【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症対策と社会経済活動の両立が進み、インバウンド消費も改善する中で、景気は緩やかに持ち直しの兆しが見受けられました。一方、米銀の経営破綻をきっかけに、金融市場は不安定な動きが続いており、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。
このような状況のもと当社グループにおきましては、2022年10月のワークウェアの販売価格改定に続き、2023年2月より医療・介護ウェアの販売価格を改定し、原材料価格やエネルギー価格の上昇などのコストアップにより悪化していた利益率の改善を図りました。
基幹ブランド「JICHODO(ジチョウドウ)」においては、ユーザー様のあらゆる職場環境・労働環境に適応可能な充実した商品ラインナップにより、ユーザー様の働きやすさ、安全等に配慮した商品の提案を強化するとともに、植物由来のPET繊維やペットボトルリサイクル繊維を使用した環境配慮型商品など、SDGsに貢献できる商品を積極的にPRすることにより、法人需要の受注強化に努めました。「Jawin(ジャウィン)」ブランドでは、イメージキャラクターである新庄剛志氏の知名度を最大限活用してブランド認知度の向上を図り、ワークウェアとしての機能性と普段着としても着用できるファッション性を兼ね備えたカジュアルワークウェアとして、ファン層の拡大と、売上・利益の拡大に注力しました。「Z-DRAGON(ジィードラゴン)」ブランドでは、丈夫で伸縮性の高いストレッチ素材を使用した商品や、動きやすさと機能性を兼ね備えた配色づかいの商品など、法人需要、個人需要の両方に対応できる価格訴求力のある商品の展開により、売上・利益の拡大を図りました。更に、主要ブランドである「JICHODO(ジチョウドウ)」、「Jawin(ジャウィン)」、「Z-DRAGON(ジィードラゴン)」においては、レディース対応サイズを追加した男女共用企画商品の拡充により、働く女性への販売強化に努めました。また、発熱体を内蔵した電熱ベストなどを展開する電熱ギアブランド「FEVER GEAR ADVANCE(フィーバーギアアドバンス)」においては、昨年秋冬商戦より品質・性能をアップグレードして、売上・市場シェアの拡大に注力しました。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、各ブランドともに順調に売上を伸ばし、売上高は12,761百万円(前年同四半期比7.9%増)となりました。営業利益については、値上げの効果により利益率を維持するとともに経費削減に努めた結果、2,082百万円(前年同四半期比31.8%増)となりました。経常利益は、輸入取引に係る為替変動リスクをヘッジする目的で行っております為替予約取引に係る時価評価によるデリバティブ評価損を計上したことなどにより、2,085百万円(前年同四半期比11.0%増)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,406百万円(前年同四半期比4.8%減)となりました。
なお、当社グループは単一セグメントに該当するため、セグメント情報は記載しておりません。
財政状態に関する分析
当第3四半期連結会計期間末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べ97百万円減少し、39,970百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ574百万円増加し、29,885百万円となりました。これは主に、商品及び製品が1,816百万円、原材料及び貯蔵品が456百万円、流動資産その他が110百万円、それぞれ増加したことと、現金及び預金が660百万円、受取手形及び売掛金が1,150百万円、それぞれ減少したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ672百万円減少し、10,085百万円となりました。これは主に、投資有価証券が120百万円増加したことと、繰延税金資産が100百万円、投資その他の資産その他が599百万円、それぞれ減少したことなどによるものです。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ901百万円減少し、3,034百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が186百万円、未払金が112百万円、未払法人税等が544百万円、それぞれ減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ159百万円増加し、1,250百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ644百万円増加し、35,685百万円となりました。これは主に、利益剰余金が541百万円増加したことなどによるものです。
(2)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
特記すべき事項はありません。