑止などを推進していくことにより、経営成績に重要な影響を与える要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。
#C6548JP #旅工房 #サービス業セクター
