【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(経営成績等の状況の概要)
(1)財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における日本経済は、引き続き新型コロナウイルス感染症による影響を受けたものの、ワクチンおよび感染防止策の浸透により、当社グループの事業への影響は軽微に留まりました。
厚生労働省が発表した有効求人倍率(季節調整値)は、2022年4月~2023年3月の平均値が1.31倍となり、2021年4月~2022年3月の平均値と比べ、0.15ポイント上昇いたしました。また、総務省が発表した完全失業率(季節調整値)は、2022年4月~2023年3月の平均値が2.6%となり、2021年4月~2022年3月の平均値と比べ、0.2ポイント低下いたしました。前期と比較して、求人数が増加、失業率が低下しており、人材獲得の難易度はより高まりました。また、当社グループの主要顧客である、医薬品・化学・食品メーカーなどの研究所・品質管理部門、大学・公的機関の研究所からの新規の派遣依頼および受注数については、昨年度と同等の水準で推移いたしました。
人材サービス事業においては、2022年5月13日に公表した中長期経営計画に基づき、派遣スタッフおよびグループ従業員の待遇改善を実施いたしました。就業中の派遣スタッフに対しては、2022年7月より報酬のアップを行い、新規募集する派遣スタッフについても、改定した報酬に基づいて求人活動を行いました。その結果、就業中の派遣スタッフの退職率の低下および新たな派遣スタッフの獲得につながり、稼働人数の増加を実現いたしました。また、派遣スタッフ以外の当社グループ従業員についても、報酬のベースアップを実施し、優秀な人材の確保に努めました。
派遣サービスプラットフォーム「ドコニコ」については、機能の改良および顧客・見込み客・派遣スタッフへの浸透活動を進めるとともに、オンラインでの営業活動を基本とし、ドコニコによる業務効率化の効果を最大限に発揮できるよう、組織の最適化に取り組みました。
(中長期経営計画 https://www.wdbhd.co.jp/assets/pdf/ir/about/management-policy220513.pdf)
CRO事業については、WDBココ株式会社およびフィンランドのメドファイルズ社を中心とし、各社において、既存の事業に取り組みながら、人材サービス事業と同様に、プラットフォームを通じたサービスを行えるよう、開発を進めました。
以上の活動の結果、当連結会計年度の売上高は47,602百万円(前期比1.5%増)となりました。営業利益は5,508百万円(前期比12.8%減)、経常利益は5,614百万円(前期比12.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,540百万円(前期比15.1%減)となりました。なお、当社が重視している経営指標である売上高営業利益率は11.6%(前期比1.9ポイント低下)、売上高経常利益率は11.8%(前期比1.8ポイント低下)、ROEは13.4%(前期比4.3ポイント低下)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
なお、セグメント利益は、セグメント間取引消去前の金額であります。
①人材サービス事業
当セグメントの売上高は、40,855百万円(前期比1.5%増)、セグメント利益は、4,911百万円(前期比12.8%減)となりました。減益となった要因は、派遣スタッフの報酬アップに伴う売上原価の増加、グループ従業員の報酬ベースアップに伴う販管費の増加であります。
②CRO事業
当セグメントの売上高は、6,746百万円(前期比6.6%増)、セグメント利益は、1,096百万円(前期比5.1%増)となりました。アメリカでの業績が振るわなかったものの、WDBココを中心とした国内の業績は堅調に推移し、増収増益となりました。なお、フィンランドのメドファイルズ社の事業については、ウクライナ情勢が引き続き懸念されるものの、現在のところ影響はありません。
(2)キャッシュ・フローの状況
①資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金(派遣社員および従業員給与等の人件費、家賃)、法人税の支払いならびに配当金の支払いであります。
②財務政策
当社グループの資金需要は、営業活動の結果得たキャッシュ・フロー等の自己資金で賄っております。
③キャッシュ・フローの状況と主な増減要因
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べ1,944百万円増加し、18,370百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況と増減要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益5,548百万円を計上しましたが、法人税等の支払額が2,364百万円となったこと等により、3,553百万円の収入(前期は4,025百万円の収入)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、主に有形固定資産の取得による支出275百万円があったことにより、337百万円の支出(前期は6,104百万円の支出)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、主に配当金の支払額996百万円および自己株式の取得による支出258百万円があったことにより、1,307百万円の支出(前期は870百万円の支出)となりました。
④資金の振り分け方針
営業活動により得られた資金を元に、企業買収、システムの改築、人材採用などに投資を行います。また、株主還元については、従来は配当性向30%を目安としておりましたが、2024年3月期以降は、40%を目安といたします。詳細は、2023年5月12日に開示いたしました、以下の内容をご参照ください。
(https://www.wdbhd.co.jp/assets/pdf/ir/press/press230512_2.pdf)
(3)生産、受注及び販売の状況
①生産実績
当社グループは、主として人材サービス事業を営んでおり、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載しておりません。
②受注状況
生産実績と同様の理由により、記載しておりません。
③販売実績
当社グループは、主として人材サービス事業を営んでおり、当連結会計年度における売上実績の内訳は、以下のとおりであります。なお、セグメント別の利益につきましては、「セグメント情報」をご参照ください。
セグメントの名称
当連結会計年度
(自 2022年4月1日
至 2023年3月31日)
金額(千円)
構成比
人材サービス事業
40,855,532
85.8%
(理学系研究職)
32,173,205
67.6%
(工学系技術職)
2,605,060
5.5%
(一般事務職)
4,979,861
10.5%
(その他派遣)
452,704
1.0%
(人材紹介他)
644,700
1.4%
CRO事業
6,746,914
14.2%
合計
47,602,446
100.0%
(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1)経営成績の分析
「経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載の通りであります。
(2)財政状態の分析
① 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は25,458百万円となり、前連結会計年度末と比べ2,363百万円増加いたしました。主な要因は、現金及び預金の増加1,944百万円によるものであります。
② 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は10,740百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円増加いたしました。
③ 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は6,287百万円となり、前連結会計年度末に比べ272百万円減少いたしました。主な要因は、未払法人税等の減少501百万円および預り金の増加116百万円によるものであります。
④ 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は1,446百万円となり、前連結会計年度末に比べ24百万円減少いたしました。
⑤ 純資産
当連結会計年度末における純資産合計は28,463百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,667百万円増加いたしました。主な要因は、利益剰余金の増加2,543百万円によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
「経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
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