【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 財政状態及び経営成績の状況当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナ感染症拡大の影響により経済活動が抑制される中、ロシアによるウクライナ侵攻等を起因とした物価上昇や円安の進行も強まり、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いております。当社グループの属する食品関連業界におきましては、主要顧客である外食産業では特に7月以降に急拡大したオミクロン株の影響により客足の回復が伸び悩みました。加えて、人手不足による店舗運営の制約や、電気料金・燃料費・原材料価格の高騰、人件費の上昇等により引き続き予断を許さない状況が続いております。このような状況の中、当社グループにおきましては、引き続き従業員や取引先様等の感染防止を最優先としながらも、仕入・在庫の厳格管理、廃棄ロスの削減、人員配置・物流の最適化などの効率運営を図りました。更に、中期経営計画「Transformation 2024」の基本方針のひとつである「事業ポートフォリオの変革」を推進し、引き続き新規・深耕の営業活動で顧客の裾野拡大を図った結果、半期(6ヵ月)としましてはコロナ禍前の水準を上回る過去最高の売上高計上まで回復致しました。尚、利益面につきましては電気料金・燃料費・原材料価格・人件費などの上昇によるコスト増の中で、お客様への丁寧な説明を実施した上で売価改善にも注力しており、徐々にその成果も出始めているところです。中期経営計画につきましては、その他項目であります「青果物流通インフラの構築」、「サスティナビリティ経営の推進」につきましても、新規拠点進出の具体化や次世代人材の育成を目的とした人的資本投資など、それぞれの施策を推し進めております。また、ミールキットを手掛ける楽彩株式会社、デリカフーズ長崎株式会社を中心に新分野であるBtoC事業の拡充も推し進めているところです。この結果、当第2四半期連結累計期間における売上高は半期(6ヵ月)として過去最高となる23,227百万円(前年同四半期比28.2%増)となりました。利益につきましては、電気料金・燃料費・原材料価格・人件費などの上昇を受けた諸経費増加などの影響もありましたが、営業利益は71百万円(前年同四半期は709百万円の営業損失)、経常利益は114百万円(前年同四半期は611百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は108百万円(前年同四半期は768百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)と前年対比で大きく回復させ、全項目とも黒字転換を果たしております。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。① 青果物事業当セグメントの売上高は、7月以降に急拡大したオミクロン株の影響もありましたが、「事業ポートフォリオの変革」を推進し新規・深耕の営業活動で顧客の裾野拡大を図った結果、売上高は22,943百万円と前年同四半期と比べ5,037百万円(28.1%)の増収となりました。当セグメントの利益につきましては、諸経費の増加などがありましたが、徹底した効率化等の施策を講じながら売価の改善にも注力したことで、セグメント利益(経常利益)は54百万円(前年同四半期は667百万円のセグメント損失(経常損失))となりました。
② 物流事業当セグメントの売上高は、主要な荷主であるデリカフーズ株式会社の売上高の順調に推移し、加えてグループ以外への販売も強化したことから、1,871百万円と前年同四半期と比べ248百万円(15.3%)の増収となりました。セグメント利益(経常利益)は、徹底的なコスト削減に努めたことから9百万円と前年同四半期と比べ7百万円(619.1%)の増益となりました。
③ 研究開発・分析事業当セグメントの売上高は、大手企業からの検証試験による受注など受託分析事業や公的補助事業にて売上が増加し、定期コンサルティングの増加などコンサルティング事業も順調に推移したことで、50百万円と前年同四半期と比べ0百万円(1.5%)の増収となりました。セグメント損失(経常損失)は、人員増による人件費増加などもありましたが、売上高の増加により、2百万円(前年同四半期は4百万円のセグメント利益(経常利益))となりました。
④ 持株会社当セグメントの売上高は、368百万円と前年同四半期と比べ30百万円(8.9%)の増収となりました。セグメント利益(経常利益)は、131百万円と前年同四半期と比べ1百万円(1.0%)の増益となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて3.3%減少し、9,250百万円となりました。これは、主として売掛金が291百万円増加した一方、現金及び預金が572百万円減少したことなどによります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて0.8%増加し、13,483百万円となりました。これは、主として建設仮勘定が137百万円減少した一方、建物及び構築物が227百万円増加したことなどによります。 この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて0.9%減少し、22,734百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて1.6%増加し、8,099百万円となりました。これは、主として短期借入金が130百万円減少した一方、買掛金が110百万円、流動負債の「その他」が43百万円、1年内返済予定の長期借入金が41百万円、賞与引当金が33百万円増加したことなどによります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて4.7%減少し、8,332百万円となりました。これは、主として長期借入金が368百万円減少したことなどによります。 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて1.7%減少し、16,431百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1.1%増加し、6,302百万円となりました。これは、主としてその他有価証券評価差額金が24百万円、利益剰余金が34百万円増加したことなどによります。
(2) キャッシュ・フローの状況キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。当第2四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物残高は、3,681百万円となり、前連結会計年度末より527百万円減少しました。当第2四半期連結累計期間のキャッシュ・フローの内容は概ね次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、581百万円の収入(前年同四半期は248百万円の収入)となりました。これは主に、売上債権の増加額290百万円や棚卸資産の増加額71百万円があったものの、減価償却費470百万円、補助金の受取額168百万円、税金等調整前四半期純利益121百万円、仕入債務の増加額110百万円などがあったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、495百万円の支出(前年同四半期は363百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入45百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出496百万円などがあったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、613百万円の支出(前年同四半期は345百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の増加250百万円があったものの、長期借入金の返済による支出707百万円やリース債務の返済による支出81百万円などがあったことによるものです。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は1百万円であります。