【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における当社グループは、韓国を中心に電動ウォーターポンプなど電動化対応製品の開発を進めるなどしたほか、海外補修用部品の販売が順調に推移しました。また、生産性の改善やコスト削減などの競争力強化に努めましたが、原材料価格の高騰や世界的な物流コストの高止まりの影響に加えて、日本では円安による輸入コストの上昇の影響も受けました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高が64,077百万円(前年同四半期比21.6%増)、営業利益は245百万円(同36.1%減)となりました。さらに、期末時点の為替相場が円安となったことに伴う外貨建て資産の評価益など為替差益1,955百万円も加わったことなどにより、経常利益は2,426百万円(同147.9%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,446百万円(同177.2%増)となりました。
主要な品目分類別の販売状況を説明しますと、次のとおりであります。
駆動・伝達及び操縦装置部品部門は、海外補修用部品市場や欧州の新車用部品市場におけるユニバーサルジョイントに加えて、韓国の新車用部品市場における等速ジョイントの販売が増加したことなどにより、売上高は29,622百万円(前年同四半期比9.3%増)となりました。
エンジン部品部門は、韓国で電動ウォーターポンプの販路拡大を進めるなどしたほか、中国や欧州で新車用部品市場のウォーターポンプの販売も増加したことに加えて、海外補修用部品市場におけるウォーターポンプの販売も増加したことなどにより、売上高は23,863百万円(同40.1%増)となりました。
ベアリング部門は、海外補修用部品市場における取扱製品の拡大などにより、売上高は9,798百万円(同25.4%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
当社は、製造、販売体制を基礎とした拠点の所在地域別のセグメントから構成されており、「日本」、「米国」、「韓国」、「中国」、「タイ」、「欧州」及び「豪州」の7つを報告セグメントとしております。各報告セグメントでは、自動車部品を製造、販売しております。
① 日本
海外における補修用部品市場での販売が増加したことに加えて、欧州の新車用部品市場におけるユニバーサルジョイントの輸出も増加したものの、円安による輸入コストの上昇や世界的な物流コストの高止まりの影響を受けたことなどの結果、売上高14,671百万円(前年同四半期比28.5%増)、セグメント利益274百万円(同40.2%減)となりました。
② 米国
連結子会社のGMB NORTH AMERICA INC.において競争の厳しい米国市場で大手小売業者との取引における採算の悪化や世界的な物流コストの高止まりの影響を受けた一方で輸入関税の還付により一時的に仕入コストが改善したことなどの結果、売上高5,770百万円(同6.3%増)、セグメント損失535百万円(前年同四半期は788百万円の損失)となりました。
③ 韓国
連結子会社のGMB KOREA CORP.において電動ウォーターポンプの販売が増加したことに加えて、海外補修用部品市場における取扱製品の拡大などの結果、売上高36,599百万円(前年同四半期比21.0%増)、セグメント利益468百万円(同18.9%増)となりました。
④ 中国
製造拠点である連結子会社3社及び調達・物流拠点の連結子会社1社において、新車用部品市場におけるウォーターポンプの販売が増加したものの、原材料価格の高騰の影響を受けたことなどの結果、売上高4,047百万円(同14.2%増)、セグメント利益84百万円(同82.1%減)となりました。
⑤ タイ
タイ国内向けの販売が増加したものの、原材料価格の高騰の影響を受けたことなどの結果、売上高778百万円(同75.3%増)、セグメント損失152百万円(前年同四半期は111百万円の利益)となりました。
⑥ 欧州
欧州の新車用部品市場においてウォーターポンプなどのエンジン部品の販売が増加するなどした結果、売上高2,124百万円(前年同四半期比20.4%増)、セグメント利益38百万円(前年同四半期は61百万円の損失)となりました。
⑦ 豪州
3期前に設立した新拠点において、販売活動が年々拡大した結果、売上高346百万円(前年同四半期比218.3%増)、セグメント利益20百万円(前年同四半期は38百万円の損失)となりました。
(2)財政状態の状況
① 資産の部
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は79,706百万円と前連結会計年度に比べ9,283百万円の増加となりました。これは主に、受取手形及び売掛金が2,379百万円、棚卸資産が2,380百万円、有形固定資産が1,831百万円、現金及び預金が1,504百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
② 負債の部
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は48,334百万円と前連結会計年度に比べ7,691百万円の増加となりました。これは主に、短期借入金が4,729百万円、支払手形及び買掛金が1,280百万円、固定負債その他が1,264百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
③ 純資産の部
当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は31,372百万円と前連結会計年度に比べ1,592百万円の増加となりました。これは主に、非支配株主持分が794百万円、為替換算調整勘定が568百万円、それぞれ増加したことなどによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前四半期純利益が2,375百万円(前年同四半期比139.1%増)、減価償却費が2,603百万円(同6.5%増)、短期・長期借入金、社債、リースを合わせた有利子負債残高の増加額が1,677百万円(同21.9%増)となるなどの一方で、設備投資による有形固定資産の取得による支出が2,770百万円(同10.1%増)、売上債権の増加額が1,486百万円(前年同四半期は739百万円の減少)、為替差益が963百万円(前年同四半期比475.7%増)となったことなどの結果、期末残高は1,878百万円増加して6,845百万円となりました。
当第3四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は2,305百万円(前年同四半期は17百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が2,375百万円(前年同四半期比139.1%増)、減価償却費が2,603百万円(同6.5%増)となるなどの一方で、売上債権の増加額が1,486百万円(前年同四半期は739百万円の減少)、為替差益が963百万円(前年同四半期比475.7%増)となったことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は2,439百万円(同34.3%増)となりました。これは主に、設備投資による有形固定資産の取得による支出が2,770百万円(同10.1%増)となるなどの一方で、補助金の受取額がなくなった(前年同四半期は872百万円の受取)ことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は1,500百万円(前年同四半期比13.4%増)となりました。これは、短期・長期借入金、社債、リースを合わせた有利子負債残高の増加額が1,677百万円(同21.9%増)となったことなどによるものであります。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費は887,835千円であります。当社グループの研究開発活動は、主に連結子会社のGMB KOREA CORP.で行われており、韓国のセグメント発生額は、887,835千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設について、当第3四半期連結累計期間に重要な変更があったものは、次のとおりであります。
会社名
事業所名
所在地
セグメントの名称
設備の内容
投資予定金額
資金調達方法
着手及び完了
予定
完成後の増加能力
総額
(百万円)
既支払額
(百万円)
着手
完了
GMB KOREA
CORP.
第一工場
第二工場
瑞山工場
韓国慶尚南
道昌原市及
び忠清南道
瑞山市
韓国
増産・合理化を主目的とした生産設備の増設及び更新。研究開発・測定設備の新設
(変更前)
1,400
(変更後)
3,000
1,737
自己資金及び借入金
2022年
1月
2022年12月
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