【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、企業収益・設備投資・生産・個人消費等の各面で緩やかな持ち直しが続きましたが、一方で円安・インフレの進行とエネルギー価格高止まりによるコスト上昇が懸念され、先行きは不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く建設業界におきましては、安定的な公共投資に加え民間設備投資も需要が旺盛であるものの、慢性的な建設労働者不足による労務費の高騰や建設資材の高止まり等も影響し、依然として厳しい経営環境が続いております。このような状況の下で、当社グループでは、中期経営計画に掲げている「人にここちよい」企業グループの実現を目指し、人財への投資・ESG経営・コア事業の強化・海外事業の拡大により社会的価値及び経済的価値の創造を図るべく各種施策を実行しております。中期経営計画で掲げた数値目標(2025年度売上高1,500億円、経常利益100億円等)の達成に向け、引き続き戦略的な経営を行ってまいります。中期3か年経営計画における初年度の当第2四半期連結累計期間における当社グループの経営成績は以下のとおりとなりました。売上高は、良好な受注環境を背景に特に工事セグメントにて順調に売上が伸長し、63,721百万円(前年同期比15.7%増)となりました。利益面につきましては、売上高の増加に比例した順調な売上総利益が計上されたことにより、給与水準の引き上げ(ベースアップ)を実行した上で、営業利益は3,616百万円(前年同期比37.5%増)となりました。またこれに伴い、経常利益は4,078百万円(前年同期比37.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2,662百万円(前年同期比38.9%増)となりました。なお、当社グループは売上高が第4四半期連結会計期間に集中する傾向があり、業績には季節的変動があります。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。<商品販売事業>商品販売事業におきましては、空調機器、制御機器、設備機器を中心とした機器販売と、販売した機器のスポットメンテナンスや保守を行っております。売上高は39,711百万円(前年同期比9.7%増)、売上総利益は8,231百万円(前年同期比7.2%増)となりました。<工事事業>工事事業におきましては、計装工事、管工事ほか各種工事の設計・施工と、施工工事に対するスポットメンテナンスや保守を行っております。売上高は25,021百万円(前年同期比26.0%増)、売上総利益は7,165百万円(前年同期比20.1%増)となりました。
資産合計は、前連結会計年度末に比べて3,014百万円増加し95,072百万円となりました。これは、現金及び預金や電子記録債権の増加による流動資産の増加1,315百万円、保有有価証券の時価上昇等による投資その他の資産の増加1,199百万円及び建設仮勘定が829百万円増加したことが主な要因です。負債合計は、前連結会計年度末に比べて572百万円増加し47,138百万円となりました。これは支払手形及び買掛金や電子記録債務の減少1,905百万円に加え、賞与の支給に伴う賞与引当金の減少1,027百万円、さらに、未払法人税等が748百万円減少した一方で、有利子負債が2,733百万円、その他流動負債が909百万円、繰延税金負債が578百万円それぞれ増加したことが主な要因です。純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,442百万円増加し47,934百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上から配当金の支払等を差し引いた利益剰余金の純増1,107百万円、保有有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加884百万円及び為替相場の変動により為替換算調整勘定が405百万円増加したことが主な要因です。この結果、当第2四半期連結会計期間末の自己資本比率は50.4%となり、前連結会計年度末に比べ1.0%上昇しました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて2,422百万円増加し7,360百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の営業活動の結果得られた資金は1,500百万円(前年同期は81百万円の収入)となりました。これは、仕入債務の減少1,939百万円、法人税等の支払額1,749百万円及び賞与引当金の減少1,027百万円により資金が減少したものの、税金等調整前四半期純利益4,063百万円の計上、減価償却費693百万円の計上、契約負債の増加などによるその他の増加661百万円、未収入金の減少360百万円及びのれん償却額280百万円の計上により資金が増加したことが主な要因です。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の投資活動の結果使用した資金は208百万円(前年同期は2,783百万円の支出)となりました。これは、定期預金の払戻による収入1,089百万円があった一方で、有形固定資産取得による支出1,278百万円があったことが主な要因です。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当第2四半期連結累計期間の財務活動の結果得られた資金は1,009百万円(前年同期は1,072百万円の収入)となりました。これは、配当金の支払額1,555百万円があった一方で、借入金の純増額2,733百万円があったことが主な要因です。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。