【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況当社グループが属する鍼灸接骨院業界におきましては、療養費が減少傾向にあり、自費施術及び物販の拡大が課題となっております。このような状況の下、当社グループは、各種セミナーの開催、ほねつぎチェーンの加盟院の増加、自費施術に使用する機材の販売、アトラ請求サービスの会員の増加、HONEY-STYLEの利用院の増加に取り組みました。また、2021年12月に子会社化した株式会社ペリカンにおいて、玩具販売の拡大に取り組みました。なお、連結子会社であった株式会社One Third Residenceは2022年4月に全株式を売却したため、連結の範囲から除外しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高が4,671,498千円(前連結会計年度比47.9%増)、営業利益が2,823千円(前連結会計年度は営業損失が223,022千円)、経常利益が15,178千円(前連結会計年度は経常損失が224,672千円)、親会社株主に帰属する当期純利益が2,104千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失が351,122千円)となりました。
セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。
(鍼灸接骨院支援事業)当セグメントの売上高は2,758,437千円(前連結会計年度比2.6%減)、営業損失は79,134千円(前連結会計年度は営業損失が255,564千円)となりました。支援内容別の概要は以下のとおりであります。
・ほねつぎチェーン既存の鍼灸接骨院の加盟促進及び直営店の売上拡大等に注力しました。この結果、売上高は520,522千円(前連結会計年度比13.5%減)となりました。
・機材、消耗品販売療養費が減少傾向となる中、自費施術に使用する機材の需要は拡大しております。当社グループは、アトラアカデミーにおいて、動画の充実に取り組み、会員の増加を図っております。また、セミナーの開催をとおし、自費施術に使用する機材の拡販に取り組んでおります。また、鍼灸接骨院専門ECサイトであるアトラストアでは、あしたの私をつくるケアカタログ「トトリエ」を発行し取扱商品の拡充を図りました。この結果、売上高は790,082千円(前連結会計年度比9.9%減)となりました。
・アトラ請求サービス新規開設院の入会及びA-COMSファイナンスサービス利用院の拡大等に注力しました。この結果、売上高は530,434千円(前連結会計年度比4.7%減)となりました。
・HONEY-STYLE鍼灸接骨院の口コミ/予約システムであるHONEY-STYLEの利用院増加に注力しました。この結果、売上高は94,633千円(前連結会計年度比26.6%減)となりました。
・介護支援ほねつぎデイサービスの加盟店開発、既存加盟店のロイヤリティ収入の拡大及び直営店の売上拡大等に注力しました。この結果、売上高は480,305千円(前連結会計年度比31.6%増)となりました。
・フィットネス関連ワンサードフィットネスの加盟店開発及び直営店の売上拡大等に注力しました。この結果、売上高は125,917千円(前連結会計年度比4.2%減)となりました。
・その他売上高は216,542千円(前連結会計年度比25.9%増)となりました。
(玩具販売事業)ペリカンにおいて、玩具・文具等の拡販に注力しました。この結果、当セグメントの売上高は1,913,060千円(前連結会計年度比487.8%増)、営業利益は79,906千円(前連結会計年度比145.5%増)となりました。
財政状態の概況は以下のとおりであります。
(資産)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ942,925千円減少し、4,652,439千円となりました。これは主に、現金及び預金が601,351千円、営業貸付金が79,608千円及びのれんが224,564千円減少したことによるものであります。
(負債)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ810,628千円減少し、3,345,282千円となりました。これは主に、短期借入金が300,000千円、未払金が85,850千円、収納代行預り金が65,626千円及び長期借入金が222,270千円減少したことによるものであります。
(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ132,296千円減少し、1,307,156千円となりました。これは主に、利益剰余金が147,895千円減少したことによるものであります。
② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ601,351千円減少し、1,234,142千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な内訳は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、132,554千円の支出(前連結会計年度比36.4%減)となりました。主な内訳は、資金の増加要因として、減価償却費の計上135,774千円、仕入債務の増加額59,245千円、資金の減少要因として、売上債権の増加額33,395千円、棚卸資産の増加額107,833千円、未払金の減少額76,383千円、収納代行預り金の減少額65,637千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、154,172千円の支出(前連結会計年度比72.7%減)となりました。主な内訳は、資金の増加要因として、投資事業組合からの分配による収入27,700千円、資金の減少要因として、有形固定資産の取得による支出106,192千円、無形固定資産の取得による支出50,186千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、314,624千円の支出(前連結会計年度は895,505千円の収入)となりました。主な内訳は、資金の増加要因として、長期借入れによる収入424,000千円、資金の減少要因として、短期借入金の純減少額300,000千円、長期借入金の返済による支出429,983千円であります。
③ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b 受注状況(鍼灸接骨院支援事業)・ほねつぎチェーン、介護支援これらの支援内容においては、当社グループが顧客と締結している契約で受注金額が確定しているのは加盟金等であり、受注金額及び残高の算定に必要な設備・器具・備品関連の商品は加盟院の規模・ニーズによって変動いたします。よって、受注金額及び残高を確定することは困難な状況であるため、記載を省略しております。
・機材、消耗品販売、HONEY-STYLEこれらの支援内容においては、受注から販売までの所要日数が短く、常に受注残高は僅少であります。よって、受注状況に重要性がないため、記載を省略しております。
・アトラ請求サービス、フィットネス関連これらの支援内容においては、受注という概念がないため、記載を省略しております。
(玩具販売事業)受注という概念がないため、記載を省略しております。
c
仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
仕入高(千円)
前連結会計年度比(%)
鍼灸接骨院支援事業
610,903
+2.9
玩具販売事業
1,223,600
+397.2
合計
1,834,503
+118.5
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、仕入価格によっております。3 当連結会計年度において、仕入実績に著しい変動がありました。これは主に、2021年12月に株式会社ペリカンを連結子会社化したことによるものであります。
d 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称
販売高(千円)
前連結会計年度比(%)
鍼灸接骨院支援事業
2,758,437
△2.6
玩具販売事業
1,913,060
+487.8
合計
4,671,498
+47.9
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。3 当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは主に、2021年12月に株式会社ペリカンを連結子会社化したことによるものであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りや評価が含まれておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。なお、重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a 当連結会計年度の経営成績等ⅰ 売上高 当連結会計年度における売上高は、4,671,498千円となりました。その主な内訳は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
ⅱ 売上原価・売上総利益 売上原価は、3,099,204千円となりました。主な内訳は、機材等の商品仕入高や給料手当等であります。この結果、売上総利益は1,572,294千円となりました。
ⅲ 販売費及び一般管理費・営業損益 販売費及び一般管理費は、1,569,470千円となりました。主な内訳は、役員報酬136,955千円、給料手当517,323千円、地代家賃207,618千円であります。この結果、営業利益は2,823千円となりました。
ⅳ 経常損益 営業外収益は、39,308千円となりました。主な内訳は、受取手数料7,958千円、投資事業組合運用益16,777千円であります。また、営業外費用は、26,953千円となりました。主な内訳は、支払利息16,695千円、株式交付費6,503千円であります。この結果、経常利益は15,178千円となりました。
ⅴ 税金等調整前当期純利益 特別利益は、11,794千円となりました。主な内訳は、関係会社株式売却益10,123千円であります。また、特別損失は、116千円となりました。主な内訳は、固定資産売却損116千円であります。この結果、税金等調整前当期純利益は26,856千円となりました。
ⅵ 親会社株主に帰属する当期純利益 法人税、住民税及び事業税は22,216千円、法人税等調整額は2,535千円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は2,104千円となりました。
b 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c 資本の財源及び資金の流動性の分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、当社グループの運転資金については、自己資金と金融機関からの短期借入金を充当しております。また、設備投資については、自己資金と金融機関からの長期借入金を充当しております。この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,234,142千円となっており、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。
(3) 経営者の問題認識と今後の方針について鍼灸接骨院業界が抱える課題は、療養費に依存した売上構成、高齢者に偏った患者・利用者層、業務効率化の遅れ、療養費入金までの資金繰りなど多岐に亘ります。当社グループの経営者は、鍼灸接骨院業界のこれらの課題を認識した上で、A-COMSを基盤とする当社グループのITシステムや、自費施術の導入支援に取り組む方針であります。玩具販売業界が抱える課題は、少子化、ネット販売の拡大、都市部における競合の大型店の増加などであります。当社グループの経営者は、玩具販売業界のこれらの課題を認識した上で、地方におけるリアル店舗ならではのサービスの拡充に取り組む方針であります。この経営者の方針の下、当社グループは今後、鍼灸接骨院支援事業において、自費施術に使用する機材の販売や、ほねつぎチェーン加盟院、アトラ請求サービス会員及びHONEY-STYLE利用院の獲得に努め、業界の活性化を目指します。また、ほねつぎデイサービス及びワンサードフィットネスの加盟店の獲得にも注力し、健康寿命の延伸に貢献していきます。さらに、玩具販売事業においては、地方における店舗の増加に取り組み、知育玩具の販売をとおし、子どもの健全な発育に貢献していきます。
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