【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ153,935千円減少し、2,821,012千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ21,361千円減少し、511,097千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ132,574千円減少し、2,309,915千円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は、売上高1,938,288千円(前期比5.8%減)、営業損失84,102千円(前期は77,630千円の利益)、経常損失76,179千円(前期は90,943千円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失148,179千円(前期は39,696千円の損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
「ソフトウェアプロダクト事業」は、組込みネットワークソフトウェア及びセキュリティ関連ソフトウェア製品並びにリアルタイムOS関連製品、データベース製品、高速起動製品等の主に自社開発によるデバイス組込み用ソフトウェアの開発及び販売等に関するセグメントであります。
「ソフトウェアディストリビューション事業」は、海外ソフトウェアの輸入販売、テクニカルサポート、及びカスタマイズ開発に関するセグメントであります。
「ソフトウェアサービス事業」は、株式会社エイムにおける、組込みソフトウェア等の受託を中心とした各種ソフトウェアの設計、開発、及びデータコンテンツのライセンス販売等に関するセグメントであります。
セグメント及び分野別の売上内訳及び事業状況は、以下のとおりです。
セグメント
当連結会計年度
前連結会計年度
増減率
(%)
売上高(注)
(千円)
売上割合
(%)
売上高(注)
(千円)
売上割合
(%)
ソフトウェアプロダクト事業
619,344
32.0
689,900
33.5
△10.2
ソフトウェアディストリビュー
ション事業
1,006,846
51.9
977,438
47.5
3.0
ソフトウェアサービス事業
312,098
16.1
390,827
19.0
△20.1
合計
1,938,288
100.0
2,058,165
100.0
△5.8
(注)売上高は、セグメント間取引を消去しております。
■ソフトウェアプロダクト事業
当事業の売上高は619,344千円(前期比10.2%減)、セグメント損失は23,338千円(前期は136,155千円の利益)となり、売上・利益ともに前期を大きく下回る結果となりました。これは、前年第2四半期においてセキュリティ関連製品の大口案件で売上・利益を計上したこと、及びデータベース関連製品の既存顧客がコロナ禍で製品の生産に大きな影響を受けたこと、並びに組織再編により当事業における当期の人件費が増加したことによるものであります。
コネクティビティ、セキュリティ&リアルタイムOS関連製品では、車載機器関連及びホームエナジーマネジメントシステム関連の既存顧客、産業機器及び医療機器関連の新規顧客からの契約時一時金売上を計上いたしました。また、半導体メーカーとの協業取り組みの一環として、受託開発売上を計上いたしました。
高速起動製品では、国内外の車載機器関連、海外民生機器の既存顧客からのロイヤルティ売上を計上いたしました。引き続き、カーナビゲーションシステム等車載向け機器を中心に、複数社との間で大・中規模の開発案件を実施しております。
データベース製品では、産業機器等の既存顧客からのロイヤルティ売上等を計上いたしました。
2022年5月、Linux/Android高速起動ソリューション「Ubiquitous QuickBoot」の同年4月末時点での累計出荷ライセンス数が全世界で6,000万本を突破したことを発表いたしました。
同年6月、マルチコア向け商用リアルタイムOS「TOPPERS-Pro/FMP3」が、ルネサスエレクトロニクス株式会社の最新マイクロプロセッサRZ/T2Mグループに対応し、販売開始したことを発表いたしました。
同月、組込みシステムを構成するリアルタイムOS、ネットワークスタック及びアプリケーション等のミドルウェアを動作確認済みのパッケージにした新製品「Ubiquitous RTOS IoT Enabler」の提供を開始したことを発表いたしました。
同年11月、ルネサスエレクトロニクス株式会社のRAファミリMCUに対応した、短期間でセキュアかつスマートなIoT機器を開発するためのオールインワンソフトウェアパッケージの提供を開始したことを発表いたしました。
2023年3月、組込み開発者向けに、次世代通信プロトコル「Ubiquitous QUIC」の提供を開始したことを発表いたしました。
■ソフトウェアディストリビューション事業
当事業の売上高は1,006,846千円(前期比3.0%増)、セグメント損失は93,045千円(前期は141,872千円の損失)となり、売上・利益ともに前期を上回る結果となりました。
BIOS製品「InsydeH2OⓇ」(「EFI/UEFI」仕様を実装したC言語ベースBIOS)、ワイヤレス製品「Blue SDK」(Bluetoothプロトコルスタック)のロイヤルティ売上、ソフトウェア品質向上支援ツール製品「CodeSonar」(ソフトウェア静的解析ツール)のライセンス売上、ネットワークマネジメント製品「ConfD」(オンデバイスネットワーク機器管理用ソフトウェア)のロイヤルティ売上、サイバーセキュリティ対策製品「beSTORM X」(IoTセキュリティ検証ツール&サービス)等の多数の取扱い製品において、新規・既存顧客からのライセンスロイヤルティ売上等を計上いたしました。
当連結会計年度においては、新たに7社9製品の新規取扱を開始しました。
■ソフトウェアサービス事業
当事業の売上高は312,098千円(前期比20.1%減)、セグメント利益は32,282千円(前期比61.3%減)となり、前期を大きく下回る結果となりました。
ソフトウェアサービス事業では、既存顧客との各種受託開発売上、データコンテンツ「YOMI」に関する車載機器向けを中心としたライセンス使用料売上等を計上いたしました。コロナ禍のサプライチェーンへの影響による受託開発案件の期ずれ及び失注に伴い受託開発の売上が減少、また車載機器関連のCD再生機能搭載モデルの出荷減少に伴いライセンス使用料の売上が減少となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は1,514,932千円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、減少した資金は87,283千円(前期は221,543千円の増加)となりました。その主な要因は、税金等調整前当期純利益の減少や未払消費税等の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は104,306千円(前期は149,187千円の減少)となりました。その主な要因は、資産除去債務の履行による支出や有形固定資産の取得による支出であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の変動はありませんでした(前期も同様)。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
ソフトウェアプロダクト事業
110,658
81.1
ソフトウェアディストリビューション事業
193,640
63.9
ソフトウェアサービス事業
139,917
△39.0
合計
444,215
8.8
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引消去前の数値によっております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
受注高(千円)
前年同期比(%)
受注残高(千円)
前年同期比(%)
ソフトウェアプロダクト事業
110,889
81.4
1,300
0.0
ソフトウェアディストリビュー
ション事業
221,677
89.2
28,390
4631.7
ソフトウェアサービス事業
166,147
△21.1
29,800
6108.3
合計
498,714
28.3
59,490
5408.3
(注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引消去前の数値によっております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
金額(千円)
前年同期比(%)
ソフトウェアプロダクト事業
619,344
△10.2
ソフトウェアディストリビューション事業
1,006,846
3.0
ソフトウェアサービス事業
312,098
△20.1
合計
1,938,288
△5.8
(注)セグメント間取引を消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、2,239,687千円(前期比189,217千円減)となりました。その主な要因は、有価証券の減少であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、581,325千円(前期比35,282千円増)となりました。その主な要因は、建物や工具、器具及び備品の増加であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、381,736千円(前期比66,405千円減)となりました。その主な要因は、資産除去債務の減少であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、129,361千円(前期比45,044千円増)となりました。その要因は、繰延税金負債の増加であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、2,309,915千円(前期比132,574千円減)となりました。その主な要因は、利益剰余金の減少であります。
この結果、自己資本比率は81.9%となりました。
2)経営成績
■ソフトウェアプロダクト事業
当連結会計年度は、特に次の項目に重点を置いて取り組んでまいりました。
・高速起動製品の次世代プラットフォーム対応、海外展開への先行投資
・車載AV案件対応への人的リソース拡充
・コネクティビティ及びRTOSの価値を最大化するパッケージの販売
・IoTセキュリティ向け検証ツールとの連携による顧客デマンドの創出
この結果、前年第2四半期においてセキュリティ関連製品の大口案件で売上・利益を計上したこと、及びデータベース関連製品の既存顧客がコロナ禍で製品の生産に大きな影響を受けたこと、並びに組織再編により当事業における当期の人件費が増加したことにより、売上・利益ともに前期を大きく下回る結果となりました。
翌連結会計年度以降は、次のような対策を講じて取り組んでまいります。
・高速起動製品の次世代プラットフォーム対応の継続、海外市場への積極的な展開
・グループ全体での車載AV案件対応へ体制構築
・RTOSをベースにコネクティビティとセキュリティをワンストップで提供するパッケージの製品化による販売強化
・IoT機器市場で動きの活発なスマートエネルギー関連にフォーカスした提案活動
■ソフトウェアディストリビューション事業
当連結会計年度は、特に次の項目に重点を置いて取り組んでまいりました。
・ソフトウェア品質向上支援ツールの販売強化継続、エー・アンド・デイ社と共同開発した新製品「GSIL」、重点分野とするIoTセキュリティ関連製品「beSTORM X」とこれを活用した「IoTセキュリティ検証サービス」販売への注力
・近年獲得した商材、開発製品の販売の加速
・ソフトウェア品質やサイバーセキュリティへの顧客懸念と市場動向を把握し、ツールによる解決策を提案
この結果、売上・利益ともに前期を上回る結果となりました。
翌連結会計年度以降は、次のような対策を講じて取り組んでまいります。
・需要が堅調なソフトウェア検証・開発支援ツールの販売体制・製品ラインアップ強化
・将来の販売の軸となる新商材の獲得と、より収益性の高い商材への注力
■ソフトウェアサービス事業
当連結会計年度は、特に次の2つの項目に重点を置いて取り組んでまいりました。
・車載機器メーカーを中心とした受託開発・音楽関連データコンテンツライセンス取引の継続
・Web・スマートデバイス向けから組込みまで幅広い範囲の対応により、安定した顧客との取引と、グループ連携による受託開発案件の獲得
この結果、コロナ禍のサプライチェーンへの影響による受託開発案件の期ずれ及び失注に伴い受託開発の売上が減少、また車載機器関連のCD再生機能搭載モデルの出荷減少に伴いライセンス使用料の売上が減少となり、売上・利益ともに前期を大きく下回る結果となりました。
翌連結会計年度以降は、受託開発案件の収益性強化と車載機器以外の安定顧客確保に注力しつつ、規模拡大に向け、M&A等も含めた開発人員確保の施策を検討してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、以下のとおりとなりました。
(売上高)
当連結会計年度における連結売上高合計は1,938,288千円(前年同期比5.8%減)となりました。
詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上原価、販売費及び一般管理費)
売上原価1,078,571千円(前年同期比0.9%増)、販売費及び一般管理費943,819千円(同3.6%増)を計上いたしました。販売費及び一般管理費の主な内訳は、給料及び手当462,462千円(同0.8%増)、支払手数料131,617千円(同28.7%増)であります。
(経常利益)
経常損失76,179千円(前年同期は90,943千円の利益)を計上いたしました。
これは、主に営業損失84,102千円(前年同期は77,630千円の利益)、為替差益4,879千円(前年同期比52.8%減)を計上したためであります。
(特別損失)
特別損失32,210千円(前年同期比54.3%減)を計上しました。
これは、主に投資有価証券評価損30,359千円を計上したためであります。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
法人税、住民税及び事業税10,793千円、法人税等調整額(損)28,996千円の計上により、法人税等合計39,789千円となり、親会社株主に帰属する当期純損失は148,179千円(前年同期は39,696千円の損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
・資本の財源及び資産の流動性
資金の流動性につきましては、中長期的な株主価値の向上を図る観点から、M&A等の成長戦略及び財務の健全性強化のための内部留保の積上げと、株主の皆様への利益還元の拡充とのバランスを考慮することを基本としております。成長戦略に伴うM&Aや投資のための所要資金につきましては、グループ内での営業活動による自己資金で調達しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
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