【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間(以下「当第2四半期」という)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に緩和され、緩やかに持ち直しの動きがみられました。一方、急速な円安の進行やウクライナ情勢の長期化に伴うエネルギー及び原材料価格の上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動などにより、不透明な状況が続いています。
当社グループを取り巻く事業環境は、社会経済活動の正常化が進む中、製造業の回復が続いていましたが、半導体不足や中国のゼロコロナ政策などによる物流の混乱の影響で、自動車分野などの操業に一部支障が出てきました。また、デジタルトランスフォーメーションの推進、IoTやAIの活用、5G対応端末の普及、自動車のEV化や電装化の流れなどを背景に電子部品のニーズは高まっていますが、スマートフォンやパソコンなどの民生機器向けでは、巣ごもり需要の反動減、物価高による買い控えなどから、需要が大きく減少いたしました。
このような環境下、当社グループは、「グループ力を発揮し、持続可能な事業の成長に向けて、チャレンジし続ける Challenge for Sustainable Growth」をスローガンとする2023年3月期から2025年3月期までの中期経営計画をスタートさせました。「グループ連携の強化」、「収益力の改善」、「新たな価値を生み出す事業の創出」、「魅力ある会社づくり」という基本方針のもと、高付加価値製品の生産能力の拡充、オープンイノベーション推進による新規事業創出、車載向け製品の取り組み強化、デジタル化による業務プロセスの効率化、サステナビリティ事業への取組み、多様な人財が活躍できる環境づくり、SDGs活動の推進などに取り組んでおります。
これらの結果、当第2四半期の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態
(資産合計)
当第2四半期末の資産合計は、前連結会計年度末比440百万円減少の14,399百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末比407百万円減少の9,386百万円となりました。これは主に受取手形及び売掛金が97百万円、商品及び製品が96百万円、原材料及び貯蔵品が79百万円増加したものの、現金及び預金が526百万円、その他が162百万円減少したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末比32百万円減少の5,013百万円となりました。
(負債合計)
当第2四半期末の負債合計は、前連結会計年度末比657百万円減少の4,884百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末比635百万円減少の3,875百万円となりました。これは主に短期借入金が221百万円増加したものの、支払手形及び買掛金が308百万円、未払法人税等が368百万円、その他が114百万円減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末比21百万円減少の1,008百万円となりました。
(純資産合計)
当第2四半期末の純資産合計は、前連結会計年度末比217百万円増加の9,515百万円となりました。これは主に利益剰余金が親会社株主に帰属する四半期純利益により437百万円増加したこと及び配当により219百万円減少したことによるものであります。
②経営成績
(売上高)
売上高は、前年同期比160百万円減収(1.8%減収)の8,606百万円となりました。
(売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)
売上原価は、前年同期比488百万円増加(7.0%増加)の7,447百万円となりました。
販売費および一般管理費は、前年同期比44百万円増加(8.8%増加)の550百万円となりました。
その結果、営業利益は、前年同期比693百万円減益(53.3%減益)の608百万円となりました。
(経常利益)
営業外収益は、前年同期比26百万円増加の32百万円となり、営業外費用は、前年同期比0百万円減少の14百万円となりました。
その結果、経常利益は、前年同期比666百万円減益(51.5%減益)の626百万円となりました。
(親会社株主に帰属する四半期純利益)
特別損失0百万円、法人税等合計188百万円を計上しました。
その結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期比459百万円減益(51.3%減益)の437百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
[アンチモン事業]
同事業の原料であり、製品販売価格の基準ともなるアンチモン地金の国際相場は、主産地である中国において、主要都市での都市封鎖や電力不足による計画停電などで主要産業の操業に影響を及ぼし、また、行動制限により消費市場も低迷したことから、需給が緩み、月によって小幅な上下はあったものの、価格がやや弱含みとなりました。当第2四半期の平均価格は、トン当たり約13,630ドルとなり、前年同期比約24%の上昇となりました。円建てでは前年同期比で円安となったため、約51%の上昇となりました。
同事業の主製品である三酸化アンチモンには様々な用途があります。主たる用途は、プラスチック、ゴム、繊維などの高分子材料を燃えにくくする難燃助剤であり、広範な産業分野から電化製品といった各家庭での必需品にも使用され、防炎機能を付与することで、人的・経済的な損失を防止することに大きく貢献しています。
同事業の販売状況につきましては、海外市場での需要が低迷し、販売数量は前年同期比538トン減少(16.0%減少)の2,833トンとなりました。
その結果、同事業の当第2四半期の売上高は、販売価格の上昇により、前年同期比1,098百万円増収(27.7%増収)の5,060百万円となりました。セグメント利益は、同27百万円増益(6.3%増益)の459百万円となりました。
[金属粉末事業]
同事業の主原料である銅の国内建値は、当第2四半期平均でトン当たり1,205千円となり、前年同期比10.3%の上昇となりました。ただし、7~9月の平均建値は1,124千円であり、4~6月の平均建値に比べ、12.5%の低下となっています。
同事業の主製品は、電子部品の導電材料向け銅およびその他の金属粉末、パワーインダクタ向けの鉄合金粉末、自動車部品や産業機械部品などに使用される焼結材料向けの金属粉末で、各種製品の高機能化や利便性に貢献しています。
電子部品向け金属粉末の販売状況につきましては、新型コロナウイルス感染症対策として、在宅勤務を中心としたテレワークの急速な普及や教育などのオンライン化への取組みが、スマートフォンやパソコンなどの通信機器端末の需要を拡大していましたが、オンライン需要が一巡すると共に、中国の都市封鎖、インフレ懸念による個人消費の抑制などの要因から需要が急激に落ち込んだため、大幅な受注減となり、販売数量は前年同期比319トン減少(38.3%減少)の514トンとなりました。
粉末冶金向け金属粉末の販売状況につきましては、自動車分野での生産調整の影響を受けて、販売数量は前年同期比212トン減少(23.8%減少)の678トンとなりました。
全体の販売数量は前年同期比531トン減少(30.8%減少)の1,192トンとなりました。
その結果、同事業の当第2四半期の売上高は、販売数量の減少により、前年同期比1,259百万円減収(26.3%減収)の3,530百万円となりました。セグメント利益は、操業度低下、銅建値低下、電力料金値上げによるコスト増加などの影響で同722百万円減益(84.5%減益)の132百万円となりました。
[その他]
不動産賃貸事業等の当第2四半期の売上高は15百万円、セグメント利益は11百万円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して526百万円減少の2,559百万円となりました。当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは240百万円の支出(前年同期は162百万円の収入)となりました。主なプラス要因は、税金等調整前四半期純利益625百万円、減価償却費240百万円であり、主なマイナス要因は、棚卸資産の増加額182百万円、仕入債務の減少額376百万円、法人税等の支払額527百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは288百万円の支出(前年同期比17.8%減)となりました。主なマイナス要因は、有形固定資産の取得による支出284百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは9百万円の支出(前年同期は46百万円の収入)となりました。主なプラス要因は短期借入金の純増加額200百万円、長期借入れによる収入100百万円、主なマイナス要因は、長期借入金の返済による支出76百万円、配当金の支払額219百万円であります。
(3)経営方針、経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの定めている経営方針、経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
①当社の株主の在り方に関する基本方針(会社法施行規則第118条第3号にいう、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)
当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるべきものと考えております。従いまして、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。また、当社は、資本市場のルールに則り、株式を買い付ける行為それ自体を否定するものではありません。
しかしながら、株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、当社の持続的な企業価値増大のために必要不可欠な従業員、取引先、債権者等の利害関係者との関係を損ね、当社の企業価値・株主共同の利益に反する重大なおそれをもたらすものも想定されます。当社は、このような大規模な買付行為や買付提案を行う者は、例外的に、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えております。
②基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループは「環境と安全そして成長を最重要課題と認識し、社会との共存を図り、より豊かで快適な生活環境を創るために必要な物づくりの一翼を担うことに、誇りを持って、たゆむことなく、挑み続ける」ことを基本理念としております。
また、株主各位をはじめ、取引先、従業員、社会という全ての利害関係者から支持を得て、企業の経済的価値の向上とともに、社会的責任や環境保全の責務を果たすことが当社の企業価値を高め、ひいては株主共同の利益の確保、向上に繋がるという認識に立ち、経営にあたっております。
上記の企業努力にもかかわらず、一部の株主の利益を優先する動きが生じる場合など、当社の企業価値・株主共同の利益が損なわれるおそれがある行為に対しては、当社は企業価値・株主共同の利益の維持・向上の観点から、金融商品取引法など関係する法令に従い、当社株式の大量買付行為等についての是非を株主が適切に判断するために必要かつ十分な情報の開示を求めるとともに、その検討の為に必要な時間の確保に努めるなど、関係法令によって許容される合理的な対抗措置を講じます。
なお、当社は、2016年6月まで、いわゆる買収防衛策を導入しておりましたが、現在は導入していません。
③上記②の取組みについての取締役会の判断
当社取締役会は、上記②の取組みが、上記①の基本方針に沿っており、株主各位の共同の利益を損なうものではなく、当社の取締役の地位の維持を目的とするものではないと判断します。
(5)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の金額は、55,887千円であります。
なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ製品製造のための原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等による営業費用に充当するためのものです。営業費用の主なものは、運賃・保管料、人件費であります。
②財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部留保資金の他、借入金により資金調達しております。借入金による資金調達に関しましては、短期借入金のほか、長期安定資金調達の為に一部は長期借入金にて対応しております。
2022年9月30日現在の短期借入金残高は1,564百万円となっております。
生産設備などの長期資金は、長期借入金で調達しております。2022年9月30日現在の長期借入金残高は251百万円となっております。
なお、当第2四半期連結累計期間においては、安定した事業運営の為に、借入金の一部を現預金にて保有しており、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を確保しております。
