【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間における世界の経済環境においては、インフレ圧力が続くなか各国中央銀行の早いペースでの利上げによる金融引き締め政策の推進により景気減速、賃金・物価上昇のスパイラルに対する警戒感が高まっています。さらに、長期化するウクライナ情勢を始めとする地政学的な要因や世界的な異常気象に対する対応など、先行きの不確実性はきわめて高い状況にあります。地域別に見ますと、米国においては、コロナ禍からのリバウンド消費により個人消費は好調な一方、金利の引き上げから景気減速が見通されています。欧州においては、エネルギーの供給制約、価格の高止まりによる物価上昇に加え、金融引き締め政策により、経済活動を下押しし、景気は後退局面に入り回復に時間を要すると見込まれています。中国においては、ゼロコロナ政策の継続による行動制限が景気にマイナス影響を与えています。国内においては、活動制限の緩和や旅行支出の補助金などの政策により個人消費は持ち直しの動きが見られるものの、サプライチェーンの停滞による部品不足、円安進行による原材料価格の高騰から製造業の景況感は悪化。ウクライナ情勢や物価上昇が続き経済活動の先行き不透明感が急速に高まっています。
このような状況の中、当社グループは、開製販の革新による収益性の改善、適正在庫運営、保有資産の圧縮、固定費の抜本的見直しなどキャッシュ・フローを重視した施策に加えて、新製品による粗利構造改革を推進してまいりました。さらに、働き方改革に取り組むとともに、インターネットを活用した営業活動など、コロナ禍における新常態下での新しい経営の姿を模索してまいりました。
大判インクジェットプリンタ事業においては、今年もPRINTING United Alliance(米国印刷工業会)の主催する『2022 Pinnacle Product Award』を5製品で獲得し、11年連続の受賞となりました。MUTOHは、常にメイド・イン・ジャパンの高品質な製品の設計と製造、そして最高のサービスを誇りとしています。
直近では、従来機比最大189%の生産性と滑らかで美しい画質で人の感性に訴えかける「豊かな表現力」「鮮やかな発色」を実現した最上位モデル「XpertJet 1682SR Pro」を発売。今後も技術革新に努め、技術の進歩をリードし、業界最高水準の品質を実現する製品を提供してまいります。
設計計測機器事業並びに3Dプリンタ事業においては、両事業間の新たな連携により、CADから3D出力までのトータルサービスを提供する「教育機関向けMUTOHパッケージ」を商品化、国内におけるデジタル化教育のニーズに応えるソリューションとして販売展開しております。また前期より両事業の主力製品の製造を外部委託先から自社の諏訪工場(長野県)に集約し、大判インクジェットプリンタを含む品質・生産管理や調達の一元化・生産の平準化により、品質の向上、コストの削減に向け改革を推進中です。
なお当社は、UV-LEDを核とした光源技術を応用し、インク硬化用・照明機器用・半導体製造装置用等の照射器や検査装置の企画・開発・製造・販売を行っているアンプスピード株式会社を4月に子会社としました。今後は、同社の保有する技術・ノウハウを製品価値の向上、市場競争力強化に繋げてまいります。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、一部主要部品の供給課題が継続し一部の製品出荷に影響が出たものの販売機会の損失を最小限に抑え、為替の円安による押上げもあり、84億73百万円(前年同期比8.6%増)となりました。
営業利益は、物流費と原材料の高騰による減益要因を為替の円安で相殺し、加えて、工場稼働の維持と継続した原価率改善の取り組み等により5億3百万円(前年同期比110.8%増)となり、前年同期に対して大幅な増益となりました。
経常利益は、営業利益に受取利息、持分法投資利益などの営業外収益64百万円の計上と為替差損など営業外費用88百万円の計上により4億79百万円(前年同期比51.2%増)となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、法人税等の計上および非支配株主に帰属する四半期純利益の控除などにより3億28百万円(前年同期比55.8%減)となりました。左記四半期純利益の減少は、前年度において所有不動産等の売却による固定資産売却益6億78百万円の特別利益の計上があったことなどによります。
なお、当第2四半期連結累計期間の平均為替レートは、1ドル134.03円(前年同期比22.1%の円安)、1ユーロ138.75円(前年同期比6.0%の円安)に推移しました。
①財政状態に関する分析
(資産)
当第2四半期連結会計期間末における資産は270億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億16百万円の増加となりました。
流動資産は166億71百万円となり、3億74百万円の増加となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加6億40百万円、受取手形、売掛金及び契約資産の減少58百万円、棚卸資産の増加86百万円、その他の流動資産の減少2億79百万円等であります。
固定資産は104億19百万円となり、42百万円の増加となりました。その主な要因は、工具、器具及び備品の増加56百万円、その他の無形固定資産の増加56百万円、投資有価証券の減少65百万円等であります。
(負債)
当第2四半期連結会計期間末における負債は52億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億4百万円の減少となりました。
流動負債は36億72百万円となり、2億24百万円の減少となりました。その主な要因は、未払金の減少1億35百万円、未払法人税等の減少86百万円、製品保証引当金の増加16百万円、賞与引当金の増加22百万円、その他の流動負債の減少16百万円等であります。
固定負債は15億53百万円となり、20百万円の増加となりました。その主な要因は、繰延税金負債の増加5百万円、その他の固定負債の増加15百万円等であります。
(純資産)
当第2四半期連結会計期間末における純資産は218億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億21百万円の増加となりました。その主な要因は、配当金の支払い1億59百万円と親会社株主に帰属する四半期純利益3億28百万円の計上による利益剰余金の増加1億69百万円、その他有価証券評価差額金の減少91百万円、為替換算調整勘定の増加5億12百万円、退職給付に係る調整累計額の増加22百万円等であります。
②経営成績の状況の分析
当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高は84億73百万円(前年同期比8.6%増)となり、営業利益は5億3百万円(前年同期比110.8%増)、経常利益は4億79百万円(前年同期比51.2%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は3億28百万円(前年同期比55.8%減)となりました。
(売上高)
当第2四半期連結累計期間の売上高は、一部主要部品の供給課題が継続し一部の製品出荷に影響が出たものの販売機会の損失を最小限に抑え、為替の円安による押上げもあり、売上高は84億73百万円(前第2四半期連結累計期間78億1百万円)で6億71百万円の増収となりました。
(営業費用)
当第2四半期連結累計期間の売上原価は52億67百万円(前第2四半期連結累計期間51億21百万円)で販売の回復に伴い1億45百万円の増加となり、売上原価率は物流費と原材料の高騰による減益要因を為替の円安で相殺し、加えて、工場稼働の維持と継続した原価率改善の取組み、また、販売の回復もあり3.4%改善し、62.2%となりました。販売費及び一般管理費については、販売環境の良化に伴う広告宣伝費、旅費交通費などの販売変動費の増加および労務費の増加などにより27億3百万円(前第2四半期連結累計期間24億41百万円)で2億61百万円の増加となりました。
(営業外損益)
当第2四半期連結累計期間の営業外収益は64百万円(前第2四半期連結累計期間1億4百万円)で39百万円の減少となりました。主な要因は、助成金収入の減少によるものです。営業外費用は88百万円(前第2四半期連結累計期間25百万円)で62百万円の増加となりました。主な要因は、為替差損の増加によるものです。
(特別損益)
当第2四半期連結累計期間の特別利益は4百万円(前第2四半期連結累計期間6億78百万円)で6億74百万円の減少となりました。主な要因は、前年度は不動産の売却による固定資産売却益の計上があったことによるものです。特別損失は0百万円(前第2四半期連結累計期間66百万円)で66百万円の減少となりました。主な要因は、減損損失の計上がなくなったことによるものです。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
〔情報画像関連機器(アジア・北アメリカ・ヨーロッパ)〕
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高65億97百万円(前年同期比11.6%増)、セグメント利益2億81百万円(前年同期比119.7%増)となり、物流コストならびに原材料価格の高騰・部材供給課題が収益に影響を及ぼしているなか、前年同期に対して大幅な増収増益になりました。
地域別には、アジア地域は売上高19億31百万円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益1億73百万円(前年同期比152.9%増)、北アメリカ地域は売上高19億92百万円(前年同期比21.8%増)、セグメント利益80百万円(前年同期比65.2%増)、ヨーロッパ地域は売上高26億73百万円(前年同期比11.4%増)、セグメント利益27百万円(前年同期は155.3%増)となりました。
〔情報サービス〕
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、販売は堅調に推移し収益性の改善により増収増益となり売上高11億13百万円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益1億45百万円(前年同期比36.4%増)となりました。
〔設計計測機器〕
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、販売は前年並みに推移したものの原材料価格の高騰などにより減収減益となり売上高5億45百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益52百万円(前年同期比39.2%減)となりました。
〔不動産賃貸〕
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、所有不動産の一部を自社利用物件から賃貸物件へ転用したことにより増収となり、売上高1億9百万円(前年同期比9.8%増)、セグメント利益90百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
〔その他〕
当第2四半期連結累計期間の経営成績は、減収減益となり、売上高1億8百万円(前年同期比14.3%減)、セグメント損失11百万円(前年同期は10百万円の損失)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における連結キャッシュ・フローは、以下のとおりであります。
(単位:百万円)
前第2四半期連結累計期間
当第2四半期連結累計期間
営業活動によるキャッシュ・フロー
507
880
投資活動によるキャッシュ・フロー
△455
△266
財務活動によるキャッシュ・フロー
△198
△221
現金及び現金同等物の増減額
△137
639
現金及び現金同等物の四半期末残高
8,164
9,350
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは8億80百万円の収入となりました。主な要因は、税金等調整前四半期純利益の計上4億83百万円、減価償却費の計上1億2百万円、売上債権及び契約資産の減少2億11百万円、棚卸資産の減少1億48百万円、その他の流動資産の減少1億79百万円、法人税等の還付額82百万円等の資金増加要因に対し、仕入債務の減少1億25百万円、法人税等の支払額1億95百万円等の資金減少要因によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは2億66百万円の支出となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出1億98百万円、無形固定資産の取得による支出71百万円等の資金減少要因によります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは2億21百万円の支出となりました。主な要因は、配当金の支払額1億61百万円、非支配株主への配当金の支払額49百万円、リース債務の返済による支出10百万円等の資金減少要因によります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動の金額は、4億11百万円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
