【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間における経済環境について、米国では、個人消費や労働市場が回復傾向にあるものの、金融機関の経営破綻の影響を受け、先行きは不透明な状況にあります。欧州では、サービス業を中心に景況感は改善しておりますが、金融引き締め継続や金融市場での信用収縮により徐々に景気回復の勢いは鈍りつつあります。わが国では、各種政策の効果もあり景気は緩やかに持ち直しているものの、海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクや物価上昇、金融資本市場の変動等に注意する必要があります。
このような状況のもと、当社グループは2021年を起点とする5ヵ年の中期計画「中計’21」を策定し、その中で掲げた各種経営指標を実現するため、これまで培ってきた得意分野や独自性、研鑽してきた機能別組織機能、変革・強化を図ってきたガバナンスやコンプライアンス体制をベースに置きながら、取り巻く変化に迅速、かつ柔軟に適応する力を当社グループ全体で強化することに取り組みました。
この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は129,160百万円(前年同期比27,386百万円増、26.9%増)、営業利益は14,574百万円(前年同期比1,598百万円減、9.9%減)、経常利益は15,801百万円(前年同期比4,728百万円減、23.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は10,883百万円(前年同期比6,914百万円減、38.8%減)となりました。
セグメントの経営成績を示すと、次のとおりであります。
① タイヤ事業
北米市場における市販用タイヤについては、OPEN COUNTRY A/T Ⅲ(オープンカントリー・エーティースリー)、NITTO RECON GRAPPLER A/T(ニットー リコングラップラー・エーティー)、OPEN COUNTRY R/T TRAIL(オープンカントリー・アールティー・トレイル)など当社が強みとしている大口径ライトトラック用タイヤやSUV用タイヤ、更に全天候型タイヤの新商品CELSIUS Ⅱ(セルシアス・ツー)などの重点商品を中心とした販売に注力したことにより、販売量は前年度を上回りました。また、売上高は値上げや重点商品の拡販による商品ミックスの改善もあり、販売量以上に前年度を大きく上回りました。
欧州市場における市販用タイヤについては、ロシア・ウクライナ情勢に伴うロシアや周辺地域への販売停止の影響を受けたものの、西欧を中心に優先的な供給を行ったことで、販売量は前年度を上回りました。また、売上高は欧州各国での値上げや商品ミックス改善により、販売量以上に前年度を大きく上回りました。
国内市場における市販用タイヤについては、本年1月からの値上げに対して昨年末に需要増が発生した反動により、販売量は前年度を下回りました。一方、売上高は値上げや新商品PROXES Sport 2(プロクセス・スポーツ ツー)、 PROXES Comfort Ⅱs(プロクセス・コンフォート ツーエス)や OPEN COUNTRY(オープンカントリー)シリーズなど重点商品の拡販により、前年度を上回りました。
新車用タイヤについては、半導体不足による自動車メーカーの減産の影響が残ったものの、販売量は前年度を大きく上回りました。また、売上高は原材料市況高騰の一部を価格に反映できたため、前年度を大きく上回りました。
その結果、タイヤ事業の売上高は117,955百万円(前年同期比26,354百万円増、28.8%増)、営業利益は14,613百万円(前年同期比2,058百万円減、12.3%減)となりました。
② 自動車部品事業
自動車部品事業については、新型コロナウイルス感染拡大に伴う部品供給不足や半導体不足による自動車メーカーの減産の影響を受けたものの、原材料市況高騰の一部を価格に反映できたため、自動車部品事業の売上高は11,200百万円(前年同期比1,031百万円増、10.1%増)と前年度を大きく上回り、営業損失は38百万円(前年同期は494百万円の営業損失)となりました。
③ 当社免震ゴム問題に係る製品補償対策費及び製品補償引当金繰入額の状況
2015年12月期において、出荷していた製品の一部が国土交通大臣認定の性能評価基準に適合していない等の事実が判明いたしました。
当第1四半期決算において、製品補償対策費78百万円(主として、免震ゴム対策統括本部人件費等)を特別損失として計上しております。
現時点で合理的に金額を見積もることが困難なもので、今後発生する費用(主として、営業補償や遅延損害金等の賠償金、追加で判明する改修工事費用の金額が既引当額を超過する場合の費用等)がある場合には、翌四半期連結会計期間以降の対処進行状況等によって、追加で製品補償引当金を計上する可能性があります。
(2)財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の総資産は599,570百万円となり、前連結会計年度末に比べ680百万円増加しました。これは、主として、現金及び預金が減少した一方、有形固定資産や株価上昇に伴い投資有価証券が増加したことによります。
また、負債は272,120百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,854百万円減少しました。これは、主として、コマーシャル・ペーパーや短期借入金が増加した一方、未払金や未払法人税等が減少したことによります。なお、有利子負債は149,684百万円となり、前連結会計年度末に比べ14,247百万円増加しました。
当第1四半期連結会計期間末の純資産は327,450百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,535百万円増加しました。これは、主として、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により利益剰余金、円安の影響により為替換算調整勘定が増加したことによります。
この結果、自己資本比率は54.6%となりました。
(3)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更及び新たに定めたものはありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、当第1四半期連結累計期間において、その内容に重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は2,863百万円であります。
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更は、次のとおりであります。
〔タイヤ事業〕
国内市販用タイヤについては、グローバル・フラッグシップタイヤブランド「PROXES」シリーズにおいて、プレミアムスポーツタイヤ「PROXES Sport 2(プロクセス・スポーツ ツー)」を2023年2月より、またプレミアムコンフォートタイヤ「PROXES Comfort Ⅱs(プロクセス・コンフォート ツーエス)」を2023年3月より国内市場で発売を開始しました。「PROXES Sport 2」は、スポーツタイヤに求められるハンドリング性能とブレーキ性能を高次元で実現させたプレミアムスポーツタイヤです。非対称のトレッドパターンとコンパウンドを採用することによって機能の分担を図り、ブレーキ性能とハンドリング性能を効果的に向上させた商品となっております。また「PROXES Comfort Ⅱs」は上質なクルージングを追求し、環境性能を進化させたプレミアムコンフォートタイヤです。タイヤの内側と外側で最適なパターン設計を施し、タイヤパターンに起因して発生するノイズの騒音エネルギーを当社従来品(PROXES C1S)比で22%低減、快適な車内空間を提供する高い静粛性の確保に寄与しております。
