【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
当第2四半期連結累計期間における国内経済は、行動制限の緩和や各種政策の効果等もあり、社会経済活動が正常化に向け緩やかに動き始めております。一方で、世界的な金融引き締め等が続く中、原材料価格の高騰や物価上昇並びに人件費の高騰等様々な影響が懸念され、景気の先行きは依然として不透明な状況が続きました。このような状況下、当社グループにおきましては、前期不採算店舗を閉鎖を実施したことによる営業店舗数減の影響はありましたが、2022年5月にグループ入りした学習塾を運営する東京ガイダンス株式会社及び同年6月にリユース事業を展開する株式会社OLD FLIPが当上半期の売上高に寄与しております。また、コロナ禍において抑制してきた採用や人材教育・研修等の取り組みをさらに強化し、組織基盤の強化に取り組んでおります。これらの結果、当第2四半期連結累計期間の連結売上高は、68億11百万円(前年同期比0.2%増)となりました。 利益面では、採用強化による採用費及び人件費等のコストが増加したことに加え、前期の子会社株式取得によるのれん償却費の増加等があり、営業損失は8百万円(前年同期は営業利益1億44百万円)、経常利益は4百万円(前年同期比96.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純損失は9百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益54百万円)となりました。なお、営業利益につきまして、前期は販管費の一部を特別損失「新型コロナウイルス感染症による損失」へ振替計上しており、特別損失振替前の営業損失△9百万円からは1百万円の改善となっております。また上半期損益におきまして損失を計上しておりますが、当期は人件費等のコスト増等を見込んでおり、概ね当初計画に沿った結果となっております。
セグメント別の業績は、次のとおりです。
・美容事業美容事業においては、前期不採算店舗の閉鎖を実施し前年同期比で2店舗減の影響もありましたが、指名制度の導入やメニュー提案等による客単価の上昇もあり、売上高は9億71百万円(前年同期比0.2%増)となりました。損益面では新卒採用を強化したことによる人件費等の増加もあり、セグメント利益は1百万円(前年同期比88.6%減)となりました。美容事業では一人当たり生産性の向上や来店客数回復への取り組みは引き続き進めるとともに、業態・ブランドごとの広告宣伝を見直し、効果的な顧客獲得に努めてまいります。また店舗業態転換の実行や新業態展開の検討を継続して推進し、収益力強化を図ってまいります。
・和装宝飾事業和装宝飾事業において、店頭客数及び合同大型展示販売会は前年を上回る形で推移していますが、継続的な物価上昇による個人消費停滞の懸念から、客単価減少の影響がでており、また前期と比べ受注商品の引渡が進まなかったこと等もあり、売上高は47億43百万円(前年同期比2.9%減)となりました。損益面では、売上減少に加え、採用強化による採用費及び人件費が増加したこともあり、セグメント利益は47百万円(前年同期比66.0%減)となりました。和装宝飾事業では、新しいツールを活用した社員教育を試験的に導入し、知識向上及びお客様へのサービス向上に向け取り組んでおります。また時代に沿った店頭商材の導入や「前楽結び着方教室」を通じきものファン化を推進するとともに、着る機会の提供として「きもの会」を各店舗、各エリアで開催しており、開催数、参加者はともに前年を大きく上回る形で推移しております。引き続きお客様へのソフトと価値の提供を強化し、顧客満足度の向上を図ってまいります。
・DSM事業DSM事業においては、販売員や顧客の高齢化もあり依然厳しい状況が続いておりますが、経営基盤の整備等を図ったこともあり減収額は縮小傾向で推移しております。前期に拠点の統廃合を実施した影響や販売稼働数の低下等もあり、売上高は4億39百万円(前年同期比7.2%減)となりました。損益面においてもコスト管理強化の推進は継続しておりますが、売上高減少による売上総利益の減少は補えず、セグメント損失は21百万円(前年同期はセグメント損失1百万円)となりました。DSM事業では、引き続き顧客数を増やすための紹介キャンペーンの実施や休眠顧客の深耕開拓に努めるとともに、提案商品や動員企画の見直しを図り、収益改善に努めてまいります。
・教育事業教育事業においては、株式会社マンツーマンアカデミーの安定した塾運営に加え、2022年5月付で連結子会社 に加わった東京ガイダンス株式会社が当上半期を通して寄与したこともあり、売上高は4億93百万円(前年同期比21.2%増)となりました。損益面では前年同期に東京ガイダンス株式会社のグループ化に伴う一時的な管理統合費用の計上が当期はなくなったことに加え、両社ともに順調に推移していることもあり、セグメント利益は23百万円(前年同期はセグメント損失7百万円)と黒字へ転換いたしました。教育事業では、「スクールIE」のブランド特色を活かし、他社差別化を図るとともに、キャリアアップ研修の充実やさまざまな育成プログラムなど人材育成にも注力し、さらなる顧客満足度向上に繋げ、安定的な収益確保に努めてまいります。
・その他の事業その他の事業の収益は、株式会社ヤマノセイビングの前払い式特定取引業による手数料収益及び一般社団法人日本技術技能教育協会の着物着付け教室の運営収益に加え、2022年6月付で連結子会社化した、リユース事業を営む株式会社OLD FLIPの業績が当上半期で寄与したこともあり、売上高は1億64百万円(前年同期比161.4%増)となり、セグメント損失は39百万円(前年同期はセグメント損失11百万円)となりました。株式会社OLD FLIPにつきましては、拡大が期待されるリユース市場において様々な可能性に取り組んでおります。
(2)財政状態の分析当第2四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて2億7百万円増加し95億64百万円となりました。これは主に現金及び預金が2億5百万円増加、商品が53百万円増加し、売掛金が28百万円減少、のれんが6百万円減少したことによるものです。負債につきましては、前連結会計年度末に比べて2億75百万円増加し83億1百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が1億10百万円増加、電子記録債務が2億41百万円増加、短期借入金が3億70百万円増加し、未払法人税等が39百万円減少、前受金が1億5百万円減少、賞与引当金が41百万円減少、長期借入金が2億41百万円減少したことによるものです。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ68百万円減少し12億62百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純損失計上による利益剰余金9百万円の減少、配当52百万円によるものです。
(3) 第2四半期連結累計期間におけるキャッシュ・フロー当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年同四半期連結会計期間末に比べ25百万円増加し30億36百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、1億99百万円(前年同四半期は1億20百万円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益10百万円、仕入債務が3億52百万円増加、棚卸資産が53百万円増加、前受金が1億5百万円減少したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、48百万円(前年同四半期は2億11百万円の支出)となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出25百万円、連結子会社の取得による支出15百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は、54百万円(前年同四半期は54百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入れによる収入3億70百万円、長期借入れによる収入3億円、長期借入金の返済による支出5億53百万円、配当金の支払いによる支出52百万円によるものです。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動該当事項はありません。
(6)従業員数当第2四半期連結累計期間において、連結会社または提出会社の従業員数の著しい増減はありません。
(7)生産、受注及び販売の実績当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
(8)主要な設備当第2四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動及び主要な設備の前連結会計年度末における計画の著しい変更はありません。