【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和されたことに伴い、社会経済活動の正常化とともにサービス消費やインバウンド需要が増加し、緩やかな回復が続くことが期待されております。一方で、ウクライナ情勢の長期化による資源価格の上昇やエネルギー価格の高騰に伴う物価上昇のほか、金融資本市場の変動等が企業の経営成績にマイナス影響を及ぼす可能性を注視すべき状況は継続しております。
このような状況のもと、経営体制の強化及び当社グループの持続的な成長と更なる企業価値の向上を目指すため、2023年7月1日より代表取締役を2代表制へ移行するとともに、代表取締役社長を吉田邦臣とする新陣営とした上で、軸となるコンテンツ事業とコンテンツクリエイターサービス(CCS)事業の二つの事業活動の推進に努めてまいりました。売上高については、当第1四半期から実施されているエスティーエーグループからの事業一部譲受け等の影響により前年同四半期比で増収となったものの、コンテンツクリエイターサービス(CCS)事業における従業員を対象とした給与水準の引き上げ(ベースアップ)、及びコンテンツ事業におけるサービス改修費用等の影響により、利益については前年同四半期比で減益となっております。
この結果、当第2四半期連結累計期間の経営成績は、売上高1,262,227千円(前年同四半期比1.2%増)、営業損失52,428千円(前年同四半期は34,380千円の営業利益)、経常損失40,606千円(前年同四半期は64,477千円の経常利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失40,930千円(前年同四半期は63,694千円の親会社株主に帰属する四半期純利益)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
<コンテンツ事業>
コンテンツ事業では、デジタル絵本アプリでの新作配信及び知育アプリにおける施策に注力いたしました。デジタル絵本に関しては、吉本興業所属の人気芸人制作の絵本2作品を「森のえほん館」で配信し、知育アプリ「九九のトライ」では、当社グループがサポーティングカンパニーを務めるJ2リーグサッカークラブ「ジュビロ磐田」のマスコットキャラクター「ジュビロくん」と「ジュビィちゃん」の5つの秘密をゲットできるコラボコンテンツを配信いたしました。
また、メタバースをはじめとするVR、AR及びMR技術を包括する「XR領域」をより身近に感じていただくための取組みとして、NFT/XR クリエイターOmayu氏と、当社グループが運営するクリエイター育成支援プラットフォーム「CREPOS」がコラボしたアバターの無料配信を実施いたしました。
これらの結果、コンテンツ事業の売上高は106,092千円(前年同四半期比21.8%減)、セグメント損失は21,256千円(前年同四半期は7,875千円のセグメント利益)となりました。
<コンテンツクリエイターサービス(CCS)事業>
コンテンツクリエイターサービス事業につきましては、国際的な情勢不安の長期化、エネルギー価格の高騰による物価上昇及び金融資本市場の変動等も相まって先行き不透明な状況が続いておりますが、コロナ禍によるDX化の推進等により受注状態は引き続き好調であることから、稼働率は比較的高い水準で推移いたしました。一方で、当社グループが将来において優秀な人材を確保するための施策の一環として、CCS事業の従業員を対象として、給与水準の引き上げ(ベースアップ)を行った結果、人件費が増加しておりますが、同事業における営業体制の連携の強化等を実施することで効率的な事業運営に努めております。
さらに、当社グループとかねてより取引関係にあり、ゲーム関連のソフトウェア開発業務に精通したスタッフを豊富に抱え、安定的なサービス提供を行っているスマートテックグループと当社子会社である株式会社I-FREEK GAMESとの間で、同グループの事業の一部を譲り受ける旨の事業譲渡契約書を2023年8月31日に締結いたしました。
これらの結果、CCS事業の売上高は1,156,135千円(前年同四半期比4.0%増)、セグメント利益は107,425千円(前年同四半期比30.6%減)となりました。
(注)製品名及びサービス名は商標又は登録商標です。
(2) 財政状態の分析
流動資産は、前連結会計年度末に比べて52,301千円(4.6%)増加し、1,186,970千円となりました。これは主として、売掛金が26,986千円、未収還付法人税等が7,398千円減少する一方、現金及び預金が57,989千円、仕掛品が2,799千円、前払費用が26,276千円増加したことによるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて37,513千円(62.0%)増加し、97,999千円となりました。これは主として、有形固定資産が15,146千円、無形固定資産が14,913千円増加したことによるものであります。
以上の結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ89,814千円(7.5%)増加し、1,284,969千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて66,306千円(23.0%)増加し、354,847千円となりました。これは主として、買掛金が6,173千円、未払法人税等が4,024千円減少する一方、1年内返済予定の長期借入金が19,991千円、未払費用が26,873千円、預り金が25,130千円増加したことによるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて116,600千円(145.1%)増加し、196,948千円となりました。これは主として、長期借入金が113,329千円増加したことによるものであります。
以上の結果、負債合計は前連結会計年度末に比べて182,906千円(49.6%)増加し、551,796千円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べて93,091千円(11.3%)減少し、733,173千円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純損失40,930千円の計上及び配当金の支払により53,518千円減少したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて57,989千円増加し、734,432千円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、12,356千円(前年同四半期は105,746千円の獲得)となりました。これは主として、前払費用の増加額26,775千円により資金が減少した一方で、売上債権の減少額26,986千円、未払費用の増加額26,873千円、預り金の増加額25,130千円により資金が増加したことによるものであります。
(投資活動におけるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、34,765千円(前年同四半期は4,341千円の獲得)となりました。これは主として、貸付金の回収による収入5,895千円により資金が増加した一方で、事業譲受による支出23,272千円、有形固定資産の取得による支出10,468千円により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動におけるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は、80,397千円(前年同四半期は70,564千円の使用)となりました。これは主として、長期借入金の返済による支出16,680千円、配当金の支払額52,808千円により資金が減少した一方で、長期借入による収入150,000千円により資金が増加したことによるものであります。
(4) 経営方針・経営戦略等
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は7,445千円であります。
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