【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績の分析
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症における行動制限の緩和対策により経済活動が正常化に向かい、景気は緩やかに持ち直しました。しかしながら、円安の進行、原燃料価格の高騰、米国や中国経済の下振れ懸念等により、依然として先行きは不透明な状況で推移しました。
このような状況の中、当社グループは、中期経営計画「MOVING-10 STAGE1」のもと、「変革による拡大」と「新素材の創出」に注力するとともに、製造原価の低減、業務効率の向上に取り組んでまいりました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の業績につきましては、導電性高分子薬剤は高機能パソコンとスマートフォン向けコンデンサ需要減少の影響を受けて販売が低調であったものの、輸出を中心に汎用用途の酸化チタンや機能性微粒子製品の販売が回復したこと及び円安による為替換算の影響等により、売上高は422億9千3百万円(前年同期比25.5%増)となりました。営業利益は35億1千5百万円(前年同期比23.3%増)、経常利益は39億2千3百万円(前年同期比21.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は25億9千1百万円(前年同期比12.0%増)となりました。
セグメント別の経営成績につきましては、機能性材料事業の売上高は204億7千8百万円(前年同期比22.4%増)、セグメント利益は18億2千2百万円(前年同期比145.9%増)となり、電子材料部・化成品事業の売上高は207億7千9百万円(前年同期比30.5%増)、セグメント利益は14億7千万円(前年同期比22.0%減)となり、その他の売上高は10億3千4百万円(前年同期比1.3%減)、セグメント利益は2億1千7百万円(前年同期比1.3%減)となりました。
(2)財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末の資産総額は、780億2千9百万円(前連結会計年度末比59億円増加)となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が29億6千9百万円、原材料及び貯蔵品が23億1千9百万円、それぞれ増加したことによります。
負債合計は、248億2千9百万円(前連結会計年度末比39億6千3百万円増加)となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が12億8千万円、長期借入金が22億5千7百万円、それぞれ増加したことによります。
純資産合計は、532億円(前連結会計年度末比19億3千6百万円増加)となりました。これは主に、利益剰余金が17億5千7百万円増加し、その他有価証券評価差額金が8億2千3百万円減少したことによります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間の研究開発費の総額は7億5千5百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。