【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当第1四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当四半期連結会計期間の末日現在における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当第1四半期連結会計期間末の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。
a.財政状態当第1四半期連結会計期間末において、資産は、投資有価証券を取得したこと等により、前連結会計年度末に比べて81,891百万円増加の1,773,841百万円となりました。負債は、社債を発行したこと等により、前連結会計年度末に比べて28,993百万円増加の1,122,630百万円となりました。資本は、利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べて52,898百万円増加の651,210百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分合計は、前連結会計年度末に比べて51,933百万円増加の622,943百万円となりました。当第1四半期連結会計期間末の親会社所有者帰属持分比率は35.1%となり、前連結会計年度末に比べて1.3ポイント上昇となりました。
b.経営成績当第1四半期連結累計期間(2023年4月1日~2023年6月30日)における我が国経済は、経済社会活動の正常化が進み、緩やかな景気回復の動きが見られる一方、世界的な金融引き締め政策の継続や物価上昇等の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループでは、強みである販売力を活かし、回線、電力、宅配水、保険といった長期的に安定した収益が期待できる事業に取り組んでおります。また、脱炭素社会の実現及びSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて、非化石証書を活用した実質再生可能エネルギーを提供する環境配慮型電力サービスの創設、持続可能な水資源の保護、資源・廃棄物の削減など、積極的に社会的責任を果たせる施策の具体的な検討や取り組みを行っております。当第1四半期連結累計期間においては、前連結会計年度に保険取次事業をオフバランスしたこと等により売上は減少したものの、電力取引価格の変動リスクをヘッジした新プランの奏功や自社商材の顧客契約数の増加に伴う将来の安定した収益源となるストック利益(ストック利益とは、当社グループが獲得したユーザーによって契約後に毎月支払われる基本契約料金・使用料金・保険料金等から得られる収入から、顧客維持コスト、提供サービスの原価等を除いた利益分のことであります。収入については、通信キャリア、保険会社などから受け取る場合と、ユーザーから直接受け取る場合とがあります。)の増加等により、売上収益は140,140百万円(前年同期比2.3%減)、営業利益は23,966百万円(前年同期比31.2%増)、税引前四半期利益は47,583百万円(前年同期比17.2%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は32,739百万円(前年同期比18.6%増)となりました。
(法人サービス)主に中小企業に対して、通信回線サービス、電力、各種システムなどの自社で企画・開発した商材の販売を行っております。当第1四半期連結累計期間は、通信回線サービスにおける通信事業者間での価格競争激化に伴う顧客契約数の減少や、電力事業における電力取引価格の下落の影響等により売上収益は減少したものの、電力取引価格の変動リスクをヘッジした新プランが奏功し、売上収益は62,400百万円(前年同期比12.1%減)、営業利益は12,060百万円(前年同期比73.5%増)となりました。
(個人サービス)主に個人に対して、通信回線サービス、電力、宅配水などの自社で企画・開発した商材の販売を行っております。当第1四半期連結累計期間は、顧客契約数が伸びたことにより将来の安定した収益源となるストック利益が増加し、売上収益は51,816百万円(前年同期比25.6%増)、営業利益は9,250百万円(前年同期比14.4%増)となりました。
(取次販売)主に中小企業や個人に対して、通信キャリア、メーカー等の各種商品の取次販売を行っております。当第1四半期連結累計期間は、前連結会計年度に保険取次事業をオフバランスしたことにより、売上収益は26,526百万円(前年同期比16.5%減)、営業利益は3,551百万円(前年同期比12.3%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
前第1四半期連結累計期間
当第1四半期連結累計期間
百万円
百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー
4,371
37,465
投資活動によるキャッシュ・フロー
△22,053
△20,301
財務活動によるキャッシュ・フロー
12,240
20,118
現金及び現金同等物の四半期末残高
342,807
437,790
営業活動によるキャッシュ・フローは、当第1四半期連結累計期間の業績が堅調に推移したこと等により、37,465百万円のプラスとなりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の取得等により、20,301百万円のマイナスとなりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行等により、20,118百万円のプラスとなりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当第1四半期連結会計期間末残高は、437,790百万円となりました。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
① 重要性がある会計方針及び重要な会計上の見積り当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。なお、当社グループの連結財務諸表を作成するにあたり必要となる重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断については、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。また、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、「第4 経理の状況 1 要約四半期連結財務諸表 要約四半期連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当第1四半期連結累計期間の経営成績等は以下のとおりであります。
a.経営成績等の分析(財政状態の分析)(資産合計)当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ、81,891百万円増加の1,773,841百万円となりました。流動資産は757,334百万円となりました。これは主に、現金及び現金同等物の増加等により、29,494百万円増加したことによるものであります。非流動資産は1,016,507百万円となりました。これは主に、投資有価証券を取得したことでその他の金融資産が増加したこと等により、52,397百万円増加したことによるものであります。
(負債合計)当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、28,993百万円増加の1,122,630百万円となりました。流動負債は391,401百万円となりました。これは主に、営業債務及びその他の債務が減少したこと等により、27,020百万円減少したことによるものであります。非流動負債は731,229百万円となりました。これは主に、社債を発行したこと等により、56,013百万円増加したことによるものであります。
(資本合計)当第1四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ、利益剰余金の増加等により、52,898百万円増加の651,210百万円となりました。
(経営成績の分析)
前第1四半期連結累計期間
当第1四半期連結累計期間
増減
百万円
百万円
%
Ⅰ 売上収益
143,469
140,140
△2.3
Ⅱ 売上総利益
73,104
79,069
8.2
Ⅲ 営業利益
18,264
23,966
31.2
金融収益
20,957
26,707
27.4
金融費用
1,993
5,929
197.4
持分法による投資損益
3,279
2,246
△31.5
その他の営業外損益
77
592
662.4
Ⅳ 税引前四半期利益
40,585
47,583
17.2
Ⅴ 親会社の所有者に帰属する四半期利益
27,603
32,739
18.6
売上収益は、主に前連結会計年度に保険取次事業をオフバランスしたこと等により、前年同期比2.3%減の140,140百万円となりました。営業利益は、電力取引価格の変動リスクをヘッジした新プランの奏功等により、前年同期比31.2%増の23,966百万円となりました。税引前四半期利益は、受取配当金や円安に伴う金融収益の増加等により、前年同期比17.2%増の47,583百万円となりました。親会社の所有者に帰属する四半期利益は、税引前四半期利益の増益により、前年同期比18.6%増の32,739百万円となりました。
(キャッシュ・フローの分析)キャッシュ・フローの分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容事業セグメントごとの経営成績の状況については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループは、流動性リスク低減のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、銀行借入やリース等による間接調達のほか、社債の発行等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っております。また、余剰資金に関しては、流動性の高い金融資産で運用しております。
d.経営成績に重要な影響を与える要因について「第2 事業の状況 1 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(3) 経営方針・経営戦略等当第1四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(5) 研究開発活動特記すべき事項はありません。
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