【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、2022年10月3日に取得した共栄エンジニアリング株式会社に係る暫定的な会計処理が、当第1四半期連結会計期間において確定しております。これらの影響を遡及修正した後の数値に基づき、前第1四半期連結累計期間及び前連結会計年度末との対比を行っております。
(1) 財政状態及び経営成績の状況当第1四半期連結累計期間における当社グループを取り巻く経済環境は、ここ数年の半導体不足が徐々に解消に向かっており、サプライチェーンの正常化が進みつつありますが、世界的なインフレやそれに伴う金利引き上げ、日本と世界各国との金利差による円安の進行、長引くロシアによるウクライナ侵攻や中国の景気減速リスクなどにより依然として先行きの不透明感が強まっております。このような状況において、当社グループは、グループビジョン「技術により、世界の人々に安心・安全、そして、感動を提供するトータルソリューションカンパニー」の実現に向け、将来に向けた車載用計器等の設計・製造技術を中心に、高度な専門技術を蓄積・進化させてまいりました。また、持続的な利益創出を実現すべく原価低減活動に一層の重きを置き、より無駄のない筋肉質な企業体質の構築を推進いたしました。主力となる車載部品事業においては、半導体不足や中国のロックダウンの影響を受けた前年同四半期と比較し、四輪車用計器、二輪車用計器ともに生産台数が大きく回復いたしました。電子部品を中心に資材費の高止まりは継続しておりますが、製品売価の適正化活動や物流費の抑制等で収益の確保に努めてまいりました。その結果、当第1四半期連結累計期間の売上収益は、74,397百万円(前年同四半期比32.4%増)、営業利益は、2,305百万円(前年同四半期は3,296百万円の営業損失)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は、2,971百万円(前年同四半期は2,475百万円の親会社の所有者に帰属する四半期損失)となりました。セグメントの業績は次のとおりであります。なお、第1四半期連結会計期間より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。車載部品事業は、四輪車用計器・二輪車用計器等が増加し、売上収益は59,478百万円(前年同四半期比35.9%増)、営業利益は1,335百万円(前年同四半期は3,290百万円の営業損失)となりました。民生部品事業は、空調・住設機器コントローラー等が増加し、売上収益は5,210百万円(前年同四半期比47.7%増)、営業利益は548百万円(前年同四半期は117百万円の営業損失)となりました。樹脂コンパウンド事業は、樹脂材料の販売が増加し、売上収益は2,132百万円(前年同四半期比4.3%増)となりましたが、営業損失は12百万円(前年同四半期は41百万円の営業利益)となりました。自動車販売事業は、新車販売等が増加し、売上収益は5,923百万円(前年同四半期比18.0%増)、営業利益は203百万円(前年同四半期比45.9%増)となりました。その他は、情報システムサービス等が減少し、売上収益は1,652百万円(前年同四半期比10.2%減)となりましたが、営業利益は209百万円(前年同四半期は61百万円の営業損失)となりました。
当第1四半期連結会計期間末の資産については、その他の金融資産の増加等により、前連結会計年度末と比較して9,487百万円増加し、365,721百万円となりました。負債については、借入金の減少等により、前連結会計年度末と比較して6,691百万円減少し、143,166百万円となりました。資本については、その他の資本の構成要素等が増加し、前連結会計年度末と比較して16,179百万円増加し、222,554百万円となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況当第1四半期連結累計期間の現金及び現金同等物の四半期末残高は、27,183百万円(前連結会計年度末と比較して2,860百万円の減少)となりました。当第1四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの状況と、前年同四半期に対する各キャッシュ・フローの増減状況は次のとおりであります。営業活動によるキャッシュ・フローは、12,016百万円の収入となりました。前年同四半期と比較して営業債権及びその他の債権の増減額が8,190百万円減少したこと等により、19,450百万円の収入増となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、4,400百万円の支出となりました。前年同四半期と比較して定期預金の純増減額が6,089百万円増加したこと等により、6,261百万円の支出増となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、11,767百万円の支出となりました。前年同四半期と比較して短期借入金の純増減額が15,600百万円減少したこと等により、20,513百万円の支出増となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1,342百万円であります。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因に重要な変更はありません。
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